オタクがSFを真面目に布教活動をしてみた。 ~宇宙やビームが出てこないお話も沢山あるよ~
SF好きとなって幾星霜。リアルな世界でも日々、布教活動にいそしんでおります。
しかし、なぜか上手く伝えられない。違うんだ~。モビルスーツだけがSFじゃないんだ~。なのでエッセイを書いてみました。
好きな小説のジャンルは?
と聞かれて真っ先に答えるのはSF!
しかし、布教活動を行おうとエッセイを書き始めて手が止まりました。
SFの説明って難しいよ~。
過去にSF好きを公言して言われてきたことです。
「ガンダムとか好きだったの?」
すみません。保育園の頃、テレビでアニメを見てたぐらいです。
「エヴァンゲリオン?」
未履修です。オタクの風上にも置けない人間です。
「わかった!スターウォーズだ!!」
一回も視聴したことがありません。
何度も聞かれて気が付きました。そうか!一般の方にとって、SFってスペースオペラの事なんだ!と。
簡単に説明すると、スペースオペラとは宇宙を舞台にした騎士道物語です。異世界ジャンルの舞台を宇宙にしたものと考えて頂ければ、想像しやすいかと思います。
※諸説あり
先ほどの作品以外では、スタートレックや銀河英雄伝説などが有名です。SFのなかでも人気のジャンルです。
そう、あくまでジャンルのひとつなんです……。
だったらSFってどんな小説の事なの?と疑問を抱くかと思われます。
SFはサイエンス・フィクション(空想科学小説)の略と定義されています。
※諸説あり
スペースオペラだと、宇宙船や光線銃などが科学の部分になります。
しかし、科学的な小説ならなんでも良いとなると、医療物やミステリーなどもSFとなってしまいます。
また、タイムマシンや透明薬など、現代の科学では、実現不可能なアイテムも題材になります。
そんなわけで、自分なりにSFを定義してみました。
『SFとはもしかしたら実現する(していた)かもしれない、世界の物語』
ファンタジーと違うのは、科学的な説明を加え実現する可能性を残したという事です。
私の独断だと魔法使いサリーちゃんはファンタジーで、ドラえもんはSFです。
ここで注目してほしい箇所は『実現する可能性が残されている』
SFの魅力のひとつに、過去の作品ではフィクションだったことが現代では実現した出来事が結構ある事です。
ロボット小説の第一人者、アイザック・アシモフ氏の『校正』では文章の誤字脱字を直し、下書きからレポート作成を完璧に行うロボットが登場します。
キャラの一人である大学教授は、機械が文章作成に介入することにより、筆者の意図が改変され社会が混乱すると警鐘を鳴らします。
まんま、今話題のChat GPTですね。
ちなみに小説が発表されたのは1957年12月、今から60年以上昔です。パソコンどころか、ようやく計算機が実用に向け開発され始めた時代です。
他にも1970年に出版された星新一氏の『声の網』
重要なアイテムは電話です。小説の舞台である未来では、通話だけでなく電話で色んなことが出来ます。悩み相談や、忘れたくない情報の保存にスケジュール管理etc。しかし、いつしか人類は使用しているはずの機械に行動を管理されていきます。
読んでて頭に浮かぶのは、AIのビックデータと端末機器であるスマートフォン……。
当時の電話と言えば、ダイヤル式の黒電話です。留守番機能どころか保留音を流すことさえできません。 にもかかわらず、小説の中の電話はアレクサのような機能を備えています。
それ以外でも、試験官ベイビーや人工移植、マイナンバーカードにVR等々。私がこれらの概念に始めて触れたのは、全てSF小説の中です。
なので、SF小説を未来を予習する参考書としても使えるのでは無いのかと提案します。
Chat GPTのサービスが出始めたときの私の感想。
「へーようやく実現されたんだ」
何しろ、私が『校正』を読んだのが今から30年以上前。だから、同サービスが出現した場合に予想される社会の混乱。また、便利な機能にどう付き合うか、自分の中で何度もシミュレーション済みだったからです。
いまは時代の転換期と言われ、新しい価値観が次々と生まれています。理系は機械や技術を開発し、文系が人の心や社会の仕組みを考えると定義します。だとしたら、両者を橋渡としてSFほど相応しいジャンルは無いのでは!?
声を大にして言いたい!
『SFは面白いよ~。みんなも読もうぜ~!!!!』
バトルを否定する内容に受け取られるかもしれませんが、宇宙物も大好きです。ただ、範囲はもっと広いと布教したかっただけです。ちなみにガンダムや宇宙戦艦ヤマトの作者さんたちもSF小説大好きだそうです。
※ロバート・A・ハイラインやアーサー・C・クラークなどなど。
元ネタ探しも兼ねて、読んでみませんか?(*^▽^*)