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交換条件
「お嬢ちゃん、どうしてもわしの助けが欲しいんか?」
「うん。一生のお願い」
真依子は平手を合わせて、少しだけ舌を出した。
「ある交換条件を呑んでくれるんじゃったら、カンニングに協力してもよいぞ」
「交換条件? 何?」
「フフフ」
神様が不気味な笑みを浮かべる。嫌な予感が真依子を襲う。
「お嬢ちゃん、今晩わしとコウノトリを呼ぶ儀式をするんじゃ」
予感は見事に的中していた。
「それだけは絶対嫌!」
「なんでじゃ? コウノトリを呼ぶだけじゃぞ」
「信用できない」
「信用するも何も、コウノトリを呼ぶ、それ以上でもそれ以下でもないんじゃぞ」
「…本当にそれだけ?」
「それだけじゃ」
「…じゃあ、たとえば私が裸になる必要とかはないわけ?」
「服を着たままでもコウノトリが訪れるんじゃったら服を着たままでもよい」
「服を着たままでも訪れるの?」
「それは神のみぞが知るのう」
神様はまた不気味な笑みを浮かべた。
「超怪しいじゃん! 絶対に無理だから!」




