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噂がありました

フィンと二人しばらく落ち着いたあと、お腹がすき、グゥとお腹がなった。

フィンはクスッと笑いながら、何か食べようか、と言ってくれた。

でも眠い。

お腹も空いているが眠くなっている気がする。


「…フィン少し眠い気もします。」

「回復魔法を使ったせいか?」

「祈りもしました。」

「パンか何か買って来てもらおう。エスカは休んでてくれ。」


フィンはすぐに宿の方に頼みに行き戻ってきた。


せめてパンを食べてから寝たい。

フィンに聞きたいこともある。

グゥとなるお腹を抑えて、フィンに思いきって聞いてみた。


「フィン、マリーベル様が言っていたことなんですけど、その、私がフィンと結婚する為に光を降ろしたと…」


フィンは困ったような顔をしてしまった。


「…前から噂があるのは知っていた。だが、俺が聖女認定の儀より前にプロポーズしていたことを知らない奴らの勝手な噂話だとほっておいたんだが…」

「聖女認定の儀からずっとあったんですか!?」

「正直にいうと、俺には以前から色んな人から結婚の申し込みがあった。」


結婚の申し込み!?

エレナ様だけではなかったんだ…。

普通に考えたらそうよね。

フィンは王族だし、こんなに素敵なんだもの。


「だから、断った方々が適当なことを言っているだけだと放置していた。俺がエスカを大事にしているのは、騎士団や陛下達は知っていたし、そのうちなくなると思っていたんだ。」


フィンがしんみり話していると、ドアのノックの音がした。

フィンが開けようと立つが、自分で取りに行った。

フィンの話から一瞬でも、まぎらわせたかったのかもしれない。

宿屋の方は沢山、パンを買って来て下さったようで、3袋にパンが一杯だった。

宿屋の方にお礼をいい、フィンの所にパンを持って行こうとするが両手一杯で落としそうだった。


「一人で無理することはないよ。」


結局、フィンがパンを取りに来てくれた。

その様子にやっぱりフィンは優しい、としみじみ思った。


「フィンは優しいですね。」

「どうした?これくらいのことは誰でもするだろう?」


誰でも?確かに教会を離れてから、人の優しさを実感したような。

うーん、と無言でを見つめているとフィンは何か勘違いしたのか話し始めた。


「エスカ、俺が側室か第2夫人でも取るか心配なのか?」


第2夫人!?


「ち、違います。フィンが優しいから考えていただけで…、第2夫人をとるんですか?」

「取らない!」


フィンは慌てて訂正した。


「第2夫人の話はくるかもしれないが、絶対に要らないからな。」

「本当ですか?」

「エスカだけが大事だ。」


グゥ


その時またお腹が鳴った。

何故今鳴るの!?


「先に食べよう。俺も腹が減った。」


うぅ、すみません。


パンを食べながら、フィンは話しかけた。


「エスカ、国に帰ったら、たまには夜会にいかないか?」

「夜会ですか?」


夜会は苦手だわ。なんだか場違いな気がする。


「エスカを皆に自慢できるし、そうすれば、おかしな噂も減るかもしれん。」


確かに、苦手だからずっと行かなかったし、フィンも何も言わなかった。

ダンスもソフィア様の結婚式が初めてだったし…。


「行きます。…でも側にいてくださいね。」

「当たり前だ。他の男は近付けさせないからな。」

「噂は減りますか?」

「噂が無くなるほど、大事な所を見せ付けてやる。」

「…恥ずかしいのは無しですよ。」

「大丈夫だ。全て任せてくれ。」


双神様の光を疑われるのも嫌だし、フィンとのことでこんな噂があるのも嫌だ。

頑張って夜会に行こう。


そう思いながら、パンを一つ食べたらお腹が満たされたのか、ソファーで眠ってしまっていた。


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