表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/87

最終手段

 真依子の視線が、スーツ姿の男性から、彼の背後の景色へと移った。スーツ姿の男性を躱して歩を進めようとした真依子の腕を、スーツ姿の男性がすかさず掴む。



「どこに行くんですか?」


「離して。私、そんな暇じゃないの。処女フェチの神様に構ってる時間はないの」


「用事でもあるんですか?」


「今日中に竹下通りを10往復するの。そうすれば、鈍い芸能スカウトも、さすがに私の存在に気付いてくれるでしょ?」


 スーツ姿の男性が苦い顔をするのを無視して、真依子が続ける。



「っていうか、私、無神論者だから。神様なんて信じてないから。神様なんているわけないじゃん」


「神様はいます!! ST◯P細胞はあります!!」


「怪しい……。じゃあね」


 再び去ろうとする真依子の鼻先に、数枚の万札が突きつけられた。



「こうなれば最終手段です。僕に付いて神社まで来てくれたら、8万円あげます」


「え!? マジで!? こんなにくれるの!? 行く行く!! 神!! マジ神!!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