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二人の自分 私と俺の夢世界~最強の女神様の化身になった私と、最高の魔法使いの魔術回路を埋め込まれた俺は、家族に愛されながら異世界生活を謳歌します~  作者: ソラ・ルナ
第三章 学園編

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64.ヴィクトリアス学園

お待たせいたしました。

第三章・学園編、始まります。

お楽しみ頂けたら幸いです。

 ヴィクトリアス学園。

 それは各王国から、特別優秀な者を集めたマンモス校である。

 16歳から18歳までの期間をここで学び、将来を決める者が多い。

 文武、並びに魔術、魔法、更には商いに至るまで、様々な事を学べる。

 生徒の自主性を重んじ、学びたい事を学べる校風だ。

 時期毎に開催される催しは様々で、各国の重鎮が来賓される。

 そこで活躍をし、目に留まればそのまま国に仕える者もいれば、卒業後ギルドに向かう者も多い。

 この学園の卒業者はギルドランクが最初からBとなる為、有利との事だ。


「成程なぁ。このパンフレットに必要な事は大体書いてあるね」


「そうだね蓮華さん。というか、広すぎてマップがないと迷子になるよこれ」


 そう言うアリス姉さんに同意を返す。

 いやこれ、学校の建物は多いし、同じように来てる生徒の数も尋常じゃなく多い。

 その上、すっごく見られるから気まずい。

 一応迷惑にならないように端の方に居るのに、皆こっちを見てくる。

 そのせいで、皆について行けばいいやとか思ってたのに、当てが外れた。

 遠巻きに、皆動かないし。

 私やアリス姉さんがすっごく見られてるのを感じる。

 こういうの苦手なんだよなぁ……。

 どうするか悩んでいると、ざわざわと騒ぎが大きくなった。

 そちらを見てみると、懐かしい(とはいえそこまでは経ってないんだけど)顔があった。


「おーい蓮華!こっちだこっち!」


 なんて、大声で笑いながら、駆け寄ってくるアーネストの姿を見て、破顔する。

 なんかざわめきが更に大きくなったけど、気にもならない。


「アーネスト!」


 そう言って抱きつく。

 久しぶりで舞い上がってしまった。


「久しぶりだな蓮華!っと、それにそっちの子は?」


「ああ、ちょっと待ってくれアーネスト。アリス姉さん、こいつがアーネストで、私と同じ……」


 そこまで言って、笑顔になるアリス姉さん。


「ふふ、貴方が蓮華さんの。私はアリスティア=フォン=ユグドラシル。マーガリンの隠し子ね!よろしくねアーくん!」


「あ、アーくん!?って、母さんの隠し子ってなんだそりゃ!?」


「ま、真実だよアーネスト。隠し子っていうのは、言葉の綾だけど……」


 そう笑って言う。

 納得したのか、アーネストが続ける。


「そうか、蓮華がそう言うなら、そうなんだろうな。よろしくなアリスティアさん。そうそう蓮華、今日は理事長の挨拶の後は自由だからさ、終わったら会おうぜ!宿舎とかも案内いるだろ?」


「ああ、頼むよアーネスト」


 早速アーネストに世話になる事にした。

 やっぱり、先に行ってくれてるのは助かるな。

 そう思っていたら、後ろに控えていたらしい、プラチナブロンドの綺麗な女性が声を掛けてきた。


「会長、そろそろお時間です。向かわなければ、遅刻してしまいますよ?」


 会長!?今会長って言った!?


