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二人の自分 私と俺の夢世界~最強の女神様の化身になった私と、最高の魔法使いの魔術回路を埋め込まれた俺は、家族に愛されながら異世界生活を謳歌します~  作者: ソラ・ルナ
第三章 学園編

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87.VSノルン=メグスラシル=ディーシル

 ついに、この時が来た。

 準決勝第一試合からは、地下からの転送ではなく、同じ地上に控え室が用意され、そこから闘技場へ向かう。

 水で覆われていた場所は、今は柔らかそうな芝生になっている。


「蓮華、俺とアリスはここで見てる。負けるなよ」


「ああ、当然。アーネストかアリス姉さんか、どっちが上がってくるか分からないけど、迎え撃つのは私でありたいからね」


 そう笑って言う。

 アーネストとアリス姉さんも笑ってくれた。

 さぁ、行こう。

 

 ワァァァァァァッ!!


 まだ戦いは始まってもいないのに、凄い歓声だ。


「「蓮華お姉様ー!ファイトですー!」」


「「蓮華様!頑張ってくださいねー!」」


 なんて応援が聞こえる。

 嬉しいね、見ず知らずの人もたくさん居るはずなのに、応援してくれる。

 そして、闘技場中央に辿り着く。


「蓮華お姉様、ご武運を」


 そう、小声で私に言ってくれるカレンに、笑みで応える。

 そして、こちらへ来るノルンに視線を向ける。


「ふふ、ようやくね蓮華。ようやく貴女と一対一で、邪魔が入らずに戦える」


「うん、なんでノルンが私を狙うのか、今日こそ教えて貰うよ」


「クス、ええ。もちろん教えてあげる」


 互いに睨みあう。


「会場の皆様、お待たせ致しました。これより、ヴィクトリアス学園主催、闘技大会準決勝、第一試合を始めさせて頂きますわ!」

 

 ワァァァァァァッ!!


「蓮華様の相手も可哀相だよな。予選を見ると確かに強かったけど、あの蓮華様が相手じゃな……」


「ええ。あの子も蓮華お姉様が相手じゃなければ、良い線行ったかもしれないのにね」


 等々聞こえてくるが、その予想は大きく外れるだろうね。

 ノルンは強い。

 私は本気でやっても、勝率は五分だと思っている。


「クス……」


 ノルンが笑う。

 まるで、この先の事が分かっているかのように。


「それでは、本選よりルールが一部変わりますので、ご説明致しますわ。まずは従来通り、武器の使用、道具の使用、魔法・魔術の使用、全てOKです。ただし、場外による負け、これが無くなりますわ。勝負は本人による敗北宣言、もしくは気を失った場合や、戦闘不能と審判である私が認めた場合、敗北となりますわ」


 成程、なんでもありのガチンコバトルってわけか。

 このルールなら、おもいっきりやれるし、話もできそうだ。


「両選手、準備は良いですか?」


 その言葉に頷く。


「ええ」


 ノルンも言う。


「それでは……ヴィクトリアス学園主催、闘技大会準決勝第一試合、開始ですわ!」


 その言葉と同時に、お互いに魔法を飛ばす。


「「『フレイム・トルネード』」」


 ゴオォォォォッ!!


 炎の嵐が絡み合い、消える。

 すぐに次の魔法を発動する。


「「『アイシクル・ランサー』」」


 キュカカカカカッ!!


 数多の氷の刃がぶつかり合い、全て消滅する。


「「『ライトニング・レーザー』」」


 ドォッ!バシュゥン!!


 光線が互いを貫こうとするが、ぶつかり合い、消滅する。


「やるね、ノルン」


「貴女もね、蓮華」

 

 ワァァァァァァッ!!


