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双子兄さまの悪役令嬢女装? 大丈夫、破滅回避の主戦力だよ! ~深層反転の真偽編集者《バイナリィヱディタ》~  作者: 江東乃かりん
第1装 女装始めませんこと? ~第4着 どう考えても決闘を申し込む相手を間違えている~
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第035粧 兄さまとランチしたい

 お腹空いたー!

 待ちに待った、お昼休み到来!


 つまり、兄さまと一緒にお昼ご飯が出来る!!


 ……と思っていたのは最初だけでした。


「何故だ?」

「ん?」

「何故ここにガイアスとハウザーがいて、にっ……ノワールが来ないんだ!」

「神子さまと一緒だからな。しょうがないさ」


 それなら確かにしょうがない。

 

 ヒナタちゃんと距離感のある兄さまの様子が心配だったけど、しっかりと案内はしてるみたいだから安心したかな。


 でもちょっとだけでも兄さま成分を補給したいなー。


 我は今、飢えている……。


「僕だって、ノワールと一緒にいたいのを我慢してるのに」


 私の嘆きに、ぷくーっと頬を膨らませるガイアス。

 私も兄さまが神子ちゃんに取られたみたいで、寂しい。


 でもこれだけは言っておこう。


「ガイアスがノワールと一緒にいるのは、却下だ」


 真顔で断言する。


 でも我慢しているのは偉い偉い。

 その調子で我慢してくれていると嬉しいなあ。


「僕、ノワールの婚約者なのに全然交流出来てないんだよ? 本当はデートだってしてみたいよ。その、手をつないだりとか……さ」

「デッ、デート!?」


 頬を染めるガイアスの様子に、思わず立ち上がってしまった。


 乙女か!

 ガイアスの希望する内容、可愛いんですけど!

 あとなんか態度も可愛いんですけど!

 私より女子力高くないですか!?


 で、でも可愛いって思ったからと言って、別に惚れてないんだからね!

 ツンデレでもないんだからね!!


「あっ。いまのはナシ! ナシだよ、キュリテ!!」


 兄さまに……この場合私かな。

 シメられるとでも思ったのか、ガイアスが慌てて手を振っている。


 なしと言われても聞いちゃったものは聞いちゃったし、何なら聞いてるの本人なのですが。


「とにかく、もう少しノワールと距離を縮めたいなあ」

「ガイアスがノワールに近付くと逃げるから、難しいところだ」

「そんなんじゃ、一向に距離が縮まるわけがないさ」

「ノワールは神子さまみたいだと思う」


 ウォルターよ、私は別に男性恐怖症ってわけではありません。

 ヒナタちゃんと一緒にしてはいけません。


 言うなれば私は、ガイアス恐怖症なのです。

 あまり婚約者に近付きすぎて、その果てに婚約破棄されて、結果的に破滅を辿る! なんてことになるのが嫌なのです。


「ガイアス。君は使者になったんだろう。そうは言ってられないんじゃないか?」

「えっ?」

「そう言えば、放課後はほぼ特訓になりそうだからな。今までみたいにノワール嬢のあとを、追っかけてられないな」

「えっ、そんな……」


 ガイアスが顔色を真っ青にしている。

 あれ、鋼の心の持ち主かと思ったけど、案外動じる……?


「僕たちはこんなに近くにいるのに、話すこともままらないなんてー!」


 え、そんなにノワールと話したいの?

 今のノワールとだったらお話していいよ?

 中の人は兄さまだし、問題ないよ?


 でも実は、君が望む人物とは、いまここで雑談してるんだけどねー!


 それを知っているハウザーが笑いを堪えているけど、堪えきれてなくて思いっきりニヤニヤしてる。


 その表情、ガイアスに見られないようにしてね!


「二人はすぐ近くで食べているけど」


 ウォルターの言葉に視線をずらすと、確かに近くのテーブルで兄さまとヒナタちゃんがご飯を食べている。


 兄さまは相変わらず、ツンツンしていて話しかけづらい空気感が半端ない。


「ノワール嬢も不機嫌そうだね」

「きっと、キュリテと食べられないからだと思う」

「こっちに来て、一緒に食べられたら良いのにね」


 本当にねー。

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原作担当コミック『小さな星《ひかり》のダイニング クチーナ・ルーチェ』pixivシルフ様にて連載中!
正反対な二人が送る、ファンタジーが舞台のダイニングでの優しい時間✨
よろしくお願いします~!
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