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プロローグ
ごく普通の公園で大の大人が小学生くらいの幼女に向かっておいでおいでとニンマリとした笑顔で手を差し伸べようとする。
第三者から見たら明らかに怪しいだろう。
「きゃーっ!不審者よ!」
「 おまわりさんアイツです!」
(そうそう、こんなことになっても不思議ではない。)
傍から見たらまさに事案発生だろう。
しかしなんら問題はない。
だって俺はこいつの兄なのだから。
「って、みなさん違いますよーーー! 俺はこいつの・・・」
「ちょっと君、署までいいかな?」
「って、ぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「うるさい!」
あらぬ誤解を受けたまま、俺は幼女の華麗な蹴り(大事な部分への)により意識を失った。