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二人の自分 私と俺の夢世界~最強の女神様の化身になった私と、最高の魔法使いの魔術回路を埋め込まれた俺は、家族に愛されながら異世界生活を謳歌します~  作者: ソラ・ルナ
第三章 学園編

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98.大精霊達の住む家へ



-アーネスト視点-



 話を聞き終えた俺は、絶対に顔が赤くなっていると思う。

 なんせ顔が熱い。

 とてつもなく熱い。


「どうしました、アーネスト?」


 いや、兄貴。

 なんでそんな平然としてるんだよ!?

 俺もうめっちゃ恥ずかしいんですけど!


「その、兄貴が俺達の事想ってくれてるのが嬉しくてさ」


 と正直に話すと、兄貴は微笑んで言ってくれた。


「ああ、そんな事当然ではないですか。アーネストに蓮華は、私の大切な宝物ですからね」


 その言葉に、また顔が熱くなった。

 くっそう、兄貴はカッコイイくせに包容力も高いとか、どうやったら追いつけんだよ!

 それでも、言いたい事を言う為に、一呼吸おいて、話をする。


「……兄貴。俺、兄貴みたいになりたいんだ。兄貴みたいに、強く。今回、俺が兄貴や母さんに話してれば、こんな事にはならなかったはずなんだ……!」


 その言葉に、兄貴は首を振る。


「違いますよ、アーネスト。蓮華の気持ちを汲んだのでしょう?その点を除けるのは良くありませんね」


 そう言って、俺の頭を撫でる兄貴。


「アーネスト、あまり自分を卑下するものではありませんよ。自信を持ちなさい。私が認めた、数少ない家族なのですよ?」


 兄貴の言葉に、涙が出た。

 俺は、ずっと自分のせいで蓮華をあんな目に合わせてしまったと後悔していた。

 だけど、兄貴は……。


「それに、蓮華を救った。ノルンを救った。そして……私の友であるユグドラシルと、イグドラシルをも貴方は救ったのです。誇って良いのですよ、アーネスト。よく、頑張りましたね」


 そう言って、俺を抱きしめてくれる兄貴。

 俺は、我慢していたのに、子供に戻ったように泣いてしまった。

 俺が泣いている間、兄貴はずっと俺の背中を撫でていてくれた。

 この歳で、と思わなくもないけど、兄貴達に比べたら、俺なんて子供だろう。

 だから、気にしない事にした。

 それからしばらくして。


「落ち着きましたか?」


「うん、ありがとう兄貴。みっともないとこ見せちゃったな」


「男が泣く時は、大事な友の為なのでしょう?なら、良いではないですか」


「兄貴、俺が持ってきた漫画読んだな!?」


「ええ、中々面白いですね。完結していない物が結構あったのは残念でしたが」


 ああ、それはまぁ、俺が日本に一旦戻った時にはそこまでしか……ってそうじゃなくて!


「兄貴、日本語読めるの!?」


「翻訳魔法という便利な物がありますからね」


 oh……Goo○le先生も真っ青だよ兄貴。

 ああ、なんか変なことわざ知ってたのもそのせいか。

 というか俺のせいか。


「それでアーネスト、私のようになりたい、でしたか?」


 おっと、本題を忘れる所だった!


「うん。もちろん、兄貴程の強さに到達できるなんて思ってないけど、それでも……今のままじゃダメなんだ。俺はもっと、強くなりたい!」


「成程……修行で基本的な事は学ばせる事はできますが、やはり実践に勝る物はありませんからね。とはいえ、私はアーネストや蓮華に力を向ける事はできません……だから、少し特殊な方法で稽古をつけてあげましょう。それで良いですか?」


 その言葉に、俺は笑顔になる。


「兄貴……!ありがとう!もちろんだよ!」


「ふふ、分かりました。ただ、準備が要りますからね。闘技大会までまだ明日からでも三日ありますから、それでできる所まで付き合ってあげましょう。もちろん、蓮華には秘密で、ですよね?」


