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すがる女性

 真依子は今流行りのアイドルの曲を踊った。一曲踊ると、笠井からアンコールが入ったため、もう一曲踊った。



「ブラボー!」


 笠井の歓声とともに巫女舞が終わり、祈祷が終わった。巫女の仕事も悪くない、と真依子は思った。



 祈祷料の一万円を財布から出しながら、女性が真依子に尋ねる。



「あのぁ、この祈祷、本当に効くんでしょうか?」


「はい。信じる者は救われます」


「ちょっと真依子様! 効果がないことの自白に取られかねない発言はやめてください!」


 女性が目を見開く。



「え!? 効果ないんですか?」


「いいえ。安心してください。気休め程度の効果はあります」


「真依子様!!」


「私、祈祷が効かないと本当に困るんです」


「なんでですか?」


 女性の深刻な様子に合わせ、真依子も声を落とす。



「私、呪われてるんです」


「え!?」


「私、『じゃんけんに勝てない』呪いにかかってるんです」


「それって…」


 単に運が悪いだけじゃん、という率直な感想を真依子は抱いた。


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