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双子兄さまの悪役令嬢女装? 大丈夫、破滅回避の主戦力だよ! ~深層反転の真偽編集者《バイナリィヱディタ》~  作者: 江東乃かりん
第1装 女装始めませんこと? ~第4着 どう考えても決闘を申し込む相手を間違えている~
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第034粧 兄さまは召喚日の騒動を教えてくれなかったので

「あっ、そうか。もしかして、昨日の騒動のことを聞いたから来たくないと思ったのかい?」

「騒動って、ヒナタちゃんの男性恐怖症のことだよね? そのヒナタちゃんも訓練施設に行くの?」

「彼女はしばらく別行動だから、一緒じゃないんだ。それにしても、その様子だと騒動については聞いてないみたいだな」

「え? 恐怖症以外に他に何か問題があったの?」

「使者の一人がトラブルを起こしてさ。それをノワール嬢……ああ、ややこしいな。ノワール嬢に変装しているキュリテに止めてもらったんだよ」

「えっ? 昨日兄さまがすごく疲れた顔していたのって、男性恐怖症が原因ってだけじゃなかったの?」


 ハウザーが小声で中の人呼びを始めたので、私も喋り方を戻した。


 確かに中の人のこと知っていると、こんがらがるもんね。


「それも疲れている理由の一つでもあるんだろうけど……」

「けど?」

「あいつが殺意を見せるくらいの面倒を、その使者が起こしたんだよ」

「殺意って……? 兄さまが? 威嚇じゃなくて?」


 兄さまがガイアスを威嚇しているのは、たまに見る光景だったりするけど……。

 え、殺意?


「あれは威嚇と言うよりは、殺意だね……。目で人を殺せるような……ああ、例えだよ? 死んでないしさ。でも正直、俺は怖かったよ」

「ええと、まさかその使者って、ガイアスじゃないよね?」

「違う違う。ガイアスにいつも向けているようなものとは、比じゃなかったくらいだ」


 ちなみにいつも兄さまから威嚇を受けているガイアスだけど、全く威嚇の効果がないようだ!


 さすがだね、精神攻撃耐性の高さに定評のあるガイアス!


「俺とガイアス以外にももう一人、使者がいただろう?」

「あ、いたね」


 ウォルターじゃない、もう一人の使者かー。


「でも兄さまが殺意ってどういうこと? 何があったの?」

「ああ。何もないのにキレたわけじゃないから、安心して良いよ。非があるのはその使者で、あいつは神子さまをかばっただけだからさ」

「うん?」


 だからどういうことだってばよ。


「君、物事は結論から言いたまえ」

「ノワール嬢はたまに変な物言いをするね」

「よく言われます、ハウザーに」


 そう、あなたです!


 他の人は訳の分からないことを言っているな、って顔をしてスルーするんだよね。


「実は、神子さまが男性恐怖症だって分かったきっかけが、そいつが彼女に迫ったからなんだ」

「迫った? えっ、男性恐怖症だって言うヒナタちゃんに!?」

「一番近くにいたキュリテに止めてもらったんだけどね」


 つまり!? 最初から、使者の好感度が最高!?

 強くてニューゲームですか!

 ナイトメアモードな難易度だと思ったけど、ちょろすぎでは!?


 いやでも、男性恐怖症のヒナタちゃんにとっては、まさに悪夢……。

 ナイトメアを通り越しているのでは。

 これはシャレにならないかも……。


「当然、止めたあいつに反感を持ったようでさ。そう考えると、そのうちノワール嬢にも変な言いがかりをつけて絡んで来そうだろう? 二人は双子なんだから、ってさ」


 うええ……。

 変なとばっちり受けないように、気を付けないと……。


「どんな子なの? あっ、昨日最後に手を挙げた男子生徒だね? 顔は見えなかったんだけど」

「そう、そいつさ。水の使者だってことなんだけど……」

「なんだけど?」


 意味ありげに言葉を濁すハウザーに向かって首を傾げた。


「……とにかく、ノワール嬢はそいつには近寄らないように。いいかい?」


 ハウザーは頭をポンポンと叩いて教室の方へと戻って行った。


「えっ? えっ?? ちょ……!」


 なんなんだー!! 今何を濁したんだー!!


 それにしても、兄さまと言いハウザーと言い、今日釘を刺されるの、二回目だよ?


 なんで?

 私、子ども扱いされてない??


 あとその使者の情報が分からないと、避けようがないよ!?


 求む! 詳細情報!!

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原作担当コミック『小さな星《ひかり》のダイニング クチーナ・ルーチェ』pixivシルフ様にて連載中!
正反対な二人が送る、ファンタジーが舞台のダイニングでの優しい時間✨
よろしくお願いします~!
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