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二人の自分 私と俺の夢世界~最強の女神様の化身になった私と、最高の魔法使いの魔術回路を埋め込まれた俺は、家族に愛されながら異世界生活を謳歌します~  作者: ソラ・ルナ
第三章 学園編

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213.ヴィクトリアス学園へ

 彩香ちゃんと共に、ヴィクトリアス学園に向かっていると、カレンとアニスからほぼ同時に、スマホに連絡が入る。

 どうやら、無事八岐大蛇の頭を倒したようだ。

 二人もヴィクトリアス学園にすぐに向かうときたので、了解と送っておく。

 このスマホの便利な所が、頭に言葉をイメージした事を、勝手に入力される所だ。

 『伝える相手・送信』と頭に浮かべて、伝える言葉を頭の中で話す。

 その後更に『送信』と頭の中で話せば送られる。

 途中で送るのを止めたい場合、『キャンセル』と浮かべれば良い。

 戦闘等で手が離せない時に使えるように、バニラおばぁちゃんが魔法で追加してくれた機能だ。

 とても便利で、この戦いの必需品になってる。

 こんな事で使う事になるなんて、想像もしてなかったけど……何に役立つか分からないものだね。


「蓮二さん、八岐大蛇って頭九つでしたっけ?」


 なんて彩香ちゃんが聞いてくるので、アリス姉さんから聞いた情報を手短に伝える。


「あー……八岐だから九つの頭って事ですかね。私のイメージだと、八岐大蛇って八つの頭だったんですよね」


 実は、私もそのイメージだったりする。

 だから、残ってる頭が最後だったりしないかなぁって思うんだけど、アリス姉さんが最後の頭の情報は分からないって言ってたくらいだし……能力も不明なんだよね。


「!!蓮二さん、ヴィクトリアス学園の周り、魔物に囲まれてませんか」


 そう言われて、目を凝らして見る。

 私の目には、まだ黒い影が群がっているようにしか見えない。


「彩香ちゃん、どんな目してるの……」


「あ……忘れてました。これ『遠目』のスキルなんです。勝手に見たいと思ったら見えちゃうので、スキルなの忘れてました」


 そう言ってちょっと舌を出して笑う彩香ちゃんは、昔と変わらない態度で微笑んでしまう。


「それじゃ、『伝達』のスキルで、私が見たのを映像として、蓮二さんに送ります。それで確認してみてください」


「了解、お願いするよ」


「はい。では送りますね」


 瞬間、目の前に自分の今見ている風景の横に、もう一つ画面が現れる。

 なんだろう、パソコンの画面が二つに分かれるって言うのかな?

 あんな感じに似てる。

 視線をもう一つの方に移すと、そこには魔物達と戦う皆の姿が映る。

 そこにはアーネストやアリス姉さん、ノルンにアリシアさんも居た。

 戦っているのは誰だろう、凄い……あの4人と互角……いや、アーネスト達が押されてる!?


「見えましたか?蓮二さん、そのまま。視点を移します」


 映っている映像が、動いていく。

 これは彩香ちゃんの視点が動いているって事だろうか。

 ヴィクトリアス学園の奥側、正門から反対側の壁になっている方に、タカヒロさんと明先輩、それに執行部の皆と……あれ、あの子どこかで……見たような?

 そんな少人数で、正門よりは魔物の数が少ないとはいえ、戦っている姿が見えた。


「まずい、いくらタカヒロさんや明先輩が強くても、あの数をヴィクトリアス学園の壁を守りながらは無理だっ!」


「ですね。だから蓮二さん、私が行きますよ」


「彩香ちゃん……」


「正直、頭と戦うのがめんどくさ……ッゲフンゲフン!後方をもし突破されたら、挟み撃ちになっちゃいます。そうなったら、今は均衡してても、崩れますよ」


 最初に凄く彩香ちゃんらしい言葉が聞こえた気がするけど、気にしない事にする。


「お願いできるかな?後二人、援助に行ってもらうよ」


「分かりました。蓮二さん、そっちも頑張ってくださいね?」


「うん、もちろん。彩香ちゃんも油断して怪我しちゃダメだよ?」


「お父さん、じゃなくてお母さんですか蓮二さん!」


 その言葉に苦笑する事しかできない。

 だって、彩香ちゃんはどこか抜けてるからなぁ。


「なんか不当な評価を受けてる気がしましたけど、蓮二さんですからね……。それじゃ、行ってきます!」


 そう言って、彩香ちゃんはヴィクトリアス学園後方に飛んでいく。

 一応、『フラート』の魔法を効果の延長に重ね掛けをしておいた。

 魔法は効果を重ね掛けはできないが、時間の更新はできるからね。

 アーネストは両方できるんだよね、羨ましい。

 それ言ったらお前にだけは言われたくないとか言われるのが分かってるので、言わないけど。

 いや言った気もするけど。

 それはともかく、カレンとアニスにこの事を伝える。

 二人にも、救援に行ってもらいたい。

 八岐大蛇の頭の方にも来てもらいたいけど、後方が突破されたら元も子もないからね。

 よし、『送信』と。

 送った数秒後に、『はいっ!蓮華お姉様!』って頭の中にスマホの画面が映る。

 これも便利な所で、直接画面を見る必要がない。

 視界も実際に前を見たい場合は薄くなっている為、遮らない。

 それでも今は読めないって場合、『オフ』と思えば視界からは消える。

 ちなみに、常時それはめんどくさいので、この設定も切り替えができる。

 要は、頭の中に来ないようにもできる。

 今は緊急時だから『オン』にしてるけどね。

 便利だなぁスマホって。

 いや元の世界のスマホはここまでじゃなかったけど。

 さて、皆の所へ急ごう!


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