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二人の自分 私と俺の夢世界~最強の女神様の化身になった私と、最高の魔法使いの魔術回路を埋め込まれた俺は、家族に愛されながら異世界生活を謳歌します~  作者: ソラ・ルナ
第四章 魔界編

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43話.レヴィアタン領の統治

「良いぞ、蓮華とノルンの好きなようにして良い」

「「……」」


 手紙を渡して、事情を説明したら、このセリフが返ってきて絶句してしまった。

 いやあの、貴女の治めてる領地の事なんですけど。


「ん?意外そうな顔だな。私は正直、領地を貰ってもどうしたら良いのか分からないんだ。だから、適当にやるくらいなら、何もしない方が勝手に良いようにするだろうと思ってな!」

「「えぇー……」」 


 放置の極みじゃないか。二重(ふたえ)のじゃないよ?


「そこは、そういう事に詳しい人を募集するとかしなかったの?」

「もちろん最初にしたぞ。だけどさ、皆戦の時の私を知っているからな。ビビッて誰も来なかったんだ」

「……」

「まったく、不甲斐ない領民共さ。だから、私も放置した。勝手に良いようにすれば良い。なーに、なんとかなるもんさ」


 確かに集落の皆は自分達で強く逞しく生きていたけども。


「それじゃ、税とかは取ってないって事?」

「そんもの要らないからな。私は水があれば生きていけるし、腹が減ったら魔物を焼いて食べる」


 えー。この人私に近い考え方してるけど、統治者としての資格0なんですけどー!?


「そ、それだと門番の人とか、どうやってお給金を出してるんですか?」

「そんなもの出してないぞ。門番もあいつらが勝手にやっているだけだからな。この城に集まってる奴らは、勝手に来て住み着いてるだけだ」


 もうヤダこの人。ここまで放任主義の人初めてだよ!


「ノルン、これはもう徹底的に開拓しなくちゃダメだと思うんだけど」

「奇遇ね、私もそう思ったわ。一応魔界の責任者の一人なんだから、なんとかしなくちゃリンスレットの心労がまた増えるわ」

「おお、頑張れ!」

「「レヴィアタンさん(アンタ)の事だから!」」

「お、おぅ?そうだ蓮華、私の事はレヴィと呼べ」

「え?ええと、良いんですか?」

「ああ、勿論だ。ノルンも以前そう呼べと言ったんだが、鰾膠(にべ)も無く断られてな。せめてお前がそう呼んでくれると嬉しいんだが」

「分かりました。それじゃレヴィ、レヴィアタン領の開拓を進めようと思う。ちょっと人手も増やすよ、私達だけじゃ分からない事もあるからね」

「分かった、好きにしてくれ!」

「アンタも参加するに決まってるでしょ!全部私達任せとか許さないからね!?」

「お、おお、落ち着けノルン。分かっているさ」


 という事で、レヴィアタン領の法整備というか、ルールを作る事になった。

 流石に私とノルンだけじゃ分からない事が多すぎるので、専門の人に手伝って貰う事にしたんだけど……。


「国に属してる人はダメだよね」

「そうね。それに今回はマーガリンさんやロキさんもダメよ蓮華」

「うん、分かってる。って事は……学園の政治に詳しい人達に協力を頼むのが良いよね」

「それが最善かしらね。生徒会って、その優秀なメンバーの頂点が集まってるんでしょ?」

「それじゃ、まずはアーネストに相談してみようか。あと、シオンさんにも話を通さないとね。病院の事もあるし」

「順序が逆でしょ。まず理事長に話をして、それからでしょうが」

「あ、そっか」


 私はついついアーネストを優先してしまう。


「蓮華、ノルン。私の領の事を手伝って貰うんだ。せめて部屋くらいは提供させてくれ」


 ポケットハウスもあるので、断ろうかと思ったけど、ノルンがそれを制した。

 理由を後で聞いたら、レオン君とリタちゃんを呼んで、ここで学ばせたいらしい。

 給与の事も勉強させて、あれならレヴィの元で就職させようって魂胆を聞いた。

 流石、ノルンは二人の将来も考えていたみたいだ。

 私とは違って、ノルンはしっかりしているよね。


「それじゃ、まずはレオン君とリタちゃんを呼んで、レヴィと顔合わせがすんだら学園へ行こっか」

「ええ、そうしましょ」


 というわけで、私とノルンは一旦宿へと戻り、理由を二人に説明してからレヴィとまた会った。

 レヴィは二人とは初対面だったみたいだ。

 けど、二人はそうではないようで、ブルブルと震えていた。

 レヴィは慣れているようで、私の戦いを知っている者は、皆そうなるって笑っていた。

 恐らく、二人はレヴィの戦いを見た事があるんだろうね。

 もしくは、噂で聞いて、なのかもしれないけれど。


「えっと、レヴィの家というか城で寝るのは嫌かな?」

「あ……だ、大丈夫です。その、噂で怒らせたら食べられるって聞いてて、それで……」

「う、うん……」


 どんな噂だ。そしてそんな噂を二人は信じてしまってるのか。


「あー、確かに食べてたけど、別に怒らせたからじゃなくて、腹が減ってたからなんだけどな!」

「「ひぃぃっ!?」」

「うん、レヴィちょっと黙ってて?」

「お、おぅ」

「大丈夫だからね二人とも。このお姉さん言動はあれだけど、怖い人じゃないから。ね?」

「は、はい。蓮華お姉ちゃんがそう言うなら……」

「こ、怖くない、です……!」

「あはははっ!小さくて可愛らしいな!私が触れたら壊れちまいそうだし、気を付けよう!」


 うん、本当に言動はあれなんだけど、姉御って感じがするんだよねレヴィ。

 それから二人に部屋を用意してもらった。

 もし、レヴィの元で働く事になったら、ポケットハウスの物も移せば良いだろう。

 どうなるかは分からないけどね。

 さて、私達は学園へ行こう。

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