「ああ、わりぃなアリシア。そんじゃ蓮華、アリスティアさん、行こうぜ!」


 え、一緒に行くの?というか同じ場所なのか?と考えていたら。


「あー、俺も生徒会長として、新入生に挨拶しないといけなくてさ。行く場所は同じなんだよ。それが終わったら、外に出て少し待っててくれよな」


 なんて言ってくるアーネスト。

 なんでお前生徒会長になってんの……。


「アーくん、私の事はアリスって呼んで良いよ?蓮華さんのお兄さんで、私にとっても一応お兄さんだし?」


 なんてアリス姉さんが言ってる。

 私とアーネストは精神年齢一緒なんだけどね……。


「ああ、分かったよアリス。にしても、蓮華も可愛いけど、アリスも凄い可愛いな。この学園で絡まれまくるかもしれないからさ、そん時は俺の名前だして良いぜ」


 絡まれる?どういう事だろう。

 アリス姉さんはニッコリと笑って言う。


「ふふ、アーくん頑張ったんだね?」


 何をだろう、と思っていたら、アーネストも言う。


「分かってくれるか?俺は蓮華を守るって決めてるからな。アリス、これからは協力してくれよな」


「もちろん!」


 なんか二人で笑いあってるけど、仲が良くなったのなら良かったと思って、後ろを歩くアリシアという女性の射抜くような視線に、気が付いていなかった。

 そして、人がたくさん集まっている、大きな建物の中に入る。

 アーネストが居るからか、まるで人が海を割ったように道を空けてくれる。

 モー○じゃないんだから……。

 少し呆れてしまったのも、仕方ないよね。


「そんじゃ蓮華、また後でな。行くぞアリシア」


「はい」


 と言って、二人は奥へ行った。

 アリシアと言われた彼女も、生徒会のメンバーなんだろうな、多分。

 というか紹介くらいしてくれ、アーネスト……。


「すっごい人だかりだね、蓮華さん。アーくんのおかげで、迷わなくてすんだけど」


「あはは、そうだね。あいつも変わりなくて安心したよ」


 という会話をしていたら、ブザーの音がなる。

 途端にざわざわしていたのが、静かになる。

 そして壇上に人が立ち、この学園の理事長と名乗る人の挨拶が始まった。

 冒険者や王宮やとか、私には割とどうでも良かったので、失礼だけど流して聞いていた。

 そしてその人が壇上から、一瞬私を見た気がする。

 けれど、すぐに視線を戻し、一礼して壇上から降りていった。

 なんだったんだろうか。

 そして、その後壇上に複数の生徒が上がる。

 さっきのアリシアという人も居る。

 アーネストが真ん中に立ち、マイクの前に歩み出た。

 成程、挨拶か。

 アーネストのなら一応聞くか、と耳を傾けようと思っていたら、いきなりとんでもない事を言いだした。


「俺がヴィクトリアス学園生徒会・会長2年、アーネスト=フォン=ユグドラシルだ。2年で何故生徒会長と思われるかもしれないが、この学園は実力主義だ。生徒会の仲間には、様々な力を持った実力者が一任されている。中には戦いそのものではなく、戦術や目に見えにくい力に優れた者達もいる。今壇上に立っているのは、その中でも特に戦闘力という点で優れた者達だ」


 ここまでは良い。

 どこにでもある演説だろう。

 だけど……。


「で、だ。俺が今言ったのは、一応言わなければならない事なんで言った。けど、俺が一番言いたいのは一つ。俺の妹が今年入学してきた。本来まだ入学できる歳じゃないが、特例だ。良いかお前ら、レンゲ=フォン=ユグドラシルに手を出したら、俺が絶対にゆるさねぇからな!そん時は、俺にまず勝ってからにしろ、分かったか!」


 シーンとなる。

 あ、なんかアリシアさんが頭に手を置いてる。

 うん、分かるよ。

 私も今物凄く頭を抱えたいからね。

 

「あっははははは!アーくん最高!」


 なんてアリス姉さんは凄く笑っています、勘弁してよもぅ……。

 何言ってくれてんのさアーネストォォォォ!!

 こうして、私の当初の、木のように時を過ごそうという思惑は、アーネストによって木端微塵にされましたとさ。

 ホントもう何してくれてんの!?

 新入生全員の前でそう言ってのけたアーネストに、本気で頭を抱えた私だった。






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