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World Apocalypse  作者: miyafinder
Chapter 3. What lies beyond salvation?
35/37

Episode 7. Waelike invasion

こんばんは。

ブックマークしてくれた方々、読んでくれた方々に感謝です。

オーストラリア

美しく広大な自然に恵まれた大陸国家であり、国土は日本の約22倍も誇り地域によって気温や気候が様々な国である。そんなオーストラリアは《ギルド連合》にとってみれば重要な拠点となっている。


というのもこのオーストラリア。この世界では《人類圏》では一番《魔大陸》に近い国である。前線基地は南極にあるが、南極は国ではないため実質《魔大陸》から迫る《魔物》から一番脅威に晒されるため、《ギルド連合》のオーストラリア支部は下手な軍隊よりも質も量も多く配備されており、日夜南極基地へ人員の交代や物資の補給をしている。


そのため《魔人》による世界征服。及びその後の《魔物》による大攻勢。それに最も有利に状況を進めていたのは、物資と人員に余裕があったオーストラリアであった。すぐにシドニー、メルボルン、パースの都市へ侵攻しようとしていた《魔物》の軍勢を殲滅していた。


だがそれでもなお《魔物》の勢いは止まらなかった。


「ギャウギャウ」


《魔物》の軍勢は現在カンガルー島への多数の戦力を送り込んでおり、《ギルド連合》は防衛戦力を割いている。そしてオーストラリア軍の方もカンガルー島の北部にあるヨーク半島とアデレードに師団規模を展開。だがこれは《魔物》陣営からすれば想定通りの展開となっており、本命はオーストラリア大陸の南に浮かぶタスマニア。その北部にあるキング島であった。


キング島は戦略上では特に重要ではない箇所ではあるが、《魔物》達からすればタスマニアとメルボルンの中間に位置する島であり、ここに《ダンジョン》を形成すれば《人類》側はタスマニアとメルボルンの奪還を防ぐためにどうしても戦力を割かざる負えない状況になる。


キング島強襲部隊はワイバーンの背に乗り上空3キロ以上の高度で移動していた。そして目的地点となった時点で強襲部隊はワイバーンの背から飛び降りる。キング島は未だに民間人の避難が完了しきれていない箇所であり、若干数の防衛戦力は駐屯しているが問題なく占領は可能な数であった。


しかしここで突如として強襲部隊の一体が肉片と化した。まるで対空砲による直撃を喰らったかのような状態だったが、《魔物》達の視力では特に対空砲などの存在は確認できない。かといって高速で降下する強襲部隊を的確に撃ち抜くのは容易ではない。


『何だ?』


『作戦がばれたか?』


作戦直前までキング島には重装備の部隊や兵器の数は極小という確認は取れていた《魔物》達だったが、それとは違った強大な存在がいるという想定外に混乱の兆しが見え始めていた。




「混乱していますね」


「まあ冷静になっても問題ないがな」


混乱する《魔物》の軍勢をよそに、キング島の地上では若い男と妙齢の女性というペアが《魔物》の軍勢が降下しているのを認識しつつも問題ないという様子であった。


妙齢の女性が双眼鏡で降下する《魔物》を確認し、若い男が自身の背後に生み出した風の渦を上空に発射している。彼らは《ギルド連合》のオーストラリア支部の保有する戦力の中でもトップクラスの実力を誇る《パーティー》のメンバーであった。なぜそんな者達が2人だけとはいえ重要ではないキング島という場所に、まるで《魔物》の軍勢の襲来を予期していたかのようにいるかというと、それは単純に《人類》側が、より詳しく言えば《ギルド連合》オーストラリア支部が《魔物》側の戦略を読み切ったからである。


だがキング島をピンポイントに特定できたわけではないため、また《魔物》の軍勢の精鋭を一気に滅ぼすため、実力者を少数精鋭にして襲撃されそうな地点に配置していたのだ。その際にオーストラリア軍には一切連絡をしていないため、無線を傍受されるなどで襲撃計画が勘づかれているのを阻止していた。


「結構多い。処理しきれそう」


「8割ぐらいでしたら。ですが取りこぼしはでますのでその時はよろしくです」


妙齢の女性の名前はハイジ。彼女は簡単に言えば大剣を振り回す前衛であり、遠距離攻撃はあまりなくあったとしても精々10メートル程度。とてもではないが降下する《魔物》の軍勢に対して、町に被害を出さずに対処するのは困難である。しかし仲間であり風属性の使い手のゼノの取りこぼした敵の対処ならば問題なかった。


近接特化のハイジに対して、風属性の使い手のゼノは遠近両立可能ではあるが、ハイジに比べると破壊力が劣る。しかし彼の放つ風属性の《魔法》は単純ながらも射程や威力は十分なものであり、このように精度も高い。何よりもゼノは風属性の《魔法》をその場の空気を用いて使用するため、《魔力》を使って風を生み出すという工程を省略でき、発動が早く屋外であれば弾数無限のライトマシンガンで対空しているかのように対応できる。


そうこうしている内に1時間もせずにゼノが降下する《魔物》の軍勢の7割を処理し、運よくゼノの対空を抜け出した《魔物》もハイジの圧倒的な破壊力と殲滅力により全滅させてしまった。その様子を遅く駆け付けた駐屯していたオーストラリア軍は2人に対してヒーローを見るかのように眺めていた。


「何をしている?」


「いっ、いえ。流石はオーストラリアが誇る実力者と」


「いいから残っている奴がいるかもしれないから念入りに処理を頼むよ」


ゼノとハイジは後始末を任せると携帯端末で各地に散った仲間に連絡を取る。


「よう。ハイジ。状況は?」


ハイジのテレビ通話に出たのはいかにも歴戦の戦士といった風貌の30代の男性。彼こそがハイジやゼノが所属する《パーティー》のリーダーであり、現在の《ギルド連合》オーストラリア支部での実力者№2のガイアであった。


「キング島にて降下部隊を確認。ほぼほぼゼノが倒して現在は軍に後始末を任せてます」


「そうか。ならば二人とも、すぐにピクトン山へ向かってくれ」


ピクトン山はタスマニア島の南部にある山であり、近くに国立公園はあるものの特に守るべき目標などはなかったとハイジとゼノは記憶している。


「それはまた」


「ピクトン山に正体不明の存在を感知した。現場に向かったオーストラリア軍と一部《冒険者》だが一切連絡が取れない。悪戯に戦力損耗を防ぐために少数精鋭で確認しにこいとの依頼だ」


「妙ですね。もしかして?」


「ああ。情報を整理すると少なくてもドラゴンといった《魔物》ではない。だが観測した《魔力量》からして《魔人》ではないかと思っている」


「それこそ全戦力を向かわせるべきでは?」


「ああ。だからこそ《パーティー》全員を招集した。私もじきに向かう」





ここまで読んでいただきありがとうございます。

次回は6/24です。

ではまた次回

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