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序章「終わっている主人公」

この話は主人公の顔見せと痛さを理解してもらうために執筆しました。

飛ばして読んでもらってもかまいませ・・・

むっ!・・・見ているな、ジョナサンジョースターッ!


       


 ガスッ!

顔面に重いのを一発くらった。

少しくらくらする・・・。


「おい、立てやぁ!風紀委員!」


 俺は儀善ぎぜん 信次しんじ今他校の体育館の裏で三人の不良に囲まれている。


 ----いやーとても非常にめんどくさい状況です、はい。

というか、体育館裏に連れ込むとかいつの時代みたいなwww。

まぁ、これも全ては俺が風紀委員だからなのよね・・・。


 俺は今、風紀委員の仕事で届いていた、

ナイフで脅しカツアゲをする生徒を改心させる依頼に絶賛あたっていた。



 不良は体育館の壁に倒れ掛かっている俺にさらに蹴りを二発入れた。


「さっきまでの威勢はどうした、オラ!もう一回説教だのなんだのしてみろや!」


 上からガンを飛ばしてくる不良。

他の二人の不良は周りでへらへら笑いながら高みの見物をしてる。


 痛いな、三発も蹴りをくらってしまった。。


 だがこれは・・・

「ダメージは不意打ちのクリティカルの2コンボ乗せで60ってとこだな・・、

まだまだ余裕余裕・・」


 きょとんとした顔をする目の前の不良。


 一瞬だが空気が凍ったように感じたのは気のせいだろうか・・。

いやっ、うん!気のせいだ!うん!


 俺は、ズボンについた砂を払うとその場からすくっと立ち上がった。


 そして空気が凍った(?)隙を利用し僕は肩を軽く上げ、

おどけた口調でこう言ってやった。


「せっかく人が下手に出て話し合いだけで安全にこの件を、

終わらせようと思ったのになぁ・・これだからDQNは嫌だ・・」。


 目の前の確か・・・トウジ先輩?という不良はぽかんとしていた。


 だがバカにされてるのは分かるらしく見る見るうちに、

全員の顔が強張っていくのが見て取れた。


「チョーシこいてんじゃねぇーよ、モヤシ!!」


 まずさっき三発も蹴りを入れてきたトウジ先輩が顔面めがけて、

綺麗な真っ直ぐな右ストレートを放ってきた。


 それをすばやく下に屈み避け、

そして低い場所からの昇竜拳!!


 いやー、マジリュウさん、リスペクトッス!


