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第37話 悪魔退治!

 

「千鶴、俺は悪くない」


 とりあえずこれだけは主張したい

 玄関のドアを開けて、大きな声で叫ぶとリビングの方からほぼ悪魔と合体した千鶴がものすごいオーラを放ちながら俺の前へと現れた


「いい度胸じゃない。玄関から来るなんて」

「ここ、俺の家だし」

「覚悟はできてるわよね?」

「残念ながらさっきも言った通り、俺は関係ない」

「バカからよく聞けば、携帯の理子さん?あの人は自分だって吐いた」

「あのクソボケが…」


 俺は靴を脱ぎ、リビングにいる人質の所へ走って向かう

 そして、ぐったりしている隼人を見つけて、とりあえず蹴りを喰らわす


「ってぇ!!!」

「何ばらしてんだ、おい」

「お、おおお!智樹!助けに来てくれたのか!」

「冗談きつい。千鶴、こいつがお前にバレないように理子って名前にしてほしいって言ってきた。俺はあんまりしたくなかったんだけど、どうしてもって言うからしてただけだから」


 それを聞いた千鶴は今まで俺の敵視していたのに、ターゲットが隼人に移る

 これで俺の安全は確保された


「は~や~とぉぉ」

「ひぃ!?」

「やっちまえ。こいつが全部悪い」

「なんで今まで隠れてたぁぁぁ!!!!」

「うがぁぁぁ」


 言葉にできないぐらいの暴力だ…

 もし、言葉にしようとすればR18になるだろう

 俺はそんな見てるだけで痛々しいので俺は目を背ける

 とりあえず、声だけ流しておこう


「うがぁぁぁ…ぎゃぁぁぁ」

「このっ!このっ!このっ!」

「ああああああぁぁぁ~」


 とりあえず流せるのはこのぐらいだろうか…

 俺は逃げるように自分の部屋へ向かい、リビングでのんびりしているポチを自分の部屋へ連れていく

 俺はポチを抱っこしながらベッドに寝転び、携帯を開く

 するとメールが1通届いていた


 -私の第2携帯だからよろしくぅ-


 俺は-わかりました-とだけ返してベッドに寝転ぶ

 ポチは馴れたように俺の横に寝転んでくる

 ふと思ったんだけど、なんで早苗さんは2台目なんか買ったんだろう…あのひとにはそんなの必要ない気がするけど…


 俺は下で行われている修羅場を聞きながら時間を潰した






「ん~とりあえずご愁傷様」


 リビングに入ってすぐに俺は死体に手を合わせる

 死体の状況は言えない。しかし、「千鶴、なんて恐ろしい子!」とだけは言える

 俺は冷蔵庫から適当に材料を取り、簡単な料理をしてから自分だけ食べる

 そして、この死体を作ったバカに話かける


「おいバカ、この死体どうにかしろ」

「知らない!」

「何が知らないだ。元彼氏だろ」

「関係ない」


 千鶴は適当に流してTVのチャンネルを変える

 俺はそのリモコンを取り上げ、逃げ道を無くす


「自分の気持ちぐらい素直になれよ」

「うるさい」

「戻ってきてくれて嬉しいんだろ?」

「黙れ」

「はいはい、あんな別れ方すりゃ怒るわな」

「うっさい!」

「はいはい、黙ってます」


 千鶴はものすごく睨みつけてきたので俺は視線を外し、TVのチャンネルをニュース番組に変える


 千鶴と隼人は中2まで付き合っていた

 そして、千鶴が3年生に上がる時に隼人は千鶴の前から姿を消した

 俺に「ごめん」と言う伝言を頼みながら

 俺は隼人の言われた通り、千鶴に伝言をすると千鶴は俺の頬を本気で殴られたのは言うまでも無い

 でも、俺も悪かったから隼人に対して怒りは無い

 そもそも、隼人が姿を消したのは俺のせいでもあるんだから…



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