 そう微笑む兄貴に、やっぱ兄貴には敵わないな、なんて思いながら。


「もちろん!」


 と笑顔で言ったら、微笑んでくれた。

 俺は兄貴が大好きだ。

 兄貴が今日は好きにしてきなさいって言うから、大精霊達の所に行った蓮華を追いかける事にした。


「アーちゃん、レンちゃんの所に行くのー?」


 外に出ようとしたら、母さんが話しかけてきた。


「うん、明日からはちょっと兄貴と居るから、今日だけでもと思ってさ!」


「そっかー、晩御飯までには帰るんだよー?早く帰らないと、食いしん坊のミレニアにたくさん食べられちゃうからー」


「誰が食いしん坊じゃー!?」


 なんて二人の言い合いが聞こえて笑ってしまう。


「はは、大丈夫だって母さん。すぐそこなんだからさ!蓮華連れてできるだけ早く帰ってくるから、ミレニアも置いといてくれよな!」


「アーネスト!お主もかー!!」


 なんてミレニアが後ろから言ってくるのを笑って聞きながら外に出る。

 すると、ドライアドが水やりをしていた。


「あれ、ドライアド。蓮華がそっち行ったけど、会わなかったのか?」


「ううん、会ったよ~。れんげちゃん、私達の為に~、お料理してくれるって言うから~、れんげちゃんのお花に水やりをして~、待ってようと思って~」


 成程。

 ……うん?

 蓮華が、料理?

 ちょっと待て、落ち着け俺。

 俺は料理できたか?

 否。

 蓮華は元は俺。

 つまり……。


「なぁドライアド、蓮華は料理できる、のか?」


「知らないよ~?」


「オーケー、分かった。すぐ行く、待ってろ蓮華!」


 猛ダッシュする。

 作り終える前であってくれと祈りながら。

 後ろから、ドライアドののんびりとした声が聞こえたけど、今はこっちが優先だ。

 そして、でかい家の前に着く。

 扉を開けて中に入る。

 うぉぉ……大精霊達が皆思い思いにソファーで座ってテレビ見てたり、自動販売機のお金なしで欲しい物が出るやつの前で何が欲しいか話し合ってたりと、異様な光景が見えてくらっとした。


「おや、アーネストではないですか。どうしたんです?」


 ソファーに座ったままウンディーネが話しかけてきた。


「ああ、えっと蓮華はどこに居るかな?」


「レンですか?レンなら、奥の台所ですよ」


「さんきゅウンディーネ!」


「いえいえ」


 そう言って台所へ。

 そこにはエプロンをつけた蓮華と、アリスが居た。

 ぶは、すげぇ似合ってて笑ってしまう。


「お、アーネスト。遅かったじゃん、何してたんだよ」


 なんて言いながら、食材を出してる所だった。

 アリスがかぼちゃを手で潰していた、なにやってんだ。

 でも良かった、間に合ったか。


「ちょっとな。そんで蓮華、何をしようとしてるんだ?あぁいや、大体分かってるけど」


「見て分かるだろ?料理だよ。今回世話になった皆に、手料理でお礼しようと思ってさ」


 うん、それは良いんだけどさ蓮華。

 お前、その発想はもう女の子だよ……。

 ってそうじゃない、俺が言いたいのはそうじゃなくて。


「お前、料理できないだろうが」


 この一言が言いたくて俺はここまで来た。


「ふふん、アーネスト。甘い甘い。私はアーネストが学園に行ってる間に、母さんから習ったんだよ!」


「な、なんだってー!?」


 ってノリ良く言ってみたけど、なんか信じられない。


「じゃぁ、料理のさしすせそとか言えるのか?」


「馬鹿にすんなよ。ちゃんと習ったから言えるぞ?」


「じゃぁ、言ってみろよ」


「えっと、まずはさが、砂糖だろ?で、しがしょうゆで」


「待て、すでに間違えてるだろ!しは塩だ!!」


「え?」


「なんで俺が覚えてて、お前が間違えてんだよ蓮華!?」


「やるなアーネスト、実はお前を試したんだよ」


「ここで俺を試す必要ねーよな!?お前何作るつもりなんだよ!?」


「カレーだけど……」


「……」


 うん、それは誰でも大抵美味く作れるな。

 ルーも日本から持ってきたしな、俺が。


「すまんかった、続けて良いよ」


 そう言って離れようとしたんだが。


「待てアーネスト。お前も大精霊の皆には世話になったろ。一緒に作るぞ」


「マジで?」


「マジで」


 ニッコリと微笑む蓮華に、もう答えは決まっていた。


「分かったよ……」


 としぶしぶ頷く俺に、周りの大精霊達の笑い声が聞こえた。



-アーネスト視点・了-



はい、ロキの日本のことざわの知識は、アーネストの持ち込んだ漫画のせいというお話。

じゃなくて。

ちなみに、料理のさしすせそですが、

「さ」は砂糖、「し」は塩、「す」は酢、「せ」は醤油せうゆ、「そ」は味噌です。

料理を普段しない人でも、知っている人は多いのではないでしょうか。

しがしょうゆって覚えてしまった蓮華も、せがしょうゆとは覚えにくかったのでしょう、多分。

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