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二人の自分 私と俺の夢世界~最強の女神様の化身になった私と、最高の魔法使いの魔術回路を埋め込まれた俺は、家族に愛されながら異世界生活を謳歌します~  作者: ソラ・ルナ
第四章 魔界編

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90話.蓮華VSアーネストVSノルン①

 広い草原に私達三人はトライアングルのように立っている。

 位置関係は、私から見て左にアーネスト、右にノルン。


「へへ、楽しみだぜ蓮華、ノルン。修行の成果、魅せてやるからな」

「それはこちらのセリフよ会長。と、ここは学園じゃないし、もうアーネストと呼ぶわよ?」

「おう!蓮華も準備良いか?」

「ああ、いつでも良いよ」


 アーネストとノルンがこちらを見てきたので、返事と同時に頷く。


「周りの被害は私とロキの結界で抑えるから気にしなくて良いからねー」


 そんな母さんの頼もしい言葉を聞いて。


「頑張れ蓮華さん!アーくん!ノルンちゃん!」


 アリス姉さんの明るい元気な声援を聞いて。


「それじゃ、はっじめー!」


 母さんの開始の宣言と共に、アーネストがいの一番に動いた。


「行くぜ!『ダブル』」

「「!!」」


 いきなりアーネストが二人に増えた。

 黒い影が増えたとかじゃなくて、完全に見た目が同じアーネストだ。


「「おおおおっ!!」」


 どっちが偽物だ!?見分けがつかないまま、アーネストは私とノルンそれぞれに向かってきた。


「おいおいアーネスト、それだと分身の意味がないだろ!」

「こっからさ!『クアドラプル』」

「「なっ!?」」


 二手に分かれたアーネストが、そこから更に二人に増える。

 お前、ドラゴ○ボールの天津飯じゃないんだから!


「おおぉぉぉっ!!」


 凄まじい速度で繰り出される剣撃をなんとか防ぐ。

 一対一でも二刀流で防ぐのが厳しいのに、二対一ではかなり分が悪い。

 ノルンの方を見ると、難なく回避しているけど。


「余所見たぁ余裕だな蓮華!ならこれが防げるかっ!『アルティメットストライク』!」

「なっ!?」


 今までの比じゃない速度で斬りつけられ、障壁を突き破られてしまった。

 なんだ今の技。単純に速い、何撃受けたのか分からなかった。


「いたた……やるじゃないかアーネスト!」

「へへ、まだ戦闘用の『オーラ』は使ってねぇし、こっからだぜ蓮華!」


 余裕そうに剣を構えるアーネスト。

 くっそぅ、強くなりやがって。嬉しいじゃないか。

 そういえば、ノルンの方は偽物が行ってるって事かな?

 だって、ネセルがこっちにあるし。


「あー、蓮華。一応言っとくけど、あっちも俺自身だぞ?勿論ネセルもな」

「え?」


 単なる分身じゃないって事?


「経験した事は俺に戻った時に得られるんだぜ。ミラから教えて貰った技さ。普通の魔法・魔術と違って、これはその時の状態を全て引き継ぐんだ。だから、ネセルもその時だけ増えてるのさ」


 つまり、強さが増えた分だけ別れるとか、そういったデメリットはなしって事かな?

 ずるくないかな?


「ついに人間を辞めたなアーネスト」

「はは、お前を追い越す為なら神にでもなってやるぜ」


 そう笑って言うアーネストに、外野が騒ぎ出す。


「聞いたロキ!?アーちゃんが嬉しい事言ってくれたよ!?」

「ええマーガリン、聞きましたとも。これは朗報ですね。早速アーネスト用に神々の実を取ってくるとしましょうか」

「そうね、後はアーちゃん用に神器も用意しないとだね!」

「ならば倉庫に封印しておいたアーティファクトを……」


 母さん、兄さん。なんかヤバい事言ってませんか?神々の実ってなんです?

 倉庫って、あの地下にあった開かずの間の事ですか?


