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「マリーベル様、離すんだ!エスカはどこにいる!」


フィンはマリーベル様を突き放そうとしたが、ガッシリ捕まえていた。


フィンの胸にマリーベル様がいるのを見て、胸に何かが刺さったようにモヤモヤしたが、よくわからない。

でも飛び出したい気持ちが抑えられずフィンの元へ飛び出そうとした時、耳を疑った。


「フィン様、怖かったですわ!私!誘拐されたんですの!」


えっ!?誘拐したのはマリーベル様では!?

思わず、ソールをみると冷たい目になっているが、どこか呆れているようにも見えた。


「俺のせいにする気だな。」


そういうことですか!


その時、ヘクトル様が怒鳴りビックリした。


「マリーベル!やめるんだ!」


ヘクトル様に驚き皆がこっちを振り向いた。

その時マリーベル様の手が緩んだのか、フィンが突き放し、駆け寄ってきた。


「エスカ!」


フィンが、一目散に抱き締めなんだかホッとした気持ちに気付いた。


「フィン、会いたかったです。」

「心配したんだ!無事で良かった!」


フィンの心配が伝わり、私もフィンにギュッと抱き締めていた。


「マリーベル、もう茶番はやめろ。見苦しいぞ。」


ソールが淡々と、ハァーと言いながら言った。


「…っ!裏切ったわね!」


マリーベル様は、フィンに対する態度と違い怖い顔になった。


「裏切るも何も元々味方ではないと言っていた筈だ。用ができたら去ると言っていた筈だが。」


マリーベル様がその時、胸から何かを出そうとするのをルディが察し、マリーベル様失礼します。と言い抑えた。

マリーベル様はルディに抑えられ、膝をつき、もう何も出来なかった。


いや、口は元気で今度は私に向かって怒り出した。


「あんたみたいのでフィン様が妥協するなら、ヘクトルとなんか結婚するんじゃなかったわ!皆言っているわ!聖女がフィン様と結婚する為に光をわざと降ろしたって!」


一体何の話!?わざと光を降ろした??

わけがわからない。


「エスカ、聞くな!」


フィンが私の耳を塞ぐようにまた抱き締めた。


「ルディ!騎士団を呼んで来てくれ!エスカ誘拐犯マリーベルをそれまで部屋に閉じ込めておけ!」


ルディが、行きましょうとマリーベル様を連れて行こうとするとソールは、フィンの前に来て言った。


「部屋じゃなく、エスカが閉じ込められていた地下牢がありますよ。」


フィンは、何だと!と怒った顔になった。


「地下牢に捕らわれていたのか!?」

「は、はい、ヘクトル様と一緒に牢にいましたが…まさかマリーベル様を地下に?」

「当たり前だ!彼女は罪人だ!」


フィンは今度はヘクトル様を見て、ハッキリ言った。


「よろしいですね。ヘクトル様。」

「構いません。」


ヘクトル様は下を向き、フィンを見なかった。


ルディは部屋でなく、嫌よと叫ぶマリーベル様を地下牢に連れて行った。


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