INTの謎とエリーゼのこれから
目を覚ますと、マリン達3人は眠っていた。
マリンとカンナの顔には、いつもより、嬉しそうに寝ていた気がする。
きっと、エリーゼと仲良くなったから、嬉しかったのだろう。
マリンとカンナも、俺よりはマシだが、身内以外の人とあまり喋らない。
こうして見ると、本当に姉妹みたいだな。
しっかり者の長女マリンに、怠け者の次女カンナ、引っ込み思案の三女エリーゼ。
エリーゼの方が身長は高いが、カンナはやるときはやるからな。意外に俺達のなかで、一番周りを見ている気がする。
そういえば、INTが上がったのは、なんでだろう?
バイゼルとアークの戦闘の共通点は、怒った事と、人を殺した事だ…。
後者なら、ますますマズイ。ただでさえ、人殺しに躊躇しないようになったのに、人を殺してINTが上がるなら、モンスターを倒すより、効率的に強くなる。
検証しようもないしな、あれほど怒ったら、怒らせた人を多分、殺してしまう。殺さなくても、その人の事は一生許さない。
女将さんや、師匠に相談したいけど、今は会議前の準備で忙しいのに、仕事を増やしたくないから、相談しにくい。
そうだ。マリンにいつくらいから、白髪…じゃない。銀髪が増えたかを聞いてみよう。きっと、マリンなら分かるはずだ。ってやめよう。知ったところで、どっちにしたって人を殺すか、殺したいほど憎んでしまう。そんな事は健全ではない。
そんな事考えるのをやめて、庭で【神速】の練習をした。
やはり、二回連続でするのが難しい。
そもそも、一回出来るのは、その場で足踏みするので、まずは、足踏みなしで出来るようにならないと無理だった。
二回連続も、足踏みすれば出来るが、あまり意味ないからな…というか、それは、二回連続ではないか…。
【神速】が唯一、攻撃に転じる事が出来るスキルなので、頑張りたい。
結局、MPがなくなり足踏みなしで、出来るようにはならなかった。そしてその場で眠った。
目が覚めると、エリーゼが膝枕をしてくれていた。
「ありがとう。少しこのままで良い?」
「は、はい。主様。わ、私の膝でよろしければ。」
「少し、吃りがなくなったね。でも、絶対に焦らない事。こういう事は、少しでも良くなったら、自分を褒める事。それが一番の治療だから。」
「分かり、ました。それで少し、せい、【精神汚染】が減りました。」
「おめでとう。多分、それも焦らない方が良いと思う。エリーゼは、これからどうしたい?」
「私も、め迷宮にい、行きたいです。よ弱くて、迷惑か、かけるかもしれませせんが。」
「それは、マリンとカンナにも、相談してからかな。なんだかんだで、俺が一番足引っ張ってるからね。それで、マリンとカンナは?」
「さ、さあ、分かりません。」
さっきのは、吃ってなかった。誤魔化した感じだ。
あっ。あそこに隠れてる。こういう時は、
「あれ~、マリンとカンナがいるって思ったけど、気のせいだったか。皆で一緒に行こうと思ったけど、仕方ない。エリーゼ、今から一緒にデートに行こうか。二人っきりで。」
少し、大きな声で言うと、
「待ってください。私はいますよ。」とマリンが走って出てきた。
「マリンがいるって事は、カンナもいるはずなんだけど、分からないや。俺に見つけられないなら、カンナに斥候させるのも、悪くないかもな。」
「仕方ないから、乗って上げる。本当は気づいていたくせに…。」
呟きながらしぶしぶ出てきた。
「そうだけど、それよりなんで隠れてたの?」
「ジン様は、エリーゼをパーティーに入れる事を、賛成か見守っていたんです。ジン様の考えを知りたくて。私は、入ってほしいと思っていましたが、私が言うと、本心が分からなかったので…。」
「分かった。マリンはエリーゼをパーティーに入れるのは、賛成なんだな。カンナは?」
「私も賛成。…これで、回復魔術覚えなくていい。」
しっかり、最後まで聞こえたが、聞こえなかった事にした。
目で、カンナに一つ貸しだぞ。と訴えた。するとカンナは、バツの悪い顔をして、分かった。と目で返してきた。
「分かった。俺も入れたかったんだ。二人が賛成なら、俺達のパーティーに入れよう。これからよろしく。エリーゼ。」
「よろしく。」と俺に続いてマリンとカンナが言った。
「よ、よろしくお願いします。」
これで、俺達のパーティーが揃った。
話の流れ的に、オークションで仲間見つける予定だったが、まぁ、俺達らしくていいか。と思った。
