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やってきた騎士ルディと星の乙女エレナ


朝のお祈りが終わると家にパン屋の息子さんが焼きたてパンを届けてくれた。

息子さんに後で買い物に行くから癒しが必要な方がいたら教えて下さい。

と言うと皆喜んで待ちます、と言ってくれた。


「エスカ、人が来てくれるようになったら、風呂を外でするわけにはいかないから、村の職人に頼んで風呂を作ってもらおうか。さすがに風呂は作れないからな。」

「では温かいお湯も出ますか?」

「ああ、風呂を沸かせるようにしよう。」

「よかった。フィンが水浴びで風邪を引くかもと思っていたんです。」


朝の水は綺麗だけど冷たかったものね。

フィンが風邪を引かなくてよかったわ。


パンを食べた後、さっそく村に行くと、村の中心にあるベンチに人だかりができていた。

皆がエスカを迎え入れ、順番に回復魔法をかけた。

自分の癒しでこんなに喜んでくれるのかと胸が一杯になった。

教会では回復魔法をかけたら、後は教会の人間が対応するため、感謝されている事を知らなかった。

もしかしたら、教会に来てくれた方々も喜んでくれたのだろうかとふと思った。


回復魔法をかけている間、フィンは風呂の手配をし、職人と、手の空いている男が五人程がすぐに作りに行ってくれたらしい。

その時ベッドも運んでくれるとフィンが言った。


今日はお皿も忘れずに買い、家に帰ろうと二人で歩いていると、馬車があわただしくやってきた。

ドードー、と馬車が止まると綺麗に手入れされた髪型サラッと風になびきながらエレナが降りてきた。


どうしてエレナ様が?と驚いたがこちらには見向きもせずフィンに駆け寄った。


「フィン様、お会いしたかったですわ!」

「エレナ!?どうしてここに?」


驚くフィンに、エレナの後ろから騎士様が一人降りてきた。


「フィン、元気でやっているか?」

「ルディ!?お前までどうして?」


フィンは益々驚いていた。


「俺達も今日からこの村の配属になった。詳しくは後で話すが、そちらの方が星の乙女の方か?」

「ああ、エスカだ。」


ルディは颯爽とエスカに膝間づき、エスカの手に口付けをしながら挨拶をした。


「初めまして、星の乙女エスカ様、今日からお守りするルディです。」

「初めまして、エスカです。よろしくお願いいたします。」


急な挨拶にビックリしてると、フィンがルディを引き離した。


「ルディ、その辺でいいだろう!エスカから離れてくれ!」


ルディは、ハイハイ、と離れた。


「フィン様、今日から一緒ですね。早く屋敷に連れて行って下さい。」


今度はエレナがエスカからフィンを引き離そうとした。


「フィン、エスカ様馬車にお乗り下さい。」


ルディが馬車に誘い、フィンはとりあえず行こうと、エスカの手を引き馬車に乗り込んだ。

エスカは教会でもエレナにいい印象がなかったが馬車の中でもエスカを時折睨み居心地が悪かった。


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