「す、すっげぇ!なんだよアレ!?」


「あの蓮華様の魔法と、互角なの!?」


「あんな凄い子、なんで今まで分からなかったんだ!?」


 違う。

 ノルンはまだ『メタモル』を解いていない。

 『メタモル』は本来の力をかなり落として、変化する魔法だ。

 つまり、今の状態で互角という事は、私が仮に全力でそうなら、私は負けている事に他ならない。

 もちろん、全力なんて出してないけどね。


「ノルン、手加減は要らないよ?」


「クス、そうね。ごめんなさい、前の腑抜けた貴女なら、このままでも行けるかなって思ったの。でも、一皮むけたみたいね」


 そう言うと同時に、姿が変わる。

 ざわざわと色んな声が聞こえるけど、驚いてるのは分かる。

 腰まで届く緑色の長髪に、ブラックダイヤモンドの瞳。

 私そっくりなその姿に、皆驚いているのだろう。


「あぁ、ユグドラシル姉さん。ようやく、ようやく今世でも会えた。もう、離さないから」


「ノルン……?」


「ふふ、でも少し遊ぶくらい良いよね?その後は、ずっと一緒だからね姉さん」


 どうしたんだろうか。

 何か、ノルンがノルンでないような錯覚を受ける。

 最初に、この体はノルンに対して、どうしようもない拒絶感を覚えた。

 体に悪寒が走ったのを覚えている。

 でも、何故だろう……今はそれが、悪寒ではなく、悲しさ?よく分からないけれど、どうしようもなく不安を感じる。


 ヴゥン!


 ノルンの姿が消える。

 瞬間、私は地面に押さえつけられた。


「ぐっ!?」


「ふふ、どうしたの姉さん。この程度で追えないの?」


「こ、のぉ!!」


 ソウルで払うと、後ろへ飛び避けられる。

 その隙に立ち上がり、ノルンを見る。


「あは。そうこないとね」


 不敵に笑うノルン。

 何故か、その雰囲気が不気味に感じる。

 ノルンであって、ノルンでないような……ちぐはぐさを感じる。

 でも、私はノルンの事を知っているわけではないし、これがノルンだと言われれば否定もできない。

 だけど、あの時会ったノルンと、どこか違うように感じる。


「ノルン、君はどうして私を狙うんだ?」


 その言葉に、きょとんとした顔をするノルン。

 え?どういう事?

 そう思っていたら、急に笑い出した。


「あは!あはははは!……ふふ、流石姉さん、そういう愚鈍な所も変わらないね」


 っていうか、さっきからなんで私を姉さんと呼ぶのか。


「質問に答えてほしいな。後、私は君の姉さんじゃない」


 その言葉を聞いたノルンが、豹変する。


「違う、違うよ姉さん。貴女は私の姉さんなの。どうしてそんな事を言うの?姉さんだって、私の事好きでしょう?私は姉さんの事が大好きだもの、姉さんもそうだよね?」


「いや、私は君の姉さんじゃないよ。私は君の事なんて知らないし」


 その言葉を発した後、物凄い悪寒がした。

 会場の温度が、マイナスになったのではないかというくらい、寒くなった気がする。


「姉さん、いくら姉さんでも、そんな冗談は許せない、よ?ユグドラシル姉さん、どうしてそんな事言うの?イグドラシルの事、嫌いになっちゃったの……?」


「イグドラシル?君は、ノルンでしょ……?」


「!!……そういう事。そっか、そういう事か。ふふ、分かったよユグドラシル姉さん。うん、早くその器、壊してあげるね」


 瞬間、凄まじい魔力がノルンを包む。

 とてつもない魔力の渦に、体が後ろに飛ばされそうになるのを耐える。

 これが、ノルンの力……!


「はぁぁぁぁっ!!」


 私も魔力を解放する。

 ノルンの魔力と混じり合い、後方に飛ばされる圧は無くなった。


「抵抗するんだ。うん、良いよユグドラシル姉さん。まずはその力、私が奪い尽くしてあげるから!!」


 ノルンの姿が消える。

 でも、今度は視えている。


「はぁぁぁっ!!」


「おぉぉぉっ!!」


 ガギン!ガギン!ガギギギン!!


 ソウルとノルンの剣が弾き合う。

 何度も何度もソウルを繰り出す。

 私が繰り出す剣筋をノルンが合わせ防ぐ。

 ノルンが繰り出す剣筋を私が合わせ防ぐ。

 時折左右に飛んで距離を取り魔法を放つが、ノルンは剣を振って掻き消す。

 

「しゃらくさいっ!お返しよ!『ダークボール・ショットガン』!!」


 キュドドドドドッ!!


 凄まじい数の闇の弾が降り注ぐ。

 闇なら光で防いでやる!


「『ライトウォール』!!」


 カカカカカン!!


 光の障壁で全て防ぐ。

 障壁に当たった闇の弾は、全て消えた。


「チッ……流石、やるわねユグドラシル姉さん」


 また、中央で睨みあう私達。

 観客達は、いつしか静まり返っていた。



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