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vividy b(o/ud)dy doo  作者: ┃<∪┃∩>┃
IN MEDIAS RES with FLASHFORWARD
4/5

000-04

 魁は、明王斬りの刀身が自分の目の高さにくるよう持ち据えて、軽くだがしっか

りと一礼してから手を放した。

 とりあえず交戦状態からは離脱できているとの直観から、明王斬りには普段どお

りに悠揚(ゆうよう)と、手を伸ばせば届く宙に浮いていてもらう。


 ──ところが明王斬りが自律浮遊した途端、周囲が爆発的に()えだした。

 煮え(たぎ)るグラニュレーション(粒状斑)を思わせる光の対流が、魁が立つ数メー

トル手間で、ガラスのドームに阻まれているかのように(うごめ)く。

 その光景に、魁は再び明王斬りへ手を伸ばさずに、身を竦めながら目の前に手を

(かざ)してしまう。


 その反射的な動作が、致命的な選択でしかなかったと、翳した右手が、指先から

透け消えていくのを双瞳に映しながら魁は、もうあとで悔むこともできそうにない

絶望的な後悔から歯噛(はが)みする。

 斬り伏せ方を、否否、そもそもバトり方を失敗しくじっていた──と。


 魁の耳と言うより薄れゆく意識の中では、魔人モドキの嘻笑(きしょう)もキャラキャラと響

いていた。


「あハはァ、愉シぃ‥‥」


「‥‥マジかよ、ガチで‥‥」


「デも、所詮(しょせん)アなタはプれイすホルだー(・・・・・・・・)(お慰みの代替品)。ダかラ、最期ノ最後

で、そンな事しか考えらレナい‥‥じャーネぇ、ぐッバイ・4・ぐ~‥‥」


 明王斬りを掴もうと既にない右手が空をきり続ける。声にならない怒号も吐き散

らしながら、今際のキラを残すこともなく、完全に消滅する魁だった‥‥。



 ──ほどなくしてdooが現れる。


 dooは辺りを見まわすこともなく、地面にちらほらと草が貼り付いているかの

ような開けた場所に、明王斬りだけが転がっているを見つけた。


 そこへ近づく足どりに疲労は感じられないものの、一点を見据えた目元や顔つき

からは、明らかにいつものdooではない消耗が窺える。


 dooがここ、魔人モドキがつくり出し魁を連れ去ったこの空間へと、辿り着く

のに手こずったのは、ここと同じ空間が、無限生成モデルのギミックとして施され

てとしていたがゆえ。

 無限という多元性は、dooにとってもイル・ポーズド(ムチャゲー)にほかな

らず唯一の弱点。

 魔述を駆使し尽くした挙句ですら、この手の施しようもないあとの祭りに至って

いるというあり様だった。

 

 dooは、崩れ落ちるように地面へ両膝を突き、明王斬りを拾い上げる──そし

て、胸に強く抱きしめると涙をこぼした。dooにとって生まれて初めてとなる落

涙。

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