「おいアーネスト」

「あれは流石に予想できねーよ……」


 それもそうだな。

 アーネストと話していたら、あっちのアーネストとノルンの戦いが激化している。


「その隙、貰った!『ハーケンメテオール』」

「うぉぉぉっ!?」


 ノルンの技が炸裂して、アーネストが吹き飛ばされる。

 その手には、槍が握られていた。


「もう一体、潰すわよ!」

「チィッ!リーチの差が厄介だぜ……!」


 ノルンは今までの剣のスタイルじゃなく、槍を使うようになっていた。

 槍ってカッコイイよね。二刀流のアーネストをそのリーチで牽制している。

 けど、アーネストも負けていない。

 槍は一度振り切ると隙が出来る。その隙を逃さず、凄いスピードで間合いを詰めるアーネスト。

 槍は剣と違って内側に入り込まれると扱いにくくなるからね。

 けど、そこからがノルンは違う。魔法を使ってアーネストを避けさせ、槍で連撃を浴びせる。

 一進一退の攻防を繰り広げていた。

 アーネストもノルンも、凄く強くなっている。

 私も負けてられないな!


「さて、こっちも再開と行こうぜ蓮華!」

「そうしようか!ユグドラシル流剣術、見せてやるよ!」

「「!!」」


 そう言ったら、明らかに母さんと兄さんの表情が変わった。


「なら俺も『オーラ』を使わせて貰うぜ。言っとくけど、戦闘用に『オーラ』を使った状態の俺は強いぞ?」


 アーネストがそこまで自信たっぷりに言うのは珍しい。

 どれくらい強くなるんだろうな、楽しみだ。


「なら私も魔法で補強するさ。『オーラ』にだって負けないからな」

「へへ、そうこなくっちゃな!行くぜ、蓮華!」

「こいアーネスト!」


 瞬間、凄まじいオーラがアーネストから発生し、目に見えるくらい凄まじいオーラの光に包まれた。

 アーネストの体全体を覆っているそれは、攻撃にも防御にも影響しそうだ。


「行くぜぇっ!」


 掛け声と共に、アーネストが突っ込んでくる!


「まずはその分身体を消してやるアーネスト!『マナリンク・バニッシュメント』!」

「なにっ!?」


 『ダブル』と『クアドラプル』で増えた分身体から、とても細い糸の様なものがアーネストに繋がっているのを確認した。

 あれは恐らく、本体から絶えず魔力を送っているから維持できていると踏んだ。

 アーネスト自体は魔力を持っていないから、母さんの原初回廊から使ってるんだろう。

 つまり、無尽蔵の魔力回路からずっと分身体に魔力が供給されて維持しているという事。

 なら、それを絶てば分身体は維持できない。

 最初の打ち合いで試しに斬ってみたけれど、これは普通には斬れない事が確認できた。

 そこで、魔力を消す『バニッシュメント』系の魔法の一つ、繋がりを絶つ『マナリンク・バニッシュメント』で糸を断ち切った。

 予想通り、アーネストの分身体は消えた。


「この糸に気付いてたか!『隠蔽』はしておいたんだけどな!」

「魔力の制御だけじゃなく、流れを見るトレーニングをずっとしてたからな!」


 ソウルを振るうのに力を込める為、必然声にも力が入る。

 大声で叫ぶようにしゃべりながら、アーネストと刃をぶつけ合う。


「なら、ついてこれるか蓮華っ!」


 そう言ってアーネストは空へと滑空する。


「おま、魔法なしに空へ!?」

「オーラの応用でな!ミラから教わったんだ!古代魔法の『フラート』に似てるけど、『フライ』って技だぜ。オーラの流れを自在に扱えるようになれば、魔法なんてなくても飛べるのさ!」

