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備前宰相の猫  作者: 山田忍
152/153

別れについて

「あっ……」

「ここは……」

 夕焼けに染まった見た事ある校舎……ここは高松中学校ね。

「翔、翔は⁉」

「そういえば翔は⁉」

 薫ちゃんと紅葉ちゃんが翔を探しているけど、

「翔……帰らなかったの」

「「えっ⁉」」

「翔、帰る間際に逃げて……写らなかったの」

「逃げたの⁉ 翔……」

「……」

 翔、写す前に、

『皆にゴメンって言ってくれないか。オレ、しなきゃいけない事あるんだ。頼む。くるみ』

『えっ⁉』

 なんて、言ってたの。

「翔、皆にゴメンって言ってた……」

「まあ、本が戻ってきたから、翔はどうでもいいわ。さて、コミケの準備‼ 忙しくなるわ! それにいい写真も撮れたし!」

「薫……本当に翔より、自分の萌え優先だな」

「当然よ‼」

 薫ちゃんと紅葉ちゃんは言い合っているけど、

「翔……」

 翔にとって大切な人なのね。

 翔は自らの意志で留まる事を選んだのね。

 私は翔を責めないわ。

 その人達の支えになってね。翔。

「さて、皆に謝らないと!」

 私の言葉を聞いた紅葉ちゃんは、

「くるみ、あたしも行くよ。薫、行くよ」

「えー。コミケの準備ー‼」

「後にしろ‼」

 クラスの雰囲気も私が変えなきゃ!

 翔があっちでがんばるのなら、私もがんばらないと、

「元気だな。くるみ」

「そう?」

「さっさと行って、準備‼」

「それしか言わないな」

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