001-05
「もうあとたった二年間の辛抱じゃないの、スグよスグスグ~」
「あ~っ。ホラ、そうやってスグ話を逸らすんだdooは」
「魁に、歪んだ興味やライヴァル心からタチの悪いチョッカイなんてしない、魁よ
りも精神的に成長している生徒が集まるガッコは中学からしかないんだし、そのど
こかへ入るために、魁は勉強もガンバっているんでしょ」
「‥‥だから、それで正解なのホントに? ボクはイジワルされないためにガンバ
りまくって、イジワルする奴らから逃げ続けなくちゃいけないことにならない?」
「ガンバりまくって得することは、そんなことよりもたくさんあるんだけどぉ」
「そうじゃないよ。ガンバるのをやめた途端に、またイジワルする奴らと一緒にな
るのかと思うと嫌になる。なら、今からガンバり方を変えた方がよくないっ?」
「ワタシが提示してこなかったガンバり方は不正解なの。一時的にスッキリできて
満足感を味わえるだろうけど、さらにコジれて酷さが増すこともわかっているの」
浮かべ続けているムッと顔の口元を、思いきりへの字にする魁だった。
「だから、一時的でもスッキリしたいって言ってるんだよっ」
「そんなのどうでもいいって気持もわかるわ。でもそれを許して投げ出した魁がど
うなっちゃうかも、全てのパターンとその結末が明らかになっているのよ」
「ムカつくんだよそれが一番っ‥‥どしてダメなの? ほかのことは、やってみる
までわからないって、何度もやらせるクセに」
「どうせなら、もっとオトナになっちゃってよ~。それこそ究極的なことだからじ
ゃないの」
「またごまかしてるっ。矛盾ってのをしちゃってるんだっ、何が究極的だよっ」
「許されるトライ・アンド・エラーでより良く成長していけることと、失敗したが
最後、とり返しのつかないことの違いでしょ。矛盾じゃないわ」
「究極的なのは、スグになんかオトナになれないことの方だよっ」
「魁に爆ギレするヤバい奴なんてイメージをもたれたら、一生ついてまわるのよ、
ワタシだって魁のお母さんに鬼ギレされちゃうぅ」
「別にボクは鬼ギレまではしないし、どっちかと言えば、爆ギレさせたらヤバいっ
て思わせた方がいい気がするしっ」
「エ~ッ、そんな風にまで考えていたのぉ?」
dooは敢えて、口先だけな調子で受け流し。
「ボクがヤバくないからイジワルできちゃうだけなんじゃないのホントは、マジガ
チで?」
「だから、次は敬遠ぽいハブをされるようになるの。誰にされたかわからない迷惑
なイジワルは逆に増える上に、みんな魁のことを当たらず触らずの上っ面、本気で
相手をしなくなるわけ」
「‥‥そんなカンジは今だって一緒じゃないか。何が違うって言うんだよっ」
「そうなっちゃうともう、その環境はどうしようもなくなって、魁はやっぱり鬼ギ
レせずにはいられなくなるわ。全部わかっているからダメって言っているのよ」




