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万能工作艦明石の軌跡  作者: 髙龍


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第五十六話

俊は楓と別れて、自分の家に戻ってきた。


楓のフェアじゃないという言葉の意味をずっと考えていた。


ちらりとハルカや他の皆の顔が浮かぶ。


嫌われていないとは思う。


だが、果たして自分を好きなのだろうか?


わからない・・・。


が、楓が適当なことを言っているとは考えずらい。


「なんだ?悩み事か?」


「父さん・・・」


「楓ちゃんと何かあったのか?」


「うん・・・。ちょっとね」


「力になれるかはわからないが、言ってみろ」


改めて言われると恥ずかしい。


「楓に告白したんだ。でも、フェアじゃないからって・・・」


「あぁ・・・。なるほどな。私からは何も言えんな。自分で考えてみろ」


父さんはそう言って行ってしまった。





自分の部屋で横になる。


頭の中ではずっと楓の言葉が離れない。


落ちついて気持ちを整理する。


楓のことが好きだ。


これは間違いない。


ハルカは宇宙に上がってからはじめて会った子だ。


整った顔をしていて、可愛らしい。


付き合いは長くはないが、信頼できる子だ。


他の子達のことも考えてみる。


まだ、よくわからない子もいるが嫌いではない。


結局、いくら考えても答えはでなかった。






あれから1週間が経ち、地球を後にする。


楓のご両親は、地球に残るという決断をした。


まぁ、これが今生の別れというわけではない。


頻繁には無理だが、機会を作って、地球に戻ってくる予定だ。


父さんと母さんは、俊達を明石まで送ってくれた。


父さんは、明石のアップデートデータを俊に渡し、そのまま母さんと去って行った。


「皆、ただいま」


「今、戻りました」


「おかえりなさい」


「何も、問題はなかった?」


「はい。宇宙生物の襲来とかはありましたが、報告するようなことはなにも」


「そっか。色々お土産も買ってきたよ」


「ありがとうございます。皆を集めますね」


そう言ってハルカは皆に連絡をとりはじめた。


食堂に全員が集まり、俊は1人1人にお土産を手渡す。


全員、喜んでくれてほっとする。


改めて考えると女の子の中に男は1人。


何となく居づらさを感じる。


「皆はゆっくりしててね」


そう言って俊は指令室に向かった。






1人でいなかった時のデータを確認する。


資源の方は何度か、売りに行ったようで資金がかなり増えていた。


兵器や艦の開発状況も確認する。


開発は完了しており、宇宙生物、相手に実戦テストもしていたようだ。


まだまだ、検証不足ではあるが、改良できそうな部分も見受けられる。


AIにそれを踏まえて開発指示を出しておく。


ついでに、父さんがくれたアップデート作業もすませる。


他に出来ることはないかと考えているとハルカが顔を出した。


「どうしたの?」


「いえ、ただ、俊さんと一緒にいると安心するなって・・・」


よく見れば、ハルカの耳はピコピコ動き、尻尾もぶんぶんと振られていた。

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