フィンの勘違い
食事の後、家に帰るもまだ家の中では休めなかった。
「ベッドもないし、今日も野宿だが大丈夫か?」
「大丈夫ですよ。フィンがベッドマットを買って下さったから外に敷いて寝ましょうか?」
家は目の前にあるのに、外で野宿なんて不思議だわ。
フィンはベッドマットを並べていた。
「あのフィン?ベッドマットそんなにくっつけるのですか?」
朝起きてフィンの顔があると私の心臓に悪いのだけど。
「外だから何かあったら大変だ。側にいないと。エスカは毛布を広げてくれるか?」
フィンに言われて毛布を1つ広げて、もう1つ広げた。
色違いの毛布がなんだかお揃いに見えるわ。
「エスカ、先に寝なさい、俺も少し番をしたら眠るから。」
寝顔を見られるのかしら。それは恥ずかしいわね。
「フィンも一緒に寝ましょうか?」
「一緒に?いや、マットは2つあるから、その、一緒がいいのか?」
フィンは口に手を当て少し赤くなった。
ま、まさか、勘違いされた!?
「ち、違います!一緒にとは、その、そういう意味ではなくてですね、」
フィンも勘違いに気づいたのかで益々赤くなった。
「すまない。俺の勘違いだ!…その、エスカ、俺も男だ。そういう事を可愛い顔で言わないでくれ。俺の勘違いなんだが。」
「すみません。」
私も赤くなってる。頬が熱いわ!
「じゃあ、寝ようか?もちろん隣のマットで寝る。」
「そ、そうですね、」
二人はそれぞれのマットで色違いの毛布をかけて横になった。