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World Apocalypse  作者: miyafinder
Chapter 2. Peace is the end of despair?
11/37

Episode 11. The aggregate collapses if one part is broken.

こんばんは

ブックマークしてくれた方々、読んでくれた方々に感謝です

「《防衛機構・式神》の沈黙を確認。東京タワーの封印は完全に機能停止」


《ギルド連合》は《魔人》による将門公の封印の破壊を止める事ができなかった。正確には封印を維持する祭壇の一つの破壊を食い止められなかった。まだ封印は残っているが、将門公の怨念は凄まじく一つでも封印が破壊されればそれだけでも絶望を齎すとされていた。


「!、首塚に反応あり。将門公の首塚に近づく存在が」


「馬鹿な!どこの誰だ!!」


現在将門公が封印されている首塚は厳戒態勢を取っており、ギルド職員でさえ立ち入れない。すぐさま現地の警備隊に連絡するが一向に返事がなかった。


「反応ありません!!」


「まさかと思うが」


「東京タワーにて現れた《魔人》と同じ反応!《魔人》が将門公に接触をしようとしてます!」


「すぐさま部隊を向かわせろ!!更に首塚から半径500mではなく半径1kmに禁止エリアを拡大!」


まだ封印は残っている。しかし一つでも破壊すれば《魔人》からすれば十分だったら?《ギルド連合》はすぐさま戦闘員を向かわせた。












《魔人・戦車》は首塚のある公園に到着した。向かってくるであろうギルドの戦闘員は配下に任せ彼はビルとビルの間に建てられた公園に祀られている首塚に目をやる。


「ふーむ?確かこの辺に」


《戦車》は首塚の置いてある台座の周辺を探ると後ろ側にスイッチがあるのを確認した。日本だけでなく世界で祀られている場所には実物などを埋葬してあったりする本当の墓があり、表に公開されているのは客寄せのレプリカという事が多い。首塚もその通りであり台座は音を立てていき地下へと続く階段が出現した。


「これまた広大な空間だ。隠匿された場所っていうのは意外に多いよな」


地下へと降りるとそこは東京タワーの地下にあった封印の祭壇があった場所のように開けた空間になっていた。だがこっちの場合は奈落という表現が正しいように深い穴とそこから伸びる4つの柱で支えられた構造物の二層構造だった。《戦車》がいるのは上層の構造物であり、将門公が祀られている本当の首塚は下層にあると思われる。


「へー、魔物というよりは怨霊か」


《戦車》の前に立ち塞がったのは武者のような格好をした霊体。格好からして将門公に仕えていた者達だろう。彼らは眠りについた将門公の邪魔をさせないために番人として立ちはだかっていたのだ。


「まあ問題ない。邪魔するなら排除するだけだ」


《戦車》は黄金の杖を出現すると斬りかかる武者の亡霊を物理的に殴り消滅させる。通常霊体には物理的な攻撃は効かないのだが、《戦車》の杖には常に魔力が纏っている。魔力の付与されたものが有効なので《戦車》は何の問題もなく亡霊を倒していける。


武者の亡霊は弓で《戦車》を狙い撃とうとする。彼らの持つ武器は全て霊体。つまり純粋な魔力によって構成されているのだが、そんな魔力矢は《戦車》は雨を遮るようにして杖で弾く。しばらくは武者の亡霊の数による攻撃を仕掛けるが《戦車》にとっては《防衛機構・式神》よりも少しだけ強いレベルであり本気を出すまでもなかった。


「さっさと破壊するか」


《戦車》は杖を上層の床に思いっきり叩きつける。本来ならコンクリートや鉄板であっても地割れが発生してそこから大爆発するのだが、ただの木材で出来た床には何も起こらなかった。その代わりに南側からは雷が、西側から風が、北側からは炎は、東側からは氷が《戦車》に向かって降り注ぐ。


