意識してますか?
フィンが簡易釜戸を作ってくれてる間に、人参にじゃが芋等々、野菜を切り鍋に入れた。
チキンはソテーにしたら、2品できるからフィンはその方が食べやすいかもしれないわ。
「エスカ、火の準備ができたぞ。どうだ?」
「ちょうどいい火加減です。」
お鍋を火にのせて、釜戸で肉を焼きましょう。
チキンを焼いているとフィンがじっと見てる。
「エスカ、この葉っぱは何だ?」
「これはローズマリーです。お肉の臭みをとってくれるんですよ。」
「へぇ、フライ返しもそう使うのか。何だかいい匂いがしてきたな。」
そうです。ハエたたきではありませんよ。
「フィン、すみませんがお皿をお願いいたします。」
「…皿?皿はどこだ?」
「…買うの忘れてましたね。」
ジュウジュウとチキンの音がする中、フィンが笑いだした。
私も何だかおかしくて笑ってしまった。
「はは、スプーンもフォークもないからそのまま頂こう。」
「すみません、チキンは食べやすいように包丁で切り分けますね。」
お鍋とフライパンを火から離して、少し冷めてからフィンがお玉でポトフをすくい、食べた。
「お口に合いませんか?」
「凄く美味しいよ。エスカは料理上手だな。」
教会では毎日料理をしてましたからね。
「エスカも食べてみるといい。」
フィンがお玉にポトフをのせて、渡そうとすると、私は、ハッとしました。
「…あの、私がフィンと同じお玉でいいのでしょうか?お玉1つしかないので今日は私は遠慮しましょうか?」
「?俺と同じのは嫌か?」
「私は嫌じゃないですけど、私みたいな汚い娘と同じお玉はフィンが嫌なのではと、」
「俺はイヤじゃないし、エスカはとても綺麗だよ。…もしかして、間接キスを気にしてる?」
フィンの言葉に顔からボッ火が出ました。
「…い、意地悪言わないで下さい…」
「はは、エスカが可愛いからだよ。そんなに自分を卑下することを言わないで、エスカは立派な人だよ。…それとも俺を意識してくれてる?」
「…す、少し…してる…かもしれません。」
「なら嬉しいな。さぁ、美味しい夕食を食べよう。」
フィンと同じお玉は恥ずかしいけど、私を立派な人と言ってくれるのね。
さっきのどういう意味かしら。私も何を言ってしまったのかしら。フィンは仕事で護衛に来てくれたのに…。
重複していたので修正いたしました。
すみません!
教えて頂きありがとうございます。
これからもよろしくお願いいたします!




