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備前宰相の猫  作者: 山田忍
139/153

上様の目的について

 大坂城にて、

「オホン」

 あの、女の人みたいな男の人に連れられて、大坂城で翔と再会した場所に来た私たちは、上様と呼ばれる人の前に来ている。

「えー、お主ら」

 ドキドキ……何を言うのかしら?

「余の側室にならぬか?」

「「「はあっ⁉」」」

「側室にじゃ。待遇は保障する」

「待遇は、と言われても、私たちには家族がいるのに‼」

「そうよ。コンサートもあるのに、ここじゃ行けないでしょ」

「男の子の園とかあるの⁉ 小姓とか稚児とかの⁉」

「薫……」「薫ちゃん……」

 上様って人は首をかしげて、

「やはり、無理かのう」

「当然よ」「当然です」

「せめて、猫の姉ぐらいはと、思ったのだが……」

「えー。美少年のにゃんにゃんとかは⁉」

 そしたら、女の人みたいな男の人は、

「上様。猫の姉は猫曰く、腐っているとの事です。事実、私に対しても、奇妙な事を言っておりました」

「腐っていないわよー! 翔、何て事言うのよ」

「傍目はわからんが」

「宇喜多殿に対しても、色目を使ってい——」

「色目は使ってないわよ! 妄想しているだけよ‼」

「妄想?」

 これ以上いると、大変な事になりそうなので、

「と、とにかく、私たちは側室にはなりません‼」

「帰るわよ!」

「帰るの。わかったわ」

「ああ、待つ——」

 出て行く時、一瞬、どこかから嫌な雰囲気がした。

 外に出た私たちは、

「えっと……出口は、どこかしら?」

 私たちが出口を探していると、

「見つけたぞ! あれじゃ!」

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