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万能工作艦明石の軌跡  作者: 髙龍


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第七十話

「荷物とは別にこちらをお渡しするように言われております」


そう言って渡されたのはメモリーだった。


「ありがとうございます」


「いえいえ。作業も終わったようですので、失礼いたします」


俊は端末にメモリーを挿す。


するとメッセージが再生された。


「楓ちゃんのナノマシンを送るついでに全員分送るからうまく活用してね」


メッセージはそれだけだった。


俊は改めて運び込まれた荷物を見る。


どうやら全部ナノマシンのようだ。


俊はすぐにハルカに連絡を取った。


「ハルカ。悪いんだけど、数人連れてこっちきてくれる?」


「はーい。すぐ行きます」





ハルカは10人程の従業員を連れてやってきた。


「それで、荷物は何だったの?」


「ナノマシンだって」


「ナノマシンかぁ・・・。まぁ、楓ちゃんの分が必要だったから丁度よかったかな?」


「そうだね」


「とりあえず病院船に運んじゃおう」


ハルカと従業員は小型機を器用に操り病院船に荷物を運び込む。


作業はすぐに終わった。


「さてさて。開封しちゃうね」


ハルカは慣れた手つきで荷物を開封する。


「うげ・・・。これって・・・」


「どうしたのハルカ?」


「皇家の紋様があるんだけど・・・」


「あぁ・・・。手配したのは母さんだからね」


「多分このナノマシン。皇族用・・・。それがこんなにいっぱい・・・」


「何か、全員分送ってきたみたいだからね。そんなに違いがあるの?」


「そりゃ、そうだよ・・・。私達の打ったナノマシンと全然別物!」


「まぁ。貰った物は仕方ないし。全員に打っといて」


「わかった。皆、運ぶよ」


そう言ってハルカ達はナノマシンを持って移動を開始する。


「俊も手伝ってよ」


「えっと・・・。健康診断してるってことは行かない方がいいんじゃ?」


「えっ?なんで?」


「みんな服を脱いでるでしょ?」


「あぁ~。健康診断に服を脱ぐ必要はないんだよ」


「じゃぁ、何で脱がせたんだよ!」


脱ぐ必要がないのに服を脱がされたとか酷すぎる。


「あはは。ノリみたいなものだよ」


「はぁ~。とにかくさっさと運んじゃおう」


俊達は手分けしてナノマシンを運んだ。


「さて。全員健康診断は終わった?」


「はい。病気も怪我もありませんでした」


「一安心かな。じゃぁ、ナノマシン打っちゃおうか」


「お任せください」


医療チームが手分してナノマシンを摂取させていく。


「わぁ~。体が軽いです。このナノマシン性能がいいんですね」


「さすが、皇家の・・・」


ハルカがボソッという。


「えっ?ハルカなんて・・・?」


「だから、このナノマシンは皇家の奴なの」


「えっ?そんなの打ってもらってよかったの?」


「あはは。母さんが送ってきてね。使わないのも勿体ないからね」


俊はそう言ってごり押した。

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