第057粧 兄さまと白の神子をお出迎え
思ったより、おでかけの予定はすんなりと調整出来た。
調整したのは、私じゃなくて兄さまなんだけどね! さすがは兄さま!
と言うわけで、今日はあっという間に迎えたお出かけ日!
お出かけ日よりな良い天気の中、私と兄さまはヒナタちゃんをお出迎え。
「いらっしゃい、ヒナタ嬢」
「ようこそ」
なんと、ヒナタちゃんには家に来てもらいましたー!
私と兄さまはヒナタちゃんの前なので、平日と同じで変装している。
いつもと違うことと言えば、今日は学園に向かうわけじゃないから、私服スタイルです。
ヒナタちゃんはと言うと……。
「こここ、こんにちは……よ、よろしくお願いします……」
休日なのに制服だし、めっちゃカチンコチンに緊張していた!
遊びに行ったと思ったら家が貴族なので豪華だし、執事とかメイドさんいっぱいいるし、となれば、慣れてなければ緊張するのは分かる。
驚かせてごめんね。
「そんなに緊張しなくても大丈夫。このあとすぐ街に出かけるんだから」
「は、はい……」
まあ、ヒナタちゃんにもちょこーっと着替えてもらってから、だけどね!
「では神子さまはこちらへ」
侍女たちがヒナタちゃんを客室へ誘導する。
「あ、あれっ? すぐにお出かけするのでは……」
「多少準備がございますので、お付き合い頂ければと」
「わ、分かりました」
「準備が終わったらまた会おう」
「は、はい!」
いってらっしゃいと手を振ると、後ろで兄さまが呟いた。
「まさか白の神子まで男装させる気じゃないだろうな」
「あ、それも楽しそうだね!」
ヒナタちゃんってドールみたいに綺麗だから、男装もきっと似合うだろうなー!
我が家の侍女たちの変装メイクの技術力は何故か妙に高いから、男装は次回試してもらおう。うん、ナイス計画。
気が早いけど、また遊びに来て欲しいな!
「でも今日は違うよ。ほら、ヒナタちゃんの黒髪黒目は珍しくて目立つから、変装とまではいかないまでもおめかしした方が良いと思ったの」
「ああ、そうだな」
「あと制服着てたし……」
もとから可愛い衣装に着替えてもらう予定だったけど、まさか私服じゃないなんて思わなかったよ……。用意していて良かった!
それにしても。
「んふふー! 初めての女の子の友だちと遊びに行くの、楽しみー!」
もしかするとヒナタちゃん的には、私の存在は案内役のノワールのオマケくらいで、まだ友だちに昇格してないかもしれないけど。
私は仲良くしたいなーって思っているから、友だちでも良いよね!
にやにや笑っていたら、兄さまに頭をよしよしと撫でられた。
え? なんでこのタイミングで?
友だちがいなくていつもはぼっちだから、可哀想な子だと思われてる?




