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三撃目

人生そう甘くないよね。

親に反対されたにも関わらず15歳の成人の日私は婚約破棄行い一般兵に志願した。


曲がりなりにも貴族として育てていただいた恩はあるし、そのお陰である程度の教養も身についた。

それでも、騎士に憧れたのに悔いはない。


親に勘当されたのではじめから騎士では無く兵士としてはじめ騎士に成り上がろうと思って居た。

甘かったと思ったのは一般兵として、一年を過ぎたあたりだ。


一般兵から騎士に成り上がる事なんて夢物語だと知った。

だか、それでもよかった。

気の合う仲間もできた。

仕事も順調だった。


何がいけなかったのだろう?

どうして、神の国になど迷い込んだのだろう?

親の反対を押し切ったから天罰でも降ったのだろうか?

だが、今更?

もう二年もたったではないか…。


二年…色々な思いを背負って生きてきたのだ、女だからと蔑まれたりもしたのだ。

全部絶えたというのに。


なんて、悪い夢なのだろう…私は、芝生に寝転んで空を見上げた。

星は見えない。

晴れているのに…だ。


ここは、神の国では無く魔界かもしれない。

そんなことをふと思った。


「あのー」

ビクッ!

突然声かけられ身体が強張る。

神に話しかけられた!

一瞬寝たふりでもしようかと思った。

「あのー、起きてますよね?」


路頭に迷っていたではないか!

せっかく話しかけていただけたのだ!

こちらから話しかけたのでは無いから無礼ではないはずだ、色々質問してしまおう。


私は、起き上がり、こうべを垂れかしずいた。

「あ、、、やっぱり昼間の人だ!具合悪いの?着替えてないんですか?」

恐る恐る…といった弱々際声で話しかけてくる。


聞きたいことは沢山あるけど、そもそも神に対し何と答えていいのかわからずにいた。


「あー、えっと頭を上げてください」

神は、狼狽えている様子だった。


頭を恐る恐るあげると目の前には、メガネをかけた細い男の神が居た。

他の神々同様紙で出来た鞄を持っている。


しばしお互い硬直する。

どう話せば、何を話せば良いのか思案しているのだ。


「えっと、お着替えしないと外国の方でもモラル的に不味いと思います」

神はそう告げた。

この格好は、神の国では失礼にあたるのか…。


「申し訳ございません、今はこの服装しかありません」

「え!?」

神は目をパチパチさせる。

この神もか…目をパチパチさせるのには一体何の意味があるのだろうか。


「えっと…では、せめてそのアーマーを脱ぐとか…」

アーマーを脱げと?兵士である私に?見知らぬ土地で?

カッとなり、震える拳を握りしめる。


だが、ここは神の国。

そして、相手は神だ。

「かしこまりました」

テキパキと鎧を脱ぐとまたかしずいた。


そしてまた流れる沈黙。

意を決して今度はこちらから話しかけた。

「大変恐縮ではありますが…ここはどこですか?」

「え?東京国際だけど?…って迷子?」


トウキョウコクサイ?ってどこだ?いや?エトウキョウコクサイなのか?

それが国名なのか、地方名なのか、はたまた建物名なのか…さっぱりわからない。


「ま…迷子、と言った方が正しいかもしれません。その…トウキョウコクサイ?がどこなのか、見当もつきません」

正直に答えてみる。


「その…我が祖国ダーダッツィーはここからどのくらいなのでしょうか?」

「へ?ダーダッ?何ちゃら?ってどこの国?」


ダーダッツィー…知らないのか。

そもそも神にとって、人の決めた国など興味がないのかもしれない。


心が折れそうになる。

もう祖国に帰れない気がする。

じんわりと目元が濡れる…いけない私は、曲がりなりにも騎士を目指している戦士なのだ。


私が感極まり感情を抑えようと必死になっているから、目の前の神は何やら腕を組みブツブツ唱えている…ように見える。


「やっぱり…まさか…でも…そんなハズ」

神はこちらを凝視ししている。

「その剣本物ですよね?」

唐突にそう聞いてきた。


「え?ハッ、練習用の模擬刀ではありません」

今度は剣を凝視。

「ちょっと振るってもらえます?その街路樹とか切れます?」

「ハッ」


何の確認だがわからないが近くのヒョロっとした細い街路樹に向かい剣を抜く。

普段は対魔獣用に訓練してるのだからこんな細い木問題ない。

スパッと私の腹回りくらいの所に剣を入れると造作無くそこから切れた。


「いやーマジか、ハハッ笑える」

神は心底可笑しそうに笑っているが何が楽しいことであるのか全くわからない。


「あ、あと昼間の怪我治したのもっかい見せて?」

どうやらこの神は、あの場に居たらしい。


「この木に対してですか?残念ながら私の魔力では、この木に対し復元は出来かねます」

「ハハッ!やっぱりか!最高だな!」


出来ないと言ったのに神は上機嫌である。

謎だ。


神はバッと手を広げ高らかに言い放つ。

「ようこそ!地球へ!」

よろしくお願いします

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