第一話
お待たせしてしまって申し訳ありません。
相変わらず拙い文章ですが、作者の妄想で楽しんでいただけたらうれしいです。
「ここは・・・どこだ?」
突然だが、俺こと 田中影秋は今絶賛混乱中である。
何故混乱しているのかというと、気がついたら森の中だったのだ・・・。
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二年ぶりに影秋は高校時代の旧友と三人で食事をしに来ていた。
その場所は影秋が住んでいる場所から電車で三十分ほどの割と栄えている街で、高校時代は良く食べに来ていた通いなれた場所であり、今食事しているそのレストランは多少高いがとてもおいしいハンバーグを出す場所である。
そこで語り合い、食事し、そしてまた語り合った。
お店側としては長々といる騒がしい客として迷惑だったかもしれないが、影秋にとっては三年前まで良く来ていた昔馴染みのお店、それが内装も変わらず懐かしさを覚え三人の口を軽くし、会話にも熱が入る。
気がつけば午後六時に入店したのに時間はすでに21時半、次の日は仕事だと高校を卒業後就職した友人二人は慌てて会計を済ませ家路につく。
そんな二人をよそに、この物語の主人公である影秋は、気ままなフリーター生活をしていて次の日も、仕事は午後から
つまり暇である、ついつい久々にきた街に懐かしさを覚えて散策してしまうのも仕方ないというものである。
昔よく遊びに来たこの街、よく行っていた映画館、その近くにあるゲームセンターへと目を向ける。
すると影秋の少年時代と瓜二つの少年がでてきて影秋は目を疑った。
その少年は仲間たちと楽しそうに話をしながら駅の方向へと歩いていった。
(昔の俺とそっくりすぎて吃驚したぜ・・・本当に似てたなぁ)
影秋は昔の自分を思い出し始めた。
(昔はよかったなぁ何も考えずに遊びまくれて、それにしても今の子供はすごいな、もうすぐ22時だというのにゲームセンターか)
影秋は誘われるかのようにゲームセンターへ入っていく。
(中はだいぶ様変わりしているな、昔はここが格ゲーコーナーだったのに)
昔格ゲーコーナーだった場所にはUFOキャッチャーが置いてあった、格ゲーコーナーは奥に移動されており、多少の悲しさを覚える影秋。
そして昔をさらに思い出す。
(昔はよかったなぁ。何も考えずに遊び、何も考えずに進学して大学に入ったが一年たたずに、親が失業してしまい大学中退で今はフリーター生活・・・そしてもうすぐ成人かぁ、おれは一体何がしたいんだろうなぁ)
夢が見つからず見つける努力もせず、ただなんとなく大学に進学しそこでもなんとなくで過ごしていた影秋は後悔していた。
(あーあ、どうしてこうなった・・・)
「かなり弱気になっているな俺は・・・ははっ」
少年時代の自分に瓜二つの少年を見かけたことにより昔を思い出した影秋、昔と今の違いを実感してしまいかなり気分が沈みこんでしまった。
「久々に、親友とも会えたし、めそめそしてられないな!よっし!とりあえず家に帰って寝よう!!」
はたからみると独り言をつぶやく危ない人である影秋は意を決して、家路につこうと出入り口に足を伸ばす。
その瞬間ーーーーーーーーー
目の前が真っ暗になり意識を失ってしまった影秋であった。
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「駄目だ・・・意味がわからない、いきなり目の前が森の中とかわけが・・・わけがわからないよ!!!」
某白いサラリーマン的な契約星人マスコットのようなことを叫びつつ回りを見渡す。
だがそこには薄暗い木々がただそこにあるのみであった。