裁き・化け狐・人生の3物語。
〜ようこそ〜
タイトルにもある通り、この短編は3つの物語です。本作の物語には全てに共通する数字があります。
それと同時に幾つかの問いも待ち構えているので承知お願いします。
これらの作品は私が制作した結構前の物語です。
もしかしたら次も結構前に制作した物語になるかも知れません。
[裁きの天使]
幼い頃から人間の負の側面を目の当たりにしてきた主人公。
完璧な育児を受けながらも、ネット社会を通して露呈される人間の醜い姿に、彼は絶望と怒りを募らせていきます。 「この世に蔓延る汚い人間たちを、私が裁くべきだ。」 10代という若さで、彼は自らの使命を定め、冷酷な計画を実行に移します。長年にわたる緻密な戦略と圧倒的な実行力で、次々と
「悪人」を葬り去っていく主人公。
しかし、完璧な存在などいない。
次第に高まるリスクと欲求に支配され、ついに子供を逃がしてしまうという痛恨の失敗を犯します。
その結果、13年の裁きの旅路に終止符が打たれる時、彼は法廷に立たされました。
死刑判決が下された瞬間、彼は静かにこう呟きます。
「仮に転生があるのなら、私は再び同じことをする。」
この一言に込められた意味とは?
犯罪者も人間であることは確かだが、多くの人間は互いを悪へと導き、同じ過ちを繰り返してしまう。 主人公の行動は、その闇を照らし出す鏡のような存在なのかもしれません。
裁判では、「社会にとって不要な人間」「もっと酷い死に方をした方が良い」といった様々な言葉が
飛び交う。 しかし、真の悪は人間自身にある。 互いを憎み、傷つけ合うことで、負の連鎖を生み出す。 主人公の行動は、人間の本質への警鐘であり、善悪の境界線を揺るがす問い掛けである。
果たして、誰が正義を判断できるのか? 彼の死は、新たな裁きの始まりを告げるのか?
それとも、何も変わらないのか?
〜Judgement Angel. 〜
[化け狐の魅惑]
主人公は、優秀だが退屈な日々を送っていました。
ある夏の日、彼は帰路で美しい歌声に誘われ、女性と出会います。
二人は意気投合し、毎日川辺で会話を重ねます。次第に主人公は女性に惹かれていきますが、
彼女の言動に変化が現れ始めます。そしてある日、彼女は突然別れを切り出し、主人公は混乱します。しかし、彼は諦めずに自分の気持ちを伝え、二人は再び元の関係に戻る。しかし、その幸せは長くは
続きませんでした。彼女は8月23日に花火大会含む夏祭りがあるから一緒に。と言いました。
彼女があまりにも綺麗すぎて人に見られます。ですがよくよくみんなの顔を見ると子供は怯え大人は
メロメロになっています。翌朝、ニュースを見ると二人の夏祭りの写真が上がっていました。
ネット上でも彼女の写真が拡散され、誹謗中傷が書き込まれます。絶望した主人公は、彼女を守ろうと奔走しますが、事態は悪化の一途を辿ります。
ある日、主人公の父親に連れ戻されようとする彼女を助けようと、主人公は父親を殴り殺してしまいます。警察に追跡され、追い詰められた主人公。主人公は急に彼女はと思い彼女が居た方を見ますが、いません。
主人公はきっと攫われて酷い事をされていると思い、絶望と怒りのあまり、銃を乱射し、多くの犠牲者を出すのです。主人公は弱った所で確保されます。後から来た警官も皆で集合し片付けと調べを進めます。ですがその一人の警官が突如銃乱射を始め多くの警官が犠牲になりました。が何とか確保を成功…
全ては化け狐の仕組んだことなのか、それとも人間の心の闇が招いた悲劇なのか。
子供には狐の顔、大人には美しい女性に見えるという設定で、
純粋な子供と複雑な大人の対比を表現しています。
~Temptation of the Fox Spirit. ~
[終わりなき人生]
現代社会に生きる学生、主人公。彼は毎日、人間関係に飽き飽きしていました。
「人間は醜く、哀れで、どいつも終わってる奴ばかり。」そう思いながら下校する彼は、一匹の黒猫と出会います。その黒猫は、冷静そうな見た目でどこか怖さを感じさせます。ほのかにした匂いは、
歩き続けてきた証のすっぱい匂い。二匹は互いに見つめ合い、数分間その時間が続きます。
主人公は少しずつ近寄っていきますが、猫はそれと同時に離れていきます。
主人公は落ち込みますが、諦めずに再度猫の目を見つめます。猫も見つめてきます。
後ろには誰かが居て気まずい…急ぎたいのに…主人公は内心そう思いますが、その時、周りの世界がガラッと変わったような気持ちに襲われます。ギィーという音や、人間の醜い声が聞こえてきます。
何か戸惑っているような主人公。しかし、よく見てみると、自分も猫になっている。
そして、先ほどの猫が近寄ってきて話しかけてきます。しかし、何を言っているのか分からないので、主人公は逃げ出すことにしました。「これからどうしよう…」と考えながら道を歩く主人公。
いつもと同じ道でも、視点が変われば景色も変わります。風の感じ方も違う。
涼しく落ち着く風が肌を撫でます。周りを見渡したその時、誰かに押され、主人公は車道に飛び出してしまいます。その瞬間、彼は感じました。
やはり人間は醜く、哀れで、どいつも終わってる奴ばかり…もう嫌だ。
そう思った時、再びぶつかる音が響きます。何かと思い見ると、私を庇い他の人が犠牲になっている。周りの雑音、嫌味な声、心配する声…様々な声が聞こえてきて、頭が張り裂けそうになります。
しかし、今はこの人を助けることが優先です。数分後に救急車が到着し、主人公は付き添いとして一緒に乗ります。様々なことを考えながらも、既に数日が経っているようです。主人公は休憩をとります。
その時、頭に真っ黒な背景と、一箇所だけ照らされた場所が現れます。
そこには、あの時の黒猫が居ます。
そして、猫の顔を見てみると、0という数字が書かれている。
猫の後ろには人らしい影…そこで目が覚めます。
私を助けてくれた人は誰なのか?なぜ皆、知らないというのでしょうか?
そして、私はどこに居るのかも分からない。
そう思っていた時、ふと世界がガラッと変わる前の記憶がよみがえります。
そうだ!あの時、後ろの[あいつ]に押されて車道に飛び出して…運転手が慌てて…
私は戸惑いの表情と気持ちで間に合わなく…
しかし、無事、私は眠ってはいない。大傷に後遺症が残る位。私はほっとしました。
そして数か月経ち、私は見事に復活しました。
課題を終わらせに、学校に向かいます。
彼は一体、何の課題を終わらせに学校に向かったのか…。そして黒猫は一体何だったのか…。
そして彼も他の人と変わらない人間と言う事。
~The Endless life. 〜
「ゼぜ」
裁きの天使は、人間の善悪、正義のあり方、そして社会の闇についてが主なテーマです。
化け狐の魅惑は、主人公は、化け狐の巧妙な誘惑に徐々に心を奪われ、周りの人間関係や社会的な立場を犠牲にしていきます。化け狐は、主人公を翻弄するために、周囲の人間を利用したり、SNSでの誹謗中傷を拡散したりといった悪辣な手段を用います。
終わらない人生は、人間性と言った人間と言うテーマ自体についての作品です。
ありがとうございました0