 トウジ先輩は回転しながら3mくらい吹っ飛んだ。


 で、すかさず周りの不良にドヤァ・・。


 俺はすっと右手を返して前に出すと、

「来いよ!DT共!」

と言いながら指先を前後にチョイチョイッと動かした。


 すぐに、なめやがってなどと言いながら、

えっと・・・キトガワ先輩と・・・・よ、ヨシノ先輩が襲いかかってきた。


「死ね、モヤシィ!!」


 キトガワ先輩のへなちょこ左ブローを僕は左手で受け止める。


!?と驚くヨシノ先輩の左手を力を入れ握る。


「がっ!?」


 相手が怯んだ隙に前に思いっきり先輩を突き飛ばし、

一歩踏み込み相手の鳩尾めがけて・・。


「ファルコンキィィック!!」

「ウボォッ!!」


 転がりながら吹っ飛んでくキトガワ先輩。


 それを見たヨシノ先輩は、


「ちっ!」


 学ランの内側からサバイバルナイフをスッと出した。


 そのナイフは鈍い銀の輝きを放っていた。


「先輩もそこの二人みたいになる前に降参したらどうですか?」


相手が少し切れてきたので一様安全に終わらせるため説得を試みた、が、


「ざけんなっ!てめぇに落とし前つけないでいれるかよ、カスッ!」


 彼は矯正中の歯で焦り交りの笑いを浮かべた。


 交渉決裂か・・。


 まぁまず成功するなんて思ってなかったしいっか。


 そう僕がうなずき一人で納得してると先輩は、

焦りと怒りの混じった声でこう言ってきた。

「つか、てめぇ分かってんの?ナイフだよ、ナ・イ・フ。

お前自分が軽く危ないのもわかんないわけ?もし刺し所が悪かったらお前死ぬんだぜぇ?フハッ!」


 そんな風に、「諭すように言ってきた言葉に僕はつい笑ってしまった。


「デュフフっ・・・」

「てっ・・てめぇ何笑ってやがる・、つか笑い方キモ!笑い方キモ!」


二回もキモいって言われ軽くショックを受けた。


勘違いしないでくれよな、今のはわ、わざとだからな///。


それよりなぜ俺が笑ってしまったのかと言うと、


だって・・

「俺コマンドー見てますから(キリッ)」


 そして先輩の思考は飛び、


「ぶっ殺してやるゥッ!」


 フッきれた。


 先輩の動きは軍人のそれとは違い、

ただナイフを両手で持って前に突進してきただけだった。


 多分普通の人この状況に陥ったら怖くてしょうがないだろう。


 しかし、風紀委員でそれなりに場数を踏んでいるので恐怖は少ししかなかった。


 はじめのうちは恐怖心があったが、最近はあまりなくなってきた。

慣れとは恐ろしいものである


 俺は冷静に相手のナイフを奪いつつ、

攻撃を受け流し相手の後ろを取り、奪ったナイフを相手ののど元に突き付けた。

 これは、メタギアを参考にした技である


「っ・・!」


 怯える先輩。


 たらりと先輩の汗が首筋を流れている。


 そして数秒の沈黙・・。


「ふぅ・・」


 俺は一息つくと彼をナイフの呪縛から解放し、

自分の右手を構え、とある偉大なセリフを言った。


「俺のこの手が光って唸る!」

「えっ」

「お前を倒せと輝き叫ぶ!」

「なんだよ、おい・・・」

後ろに一歩下がる先輩。

「必殺・・・」

「ひぃ・・・」

逃げようとした先輩に

「シャイニングフィンガァァァァァァ!」


 先輩の頭を鷲掴みにし地面に垂直どーん!!!!!!。


 この技をわからない人はググろう


 こうして俺は不良全員を成敗した。

正義は勝つのだぁー、はっはっはと俺は自己満にひたった。


 相手を成敗できたのだが、話し合いの最中の不意打ちとはいえダメージをくらってしまった、

しかも後にくらったのを合わせ三回も。


・・てことは、

「今回のミッションはランクBだな・・」


と、俺は多分他人に聞かれたら痛いであろうセリフをつい言ってしまった。


 一人で依頼攻略だとつい、中二全開になってしまう、

我ながら痛いと思う。


 

 俺は、休憩も挟まず、携帯で仲間の風紀委員に早速電話した。


 そう僕の携帯にある唯一の女の子の携帯に・・。


「もしもし?アカリン?、ナイフで脅してカツアゲをするっていう報告がある先輩捕まえたから回収頼むわ。場所は体育館裏ねー。あと、明日から夏コミ3日学校休んでいくから委員会参加できんから、んじゃ」


 俺は反感を食らう前に真顔でピッと電話を切った。

 

 彼女は夏コミ重要性を何度言っても理解してくれないのだ。


 夏コミあっての夏とも言える夏のメインイベントなのに全くこれだからのパンピーは。


 ---おっと、危ない危ない電源も切ってと。

電源切らないとGPSで探されて多分仲間の風紀委員どもに誘拐されるからな・・。


 フッと、一瞬で美少女キャラが待ち受けの携帯が真っ暗になった。


 俺は近くにあった自分のバックを取ると軽く汚れた部分を、

ポンポンと叩き背負った。


「おっそういえば今日はギャル恋の新巻の発売日だ♪


 確か新巻では、学園死闘編で主人公とヒロインとの戦いに決着がつくんだよなぁ。

やべぇ、楽しみ過ぎてうずうずしてきた。


 そんな新巻への期待に胸を膨らませながら俺は学校を去って行った。


 だが、ふと思った。


 委員会がなかったらこんな夕方に家に帰って疲れた体で、

ラノベを読まなくていいのにと。

 

 委員会さえなければ今頃、今日出たギャル恋の新巻を読み終わり、

疲れてない気力あふれる体で次の作業に移っていただろうに・・。


 委員会さえなければなぁ・・・。


 しかし、あの鬼畜委員長に弱みを握られてる限り、俺は辞められないのだ。


 はぁ・・とそんな過酷な現実にため息し、俺はとぼとぼと足を本屋に向けるのだった。



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