十三撃目
一二撃目の最後を編集したので、早めに読んだ方はネタバレしてると思います。
申し訳ございませんが読まなかった事として読み進めてください。
ご迷惑をおかけしました。
昨日、人目を避ける為この1週間は引きこもりをしようと考えていたのに外に出る事になるとは思いもしなかった。
昨日に比べ今日は、蒸し蒸ししててかなり暑い。
私が住んでいたところとかなり違って数分外にいるだけで死にそうになる。
日本の夏は暑いとどこかに載っていたが、まさかここまでとは…。
先週はほぼクーラーの部屋にいたし、時たまベランダに出て暖かいなー、でも暑いから中に…くらいの生活をしていた為こちらの世界にの夏を舐めきっていた。
「田中殿、まだ先なのか?」
「もう少しです」
先ほどからこの会話の繰り返しである。
どうせ近くだし、1週間怠けていたからと現場まで歩きたいと言ったのは私だが車にしてもらえばよかった。
「暑い…もう耐えられない…このままこの拷問に耐えなければいけないと言うのか…くっ、いっそ殺してくれ」
私は、顔から滴り落ちる汗を拭い壁にもたれかかろうと手をついた。
「あつ!」
サッと手を引く。
手のひらが燃えるように熱い。
何この壁、フライパンなの?
「今日日クッ殺古すぎですよ」
田中の視線が痛い。
「だいたいその格好のせいかと…どう見ても不審者ですよ」
田中に服装を指摘される。
上下田中のジャージにニット帽、サングラス、マスク…確かに変装にしてはやりすぎたかもしれない。
だが、捕獲されて実験台にされるくらいならこのくらい…このくらい…
「だぁぁぁぁ!」
私は、帽子とマスク、上にに着ていたジャージを脱ぎ、シャツになる。
サングラスだけは外さない。
スゥーっと汗ばんだ身体に風がとおる。
「ふぁぁぁぁ」
天にも登る気分である。
「始めからそのくらいで十分と言ったじゃないですか」
田中は、文句を言いつつも私が脱いだものを鞄にしまってくれた。
「それから、はい」
冷えたお茶も買ってくれた。
「かたじけない」
私は、ペッドボトルを受け取ると一気に喉に流し込む。
「ぷふぁ!うまいっ!」
「おっさんか!」
田中にツッコミを入れられるが知ったことか。
どうせ、もう誰も嫁にもらってくれない女なのだこのくらいおじさん化してもいいじゃないか。
ふと前方に目をやると人集りが見えた。
「アレか?」
「ええあそこです」
この暑さの中あの人集りに突っ込むのは少々気がひけるが致し方がない。
気になる事をスッキリさせて、またニートライフを満喫するのだ。
私達は、歩くスピードをあげるとある一定の距離内に入ったのが背中がこの暑さにも関わらずゾクりとする。
隣の田中を見ると顔をしかめたので同じようだ。
ただ、田中は鼻と口をハンカチで押さえていた。
試しに思いっきり鼻から息を吸う。
うん、何も臭わない。
「田中何か臭うか?」
「ええ、さっきは一瞬香っただけと思いましたが、とてもキツイ臭いがします」
「どんな臭いだ?」
「え?この臭いわからないんですか?」
田中は大きく目を見張る。
「あぁ、臭わない。だから聞いている」
「こんなキツイ臭いなのに?」
「あぁ」
田中は首を傾げながら答えた。
「なんと言うか、生臭いような感じです」
「なるほどな」
私達は、人集りの中ぐいぐいと進みロープが張ってあるところまで到着した。
事前に田中に言われたようにブルーシートが一面に張られている。
「この先には入ってはいけないと言うことか…中を見る事は出来ないのか?」
「そうですね…多分両隣のビルもたぶん入らないようになってるので上から見る事も、出来ないかと思います」
「そうか」
私は、ビニールシートを睨んだだとききびすを返しアパートに戻るため足早に足を動かした。
「なんだったんですか?急に現場に行きたいって言いだしたのにもう帰るんですか?」
「あぁ」
「そろそろ訳を教えてくれませんか?何も聞かずに連れてけって、連れてってくれたら教えるって言ったじゃないですか」
「ちょっと待て、今考えている」
まさか…そんなわけ…でも…ん?他の現場は?
「わっ」
ドン!
私が急に足を止めたせいで田中が背中にぶつかった。
「どうしたんですか?急に止まったりして」
くるりと振り返り田中にといただす。
「連続殺人の現場でここから一番近い別の現場に案内しろ」
「ええー?どういうことですか?急に探偵ごっこですか?」
「ごっこではない検証だ」
「どういうことですか?」
「まだ言えない、確信してからじゃないと言うような事ではない」
「言ってくれないと連れてけません」
珍しく田中が睨んできた。
「くっ…ここでは話せん、せめて人の居ないところでないと…」
睨む田中から目線をそらす。
はぁ…っと田中がため息を吐いた。
「では、早く部屋に戻りましょう」
よろしくお願いします