「アーネスト!」

「な、なんだよ?」

「後で教えてくれ!」

「お前『フラート』で飛べるだろ!?」

「なんかこう、分かるだろ!?魔法無しで飛びたいんだよ!」


 そう言ったら、アーネストが思いっきり笑いだした。


「ぶはっ!ははははっ!分かる、分かるさ!良いぜ、この戦いが終わったら教えてやるよ!蓮華ならすぐ使えるようになるだろうさ!」

「やった!約束だからな!」


 この時の私は忘れていた。

 私が、オーラを扱うのが難しいという事を。アーネストはオーラが最適性であるという事実を。


「それじゃ、空中戦と行くぜ蓮華ぇっ!」

「望むところぉっ!」


 地上と違ってふんばりの効かない空で、アーネストと斬り合う。

 空を滑空し、すれ違いざまに斬り合う事数合。

 どうやらアーネストはまだ、空での戦いは慣れていないらしい。


「くっ……流石に空での戦いは蓮華に軍配が上がるか……」

「二刀ってのもあると思うけどな。360度になると、戦い方が変わって来るし。それに、私はまだ魔法を撃ってないだろ?」

「それはお互い様だぜ?俺だって魔術の『オーバーブースト』を使ってねぇし」

「えっ。使ってなくてそんなに速いのか?」


 驚いた。アーネストはもう『オーバーブースト』を重ね掛けしても回路が傷つく事はないし、効果の切れる時間を把握している。

 常時数倍の力で戦えるんだ。

 だから当然その状態で戦っているんだと思っていた。


「言っとくけど、『オーラ』と『オーバーブースト』の相乗効果は凄いぜ?ミラが太鼓判押す程度にはな!」


 あのミラヴェルが!?ヤバい、それは是非使って貰いたい!


「はぁぁっ!」

「うぉぉっ!?」


 会話をしていたら、ノルンと『ダブル』で増えた方のアーネストが空中に飛んできた。


「ノルン!」

「分身体で私の相手をしようなんて、舐めてくれるじゃない?『マナリンク・バニッシュメント』」


 どうやら、私が分身体を消した方法も見ていたようだ。

 ノルンが魔法を唱え、アーネストの『ダブル』と『クアドラプル』の分身体は全て消えた。


「さ、これで元通りね。分身体は魔法も魔術も使えないみたいだし、まだまだ改良の余地があるわね?」

「げっ。この一瞬でそこまで見抜くのかよ。半端ねぇなノルン……」


 アーネストが頭を掻きながら苦笑する。

 うへぇ、私にはそこまで分からなかったよ。


「それに、やっぱり分身体は分身体よ。本物の覇気は出せていない。あれじゃ私は止められないわよ」

「へへ、流石だなノルン。それに蓮華も。なら、これくらいで準備運動は良いよな?俺も本気出すぜ!」

「「!!」」


 アーネストが纏っているオーラの量が膨れ上がる。

 これが、『オーラ』と『オーバーブースト』の重ね技か!?


「そんじゃ行くぜ蓮華!ノルン!」


 瞬間、アーネストの姿が消えた。

 目で追えない、だって!?


「隙ありだぞ二人とも!二刀流奥義『天地雷鳴覇王斬』!」

「ぐぅっ!?」

「ちぃっ!?」


 ネセルに凄まじいオーラと魔術の何かを纏わせた一撃。私とノルンは咄嗟にガードするも地面に叩き落とされた。

 凄まじい威力だ。

 立ち上がって見ると、草原にクレーターが二つ出来上がっている。

 一つは私の、もう一つはノルンの落とされた場所だ。


「いっつぅ……障壁が一撃で無くなったわね……」


 どうやらノルンも無事のようだけど、障壁が消えたのなら、次は体にダメージを受けるようになる。

 障壁は時間で回復するけど、すぐに回復するようなものじゃない。回復魔法の使えないノルンだと厳しくなるだろう。


 空からゆっくりとアーネストが降りてくる。

 その姿は正に威風堂々。

 ネセルを構え、来るんだろ?って待っているように見える。

 ああ、今度はこっちの番だ、アーネスト!

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