第1話 プロローグ?
はじめましての方ははじめまして。
前作からの方はこんばんわ。
これからまた小説を書き始めさせてもらいます。
まだまだ未熟な所があるかもしれませんが…これから、よろしくお願いします。
ホ~・・・ホケキョ…
山の方から聞こえる鳥の鳴き声が聞こえる
そして、前からは波が堤防に当たり、大きな音を出している
俺は堤防に座り、まだ少し寒い空気を全身で感じながら、春が訪れるのを待つ
「お~い…智ぉ。そんな所で黄昏てたら風邪引くよ?」
声のする方向を見ると、髪が少し茶色で肩まで伸ばした、顔は可愛い分野に入る女の子がおしゃれな格好をしていて、笑いながら俺の方を見ていた
「ん?あ~千鶴か」
「何よ、人がせっかく心配して声かけたのにその反応は」
「心配?はいはい、それはどうも。それよりあんたの彼氏がそこで黄昏てるけどそれはいいのか?」
俺は近くにある駅の方を指さす
俺の指の先には1人の男が寒そうに丸くなりながら駅前に座っていて、誰かを待っている
「あ、そだった」
「彼氏忘れてやんなよ…早く行ってやれ」
「あぃよ~。そうそう、智って進学組だったよね?」
「ん?そうだけど?」
「私も今年からそっちに入ることになったからよろしくね」
「あぃよ。さっさと彼氏のとこ行って来い」
「うん。んじゃね~」
千鶴は俺の背中を叩いて、嬉しそうに彼氏の方に走っていく
そして、賑やかに会話をしてから駅の中に入って行った
俺こと、祠堂智樹と木嶋千鶴は昔からの腐れ縁と言うか、幼馴染だ
小学校、中学校とすべて同じクラスで、高校も同じ学校に行っている
俺の通っている高校はここから電車で約40分の所にある少し離れた高城高校
近くにも公立校があるんだけど、少しでも進学率の高い高城高校に通っている
千鶴も同じ高城高校に通っているんだけど、高城高校には3つのクラスがある
1つ目は、俺の通っている進学組。ここは大学進学のためのクラス
2つ目は、クラブ組。高城高校は勉学より部活の方に力を入れている高校なので、部活に専念する人、スポーツで特待生として入った人がここに入る
3つ目は、普通組。ここは進学もクラブも両立したい人とか、とりあえず高城高校に入っておきたいなぁって思った人たちが入る。
高城高校の学生はほとんど3つ目に集められていて、俺の行っている進学組は24人しか居ない
さっき千鶴も入ると言っていたから2年からは25人になるんだけど、それでも1クラス分しかない為、クラス替えってのが存在しない。
だから、2年生になっても、知らない人が居ないってのは嬉しい半面、ちょっと悲しい気もある
「さぁ~ってと、そろそろ家に帰ろ…」
身体が少し冷え始めてきたので俺は立ちあがり、家の方へ向かって歩く
俺の住んでいる見立町は海と山に挟まれた田舎だ
特に名産物ってのも無いし、これと言って特に何かがあるわけでもない。
あるとすれば、夏に1度やる大きな花火大会ぐらいだろう…
そんな何もないと言えば何もない町だけど俺は結構好きだったりする