「珍しいがまさかこんな場所にいるとはな四天王?」


《戦車》は黄金に張られたバリアによって降り注ぐ4つの属性の魔法を防いでいた。そして現れた4体の仏像に話しかけた。


「久しいな《異なる者》よ」


西側の下層かた伸びる柱から現れた仏像が《戦車》に返事をする。その仏像は左手に宝塔、右手に宝棒を持つインド神話における富の神に由来していると言われる毘沙門天であった。


「お前達が将門のお守りとはな」


「そういう貴方達はどうして今となって動き出したのですか?随分と楽しく人間社会に溶け込めていましたが」


互いに面識があるもの同士どうしてこのような状況になったのか問いただす。先に答えたのは《戦車》だった。


「簡単だ。時は来た。《器》を確保した熟した《果実》を与える。熟し切った《果実》は内側から崩壊する。何よりもそれを《世界》は許さない。だからこそ《果実》を収穫する時だ。お前達は将門に?」


「将門公……主は偉大なる御方。我々を下し日本の帝として君臨するべきだった」


「狂ったシステムによってこうなったと」


「その通りだ。だが主は今は深く眠り……いや、お前達のように監視者として静観する立場でおられる。それを無理矢理にするというのは如何様に?」


「簡単だ。《器》の確保はより派手が良い。何より『至宝の希望を生み出すには絶望で育てるのが最速』だ。絶望を生み出すには将門の恨みが必要だ」


「それなら京都の祇園で十分では?あれだけでも十分日本だけでも絶望の淵に……」


「言っただろう?()()()()()を生み出すんだ。最高の絶望でないと意味がない」


《戦車》……彼を含む《魔人》達がどういう存在でありどういった目的の為に動いているのか。それを把握している四天王達だが、筆頭の毘沙門天は重たい口を開く代わりに宝棒を掲げようとした。その時だった。


『四天王よ。そいつを我の所まで通してくれ』


「主!?」


仏像と《戦車》の脳に直接響く男の声。それが《戦車》の目的の怨霊であり四天王が仕える人間から神と同等にまでのし上がった存在である将門公のものであった。


「だとさ」


「いいだろう」


四天王達は自分の受け持つ柱へと戻るとそれぞれ唱える。すると4つの柱が光ると上層の構造物が揺れて動き出し下へと降りていく。上層の構造物そのものがエレベーターとなっているのだ。


「お出迎えありがとうな」


「主は何を考えて。まさかやはり《人類》に?」


「それは俺も知らない。俺はてっきり正攻法でお前達を倒して権利を得ようとしていたがな」




奈落の底まで降りた上層の構造物。奈落の先には社が建てられておりその門は固く閉ざされていた。


「我々はここまでだ」


四天王達は社へは一歩も踏み入れられないのか、《戦車》を睨みつつ静止していた。《戦車》は緊張感はなく社の門を開ける。中は荘厳な雰囲気を漂わせており、部屋の中央には一つの光の球体が浮かんでいた。


「話は四天王から聞いているが改めて君達《魔人》の目的。それを聞かせてもらおうか」


球体が閃光を放つとそこには刀を持つ男が宙に浮いていた。彼の後頭部からは光輪が出ていた。彼こそが人から神になったと言われる存在だった。


「これは失礼した。俺は《魔人・戦車》。俺達《魔人》の目的は人類の安寧。その為には多大な犠牲を払っても構わないと思っている」


「安寧?君達がしている事は安寧とは程遠いが?」


「じきにわかる。だからこそ俺達は行動する。お前は《人類》を滅ぼすのか?それとも俺達のように観察者としているつもりか?」


「もはや私は神へと至った。私への手向のように封印を一つ解いてくれたが、例え全ての封印が解けたとしても私は平穏を望む。それでも私を使って絶望の淵に追い込むなら私は君達とは敵対する。いや、少し違うな。私はどんなものでも私から助けたりはしない。()()()()()でもって私と謁見した時に限り力を貸すだろう」


「それが《悪魔》を司る神か?」


「《悪魔》?私は神だと」


「なるほどな。そこまでは知らないんだな」



ここまで読んでいただきありがとうございます。

次回は6/4です。

ではまた次回

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