しかし、エリーゼを仲間にしたくても、いくつか、越えないといけない、ハードルがある。
1つ目は、レベルが低いので、俺達と冒険をすると、養殖みたいに、なってしまうかもしれないこと。
2つ目は、【精神汚染】になっているため、連携に問題があること。
最後が、1番ハードルが高い。それは、ジョブを変える事だ。
全部、師匠と女将さんに相談すれば、なんとかしてくれそうではある。
1つ目と2つ目は、相談したら教えてくれるはずだ。
1つ目は、間違いなく知っているし、2つ目は、【精神汚染】を治すのは大変だ。って事を知っているなら、治療方法も知っているはずだ。
最後は、分からないが、あの二人なら、事情を話せばなんとかすると思う。
師匠と女将さんに、エリーゼの事情を話すことを言い、エリーゼの許可をとった。
とりあえず、迷宮に行って、エリーゼの経験値を貯めておこう。レベル2になる分は、カンストしているから、大丈夫だとは思うが、念には念をいれて貯めるまでにしよう。
いつもの、十七階層を攻略した。どうやら、レベル3以上だと、経験値が、一体につき8もらえた。
養殖もいるんだから、ラティア様なんで分からないって言ったんだろう。
養殖の事はアウト·オブ·眼中なのかもしれないな。
閑話休題。
今日だけで、エリーゼの経験値は半分以上貯まった。
マリンとカンナにいたっては、ただの作業になっていた。
エリーゼも、きついはずなのに、頑張ってついてきてくれた。
それと、カンナに関心した。
しっかり、エリーゼの気を配り、休みの提案をよくしてくれた。自分が休みたい。という思いもあるんだろうが、俺とマリンは、熱くなってしまい、忘れてしまうことがあるので、そういうカンナには、助かっている。
なんだかんだで、俺のパーティーは最高だ。
迷宮を出て家に帰った。冒険者ギルドで、ドロップ分や、宝箱の中身だけ換金して、モン力は換金していなかった。
オークションに向けて、白金貨や、黒金貨を目指して、貯めていた。
換金が終わり、家に帰ると女将さんがいたので、エリーゼを紹介して、事情を話し、今の問題点を相談した。
「それは、なかなか厄介だね。だが、出来ない事もないよ。」
さすが、女将さんだ。
「どうすればいいですか?」
「1つ目は、出来れば、全部解決してからが良いよ。その間は、しっかり鍛練する事だ。会議が終わるまでは、私もあまり暇がないならね。とりあえずは、明日、鍛練メニューを渡すから、それをやりな。カンナも教えてあげるんだよ。」
「うん。わかったよ。」
「カンナ、これは、サボるんじゃないよ。あんただけじゃなく、エリーゼの人生もかかってるんだから、私が見て、サボってる兆候があれば、容赦しないよ。」
「わかってるよ。サボっていい時と悪い時くらいは、わかるよ。」
「それなら良いよ。2つ目は、ゆっくり待ってあげるしかないね。【精神汚染】は、生き急いでいる人がよくなってしまう。例えば、食事、睡眠をとる時間がもったいないと思って、治癒術をしたり、回復薬を飲んだりして、何かをしようとする。だから、余裕を持って暮らしていけば、いつかは治る。ただ、いつ治るか分からないから、治らない事に焦って、さらに悪くなったりする。だから、本人もだけど、周りもゆっくり待つ事だ。」
「はい。それは、俺も皆も焦っていません。俺達は長生きする種族ばかりですから、そんな風にゆっくりした時間があっても良いと思います。それにウチには、それの名人がいますから。」
皆、カンナを向いた。エリーゼは、少し遅れて皆がカンナに向いているのを、見た後に向いていた。
苦笑いしながら、
「えっ…ま、任せてよ。」
「人生なにが役にたつか、本当に分からないね。まさか、カンナのサボリ癖が、役に立つ日が来るなんて。喜んでいいのか、本当に困るよ。」
「女将さん、ここは素直に褒めましょうよ。エリーゼにとっては、救世主なんですから。」
「そうだね。カンナ、頼むよ。もし、上手くいったら少しは、カンナのサボリを大目に見るよ。ただ、さっきも言った通り、鍛練は、忘れるんじゃないよ。」
「お母さん、ひつこい。わかってるよ。あと、吐いた唾は飲めないからね。」
「わかってるよ。上手くいったら、大目に見るよ。」
性格は全然違うのに、なんだかんだで親子だなぁ。と思って見ていた。
※「ジンとマリン」を前章に置き換えが出来ませんでした。無念です。
今日は休みなので、これも合わせて3話載せれるように頑張ります。
ノリと勢いで載せるので、読み難かったらごめんなさい。




