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World Apocalypse  作者: miyafinder
Chapter 3. What lies beyond salvation?
27/37

Episode 15. The devil of fun

こんばんは

ブックマークしてくれた方々、読んでくれた方々に感謝です。


後々修正します。

「《捕縛陣》」


《戦車》との戦闘は劣勢であった。今も設置した魔法陣は《戦車》周辺で展開されているにも関わらず、《戦車》は瞬間移動のように魔法陣を回避し、そのまま回避先にいた《捕縛陣》を展開した《冒険者》の脳天を《生体武器》の剣で叩き潰した。


「おっ!?」


その攻撃後の隙を突いた湊が支給された伸縮可能なブレードで《戦車》へ攻撃する。《戦車》の死角からの攻撃であったが、《戦車》はまるで背後に目でもあるかのように反応し振るった剣とは反対側の剣で受け止める。


「ああ、お前か」


まるで《戦車》は湊の存在を知っているかのような口ぶりでつぶやく。だが湊は冷静に追撃とばかりに《戦車》へ蹴りを放つが、《戦車》は膝で湊の蹴りを受け止める。その直後に穆成が仕掛けるが、《戦車》は背後を振り向くことなく穆成を切り裂く。穆成は寸前で止まったため、胸を浅く切り裂かれるまでで済んだ。


「こいつ。視野がどうなっている?」


「戦闘中にお喋りはいけないな」


まるで軍隊の教官のように《戦車》は思わず呟いた穆成の目の前に瞬間移動し穆成の腹部を剣で突き刺す。


「このっ?!」


だが穆成の腹部に刺さる瞬間、彼が事前に発動していた《障壁魔法》が《戦車》の剣の突き刺しを防いだ。だが《戦車》は障壁をそのまま押し込み穆成を無理やり突き放す。湊と別の《冒険者》が同時に攻撃を仕掛けるが、既に《戦車》が湊達と距離を離していた。《戦車》相手に苦戦している一番の理由が、認知できないうちに移動しているところであった。


「現代の《冒険者》の実力を直に確認したが、やはり中世の奴と比べて軟弱だな」


「それはそうだろうな」


現代の《冒険者》は中世時代と比べて単体の能力は劣る。強くなければ生きていけない世界ではなく、また技術の発達によって求められる個人技量のハードルが下がっている。数百年は生きていると思われる《魔人》がそう感じてもおかしくはない。


「5分もしないうちに半壊状態。こんなのでは《塔》は攻略できないな」


「お前が半壊させなければ攻略できたかもしれないがな」


生き残った隊長格が《戦車》と話しつつ、残った《冒険者》達は態勢を整える。しかしすぐに気づく。


「一度出直したまえ」


「くそっ」


《戦車》の背後、そして湊達を囲むようにして現れたのは武器と防具を着込んだ《スケルトン》であった。現在は太陽が昇っているが、《スケルトン》は問題ないとばかりに活動している。


「では今度は手応えある戦闘を楽しみにしている」


《戦車》にとって自分たちは相手にもならない。そういわんばかりに《戦車》は《スケルトン》に後始末を任せてどこかに消えていった。


「撤退するぞ」


「しかし。《スケルトン》を蹴散らせば攻略が」


「半壊状態で挑むべきではない。それに新たな種類の《魔物》が現れた。想像以上にこの地に浸透している《魔物》の種類が多すぎる」


とにかく半壊状態で《塔》へと挑むのは犬死だと隊長格は判断している。否定する意見も出ず、現状生き残っている戦力も半分は負傷している。湊も一旦戻って態勢を整えるべきだと判断している。


「穆成、平気か」


「ああ。まずはこの場から抜けるぞ」







「何をしている?」


「そういうエルメスは仕事は終わらせたのか?」


《戦車》は日本にある拠点へ戻るとそこには《恋人・エルメス》がくつろいでいた。彼女には色々とやるべきことがあったはずだが、彼女がサボることはないので既にやるべきことは全て終わった後なのだろう。


「当然。それよりも貴方が戻るにしては早くないかしら?」


「お前のお気に入りと友人がいた《冒険者》と遊んでいたが、楽しめるほどでもなかったから《魔物》に任せて帰ってきただけだ」


《戦車》は現状は自分が調整する必要はなく、拠点に戻って娯楽で暇つぶししにきただけ。《恋人》もそういった理由で拠点でくつろいでいる。


「湊と穆成のこと?攻略組として組み込まれたのね」


「おや?てっきり把握しているかと思ったが」


「全部把握しているわけないでしょ?」


《戦車》は《恋人》の座るソファーの横に座ると、冷蔵庫からとってきた炭酸水を開けて飲み始める。


「ねえ」


「なんだ?」


ここで《恋人》は深刻そうに《戦車》へ話しかける。彼女から個人的な相談を受けるのは珍しくはないものの、こういった表情をしているのは珍しい。


「このままでいいのかな?」


「ここまで来てか?」


「こんなんじゃ()()達成に至るのか気になってきてね」


「知らないよ。俺だって正直何が正解かわからないし、それは他の連中も同じじゃないか?だからある程度個人の裁量で動いているんじゃないか?それに()()()出てきた問題点を洗い出すのが当面だろ?」


《戦車》は《恋人》に自分の意見を述べた。正直に言えば《魔人》の誰もが最適解を見つけられていない。唯一最適解を導き出せる同類も未だにわからず、一人でどうにかしようと奮闘している。そもそも今の時点で分裂しているのでは、自分たちの悲願を達成できるかすら怪しい。


「心境の変化でもあったか?」


「《ギルド連合》の腐敗やら権力やら見ると本当に彼らを()()価値があるのかなって」


「はぁ。エルメス、ソロモンがブチ切れるぞ」


一応議長を務めている《魔術師・ソロモン》は、とにかく途中で変わることを嫌う。別に彼は怒ろうが《戦車》には特に関係ないが、ソロモンが機嫌を悪くすると各地にある自分たちの拠点が利用しにくくなる。今使っている拠点もソロモンの持ち物であり、彼の一声で即座に追い出される。


「今彼は自分の仕事で忙しいはずよ」


「俺がどうしたんだって?」


《恋人》の話を聞いていたのか、少し機嫌が悪いソロモンが《戦車》と《恋人》の前に現れた。


「エルメス。俺がなんだって?」


「別に。それよりもどうしてここに?中東じゃないの?」


「俺が日本に来て何が悪い。日本の食べ物を食べに来て何が悪い?」


「お前、寿司とか日本のカレーとか本当に好きだよな」


どうやら気分転換で日本の拠点で保存してある食糧目当てでたまたま訪れたらしい。何か嫌なことでもあったのだろう。



ここまで読んでいただきありがとうございます。


次回は1/21です。ではまた次回

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