第五話
「落ち着きましたか?」
あの後、取り乱した影秋をビンタで黙らせ落ち着かせることに成功した。
「色々ありすぎて、頭がパンクしそうだ」
あまりにも急な展開のため影秋の頭は許容範囲を大幅に超えてしまっているみたいだった。
「ところで、あなたは何者なんですか?」
「ああ、助けてもらったのに自己紹介がまだだった。俺は田中影秋、日本人で20歳のフリーターだ」
「日本?フリーター??・・・あなたは世界の亀裂に落ちた可能性があります。」
「世界の亀裂?」
「世界の亀裂の詳細は私にもわかりません。たまに異世界につながることがあるんですよ。そのような現象を世界の亀裂と呼んでいます」
「え、(幼)女神様にもわからないんですか!?」
「はい、そのような現象が起こるとしか・・・詳しく言うと、世界と世界に亀裂が走り繋がって、その繋がった部分から物が行き来・・・つまり入れ替わってしまうわけです。入れ替わったらその亀裂は閉じます」
「入れ替わった?俺が?何かと入れ替わったのか?」
「はい、入れ替わりました。あなたと入れ違いにして入れ替わったものはたぶん無機物でしょう、そもそも生物が亀裂に入り入れ替わる事が私にとって初めてのことなので、本当は私は亀裂の発生を確認しにきただけなんですよ?そこにあなたが居たわけです」
「つまり詳しいことはまったくわからない?」
「そうですね、ただわかることといえば戻れる可能性は皆無に等しいということですね」
「・・・」
「残念ですが、亀裂とは本当に一瞬でどこでいつ発生するかもわからず、大きさもまちまちです。異世界のものが運ばれてくるのですがそれも服だったり壷だったりと無機物ばかりで、生物ははじめて、つまりあなたが初めて世界の亀裂で入ってきた生物なのです。」
「そう・・・ですか・・・」
(友人と食事をした後ふらふらしていたら異世界に来てしまってもう戻れません・・・ってか・・・これはわけがわからねぇ・・・どうすればいい・・・)
衝撃の事実に影秋は黙り込んで考え込んでしまう。
「とりあえず今の状態を把握することをオススメします。あなたは普通ではありません」
と、考え込んでいる影秋に女神が提案した。
「え?普通じゃないって?」
「さっきも言いましたがここは魔の森の奥です。普通の人なら魂すら蒸発して同化してしまうほどの瘴気が濃い場所です。」
「そもそも瘴気って?負の感情によって生み出された魔力の成れの果てって言ってたけど」
「具体的に言いますと・・・」
魔力とは魔法を使うために必要なものであり、持ってる人と持ってない人がいる
魔力とは一種の才能で魔法を使うために必要な才能って解釈でいいいみたいだ。
魔法は回復したり攻撃したりつまりファンタジーのゲームみたいな感じかな?って聞いたらそんな感じといわれた。
瘴気は負の感情によって生み出された魔力の成れの果てらしくはるか昔この森には国があったらしく
ひどく迫害されていた人たちが魔力を使い呪いの森を生み出す魔法を編み出し使い、当時は近づくだけで死んでしまうような場所だったとか今でも瘴気を振りまき魔物や魔獣すら近づけない場所なのだとか。
そして俺だ、俺はその瘴気の中平然と立っている、そして女神から見た俺は魔力を感じず(つまり魔力の才能ゼロ)身体能力は異常に高いといわれた(この時視力以外もとてつもなく発達していることに気がついた。)
そしてこの体は女性になってしまったがこれは女性のほうが生存本能がつよいからこうなったらしい
詳しくはわからないが女神様は「とても可愛らしい顔ですよ。」と言ってくれた。
(鏡がないのでわからないが)
今まであいまいだった体(大体魂の形と体の形はずれるらしい)が魂の変質により体も変質し魂の形がはっきりと現れたということらしい。
女の場合の俺ってことらしい。男に戻ることは何もしなければ無いだろうといわれた。
何気にショックだった・・・俺のジョンがいなくなるなんて・・・
「俺の身体能力がこんなにあがっていることについてはさっぱりわからん!!
俺だって森で目が覚めたら視力あがってて夜なのにはっきり見えてびびったんだからな!!」
と、唐突に開き直る影秋
「つまり亀裂に原因がある可能性がありますね。何せ生物が亀裂から入ってくる事例が私の知る限り始めてなので詳しくはわからないですし、そこしか原因は考えられないですね。」
女神は冷静だった、というより影秋が馬鹿なだけである。
「なるほど・・・よくわからない亀裂のおかげで身体能力があがり、瘴気にも耐えられる体になった・・・って感じ?」
「よくわからないけどそんな感じってことになりますね。詳しくわからなくてごめんなさい」
「いやいや、いるだけでとても心強いというか命まで助けてもらったのに謝られても困ります!というかありがとうございます!!」
にしてもなんっつうご都合主義な亀裂なんだ・・・身体能力があがるなんて。
「とりあえずちょっとどれくらいまで力があるのか試してみたいですね」
「ここは森の中ですし存分にどうぞ、というかなんかもう問題なさそうなので帰ります」
「えっ、帰っちゃうんですか!?」
「私も暇じゃないんです。そもそも人の前に姿を現すことなんてめったに無いんですよ?」
「ぐぬぬ・・・色々ありがとうございました。本当に命を助けてもらってその後の事情まで教えてもって・・・本当にありがとうございます!!!」
「いえ、いいんですよ。ひま・・じゃなくいい息抜きになったので」
今この幼女暇だったとか言いそうにならなかったか・・・?
「でも祝福もしてあげましたし、特別にこの石を上げましょう」
といって(幼)女神様は白い小石と取り出した。
「この石を身につけている状態で私の事を呼び出してください。そしたら念話ができます。忙しい時は返事ができませんからそのときは諦めてくださいね」
「そ、そこまでしていただけるなんて・・・!!女神ちゃんマジ女神!!」
「そんな褒めないでくださいよ、照れます」
「ちなみにこの石どうやって使うの?」
「石を身につけた状態で私のことを念じるだけでいい簡単設計ですよ。」
「・・・」
「どうしました?」
「名前・・・知らないわ・・・」
「・・・」
「・・・」
「お、俺はさっきも言ったと思うが田中影秋20歳、しがないフリーターだ!」
「私は女神フォシカです。ただの女神ですよ」
「これからよろしく」
「はい、よろしくお願いします」
「じゃあ、この石もらいますね!」
「はい、一応首にかけられるようにしておきましたよ」
「そんなサービスまで・・・ありがとうございます!!」
「いえいえ、いいんですよ」
「・・・」
「・・・」
<こうですか?わかりません。>
<そうですね、ちゃんと念話できてますよ。でもあんまり無駄に頻繁に念話するようだと着拒します>
<・・・はい、気をつけます>
「じゃあ私は帰りますね」
「え、あ、はい。色々ありがとうございました!」
「いいんですよ。女神ですからね!(どやぁ)」
といって(幼)女神様は飛び立った。
そして空に同化するかのように消えていったのだった・・・。
「さてと・・・俺も町に・・・」
<あの・・・別れたばかりで申し訳ないんすけど・・・街ってどっちっすかね・・・>
<・・・そのあなたから湖を見た状態で右にまっすぐ行けば街道にでますよ。そこから街にいけるはずです>
どこまでも格好のつかない影秋であった。
書き直すつもりがそんなに変わってないという事実・・・作者は学がないのできちんと妄想を文字にすることができないのです。
読みにくかったらごめんなさい。