001-09
「キキって、お母さんの友達の? ‥‥けど意味わかんない。dooまで、ガチに
すり替え女子にならないでよっ」
「つまりね、魁が不公平だとムカつくように、魁にイジワルする子たちも、不公平
だと魁にムカついているわけ」
「モォ~っ、完全にすり替え女子じゃん!」
「でも、魁一人対何人ものムカつき合いじゃ不公平でしょ。なので相手が何人だろ
うと、魁が絶対に負けないように、専門家軍団も同然のワタシが加勢しているの」
「‥‥だからわかんないよっ。どして、どうしようもないのに、ボクがムカつかれ
なくちゃならないんだっ」
「どうしようもなくムカついちゃうのは人間だもの、しょうがないってこと~」
「知らないよっ。それより何だよ、人間だからしょうがないぃ? そんなギャグで
あきらめてガマンできるわけないじゃないかっ」
「ギャグじゃないでしょ。パクったつもりはないけど、金言とか格言とされる言葉
だもん」
「エ~ッ、ギャグだもんそれ。TVで言ってて、みんなツッコんでたし」
大笑いで言い争いをきりあげ、魁の気褄を回復させてしまうという選択肢もある
ものの、dooならではの判断で棄却。
「‥‥今はまだ詳しく言えないことがたくさんあるの、あと少し、魁が五年生にな
ったり一一歳になったら、もう少し話してあげられるから、焦らないでよ~」
「モォ~ッ、すり替えはダメって言ったじゃん、ダメダメ絶対!」
「ま~だ、駄駄っ子を続ける気なのぉ?」
「ボクも人間なんだ、みんなと一緒でガマンできないくらいムカつくのに、ボクだ
けdooにガマンさせられて――」魁はだしぬけに、醒悟したかのごとく目を見開
く――「そうだよ、それが一番不公平なんだっ」
「何よ、ひらめいちゃったみたいにぃ、それこそ論点のすり替えだわ。魁がガマン
しないでやり返したら、結局魁が最悪になるんだってわかってよモォ~」
「わかってるよそんなことはっ」
「こうして堂堂巡りしちゃう問題はね、どっちかがガマンしないと止まらないの。
魁がガマンできるように、魁のムカつきを理解して、サポートするワタシがついて
いるんだってばぁ」
「わかってるよそれもっ。でももうたぶんdooがいたってガマンできないってこ
となんだ、ボクのことも、まずdooがしょうがないってあきらめてよっ」
駄駄コネの域を越えだした魁に、方針転換を迫られてしまうdooだった。
「‥‥ムチャクチャ言わないでっ、それだけは絶対ムリに決まっているでしょっ。
魁のことは決してあきらめないもんワタシ。あきらめられるのは、魁をムカつかせ
るしょうがない奴らだけよ」
「ん~? ムチャクチャ言ってるのdooじゃないかぁ」
「そんな奴らは、魁が仕返ししまくったところで、どんどんズルく陰悪になるだけ
だから、とっくに完全にあきらめているってこと~」




