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夫がわたしに夫と別の女性との結婚式の招待状を送ってきた

作者: 猫の集会
掲載日:2026/06/02

 オレは今…ど緊張真っ只中だ。

 

 なにって、これから結婚する可奈葉かなよのご両親に、ご挨拶するからだ。

 

 優しい両親だから、大丈夫だよって言われてはいるけど…

 

 一生に一度の大切なご挨拶…

 

 しっかりしなくては‼︎

 

 

 家の前までくると、さらに緊張マックスだ。

 

「さあ、ドアあけるよ?」

「え、うん。」

 

 ドアがオープンになると同時に、心がしまる勢いで、大緊張だ。

 

「まあまあ、いらっしゃい。さあ、どうぞあがってちょうだいな」

 

 華やかなエプロン姿の、みるからに優しそうなおかあさんをみて、少し安心した。

 

 そして、居間におとうさんがいらっしゃった。

 

「おおぅ、ようこそ。わざわざお越しくださいまして」

 

 ニコニコで挨拶してくださるおとうさん。

 

 あー、優しいのオンパレードで一安心です。

 

 終始和やかに過ごしていると、ドタバタと音がして、ガラッと居間にだれかが入ってきた。

 

「おねえ、夫が結婚するって‼︎ほら、招待状‼︎」

 

 …

 

 シーン

 

 え?

 

 夫⁇

 

 

「あっ‼︎ゲッ‼︎今日だっけ⁉︎結婚の挨拶…あはは…あはは…」

 

 一気に気まずそうになった、いもうとさん…

 

「あ、夫っていうのは…あ、そうそう、名前が夫っていうんだよね。ねー?みんな、ねー。そうだよねー?ねぇ!そうだってみんないいなってば‼︎」

 

 

 プチ逆ギレする、いもうとさん。

 

「あー…」

 と言いながら一点をみる可奈葉。

 

「あのさ、可奈葉…ちょっと外に出て少し話さない?」

 オレの提案に、頷く可奈葉。

 …

 

「え、うん」

 

 ちょっと失礼しますと、可奈葉と外に出たとたん、こんな時に取引先から電話がかかってきてしまった。

 

 

 しかも、何度も。

 

 

「電話さき出ていいよ?わたし、待ってるから」

「うん、ごめん。そうさせてもらうな」

 

 

 急いで用件を済まさなければと、慌てて可奈葉のところへ戻ると、庭先で可奈葉がだれかと話していた。

 

「あ、可奈葉!招待状みた?来いよな?オレの妻さん。」

「ちょっと冬夜とうや!それやめて。今、わたし大事なときなの。彼氏きてて…」

「あー、浮気だー。」

「あんただって結婚するじゃない」

「あはは、だよなぁ。あんなにみんなに祝福されたのになぁ。誓いのキスもしたのになぁ。彼氏に言ってやるか?オレの妻よろしく〜って。離婚は、してないけど、末永くよろしく〜ってな」

「バカ‼︎そんなこと絶対言わないでよね。てか、キスって口にしてないじゃない。勘違いされるからぁ」

 

 …

 

「…あ」

 目があってしまった。

 …

 

 てか、冬夜って呼んでるね?

 

 おっとって名前じゃないね?

 

「あ、どうも…」

 とりあえず挨拶したけど…

 

「あ、ハルト!こ、これは違うの‼︎えと、えと…」

 

 …

 

「オレさ…今日は、やっぱり帰ったほうが…いいかな」

「ヤダ‼︎帰らないで‼︎」

「あのぅ、オレは…ドロンするな。それともオレが訂正しようか?」

「冬夜は、いい。わたしがなんとかする」

「そっか、じゃあな」

 

 夫といわれる方は、隣の家…に住んでいるらしい。

 

「可奈葉は、結婚してる…の?」

「いや…して…ないよ?法律上は、なんだけどね。あの、違うの…その、結婚したのは、昔で…てか、そうじゃなくて…えと、」

「離婚…してないの?」

「…うん。できないの」

「なんで?」

「だって…そもそも結婚式したのが、三歳なの。」

「え?おままごと?」

「うーん。そんな感じで、でも友達いっぱいにおめでとうってお祝いしてもらってね、それからずっとあだ名が夫、妻ってなってね…いまだに冗談で言われてたって感じで…でもね、別に付き合うとか、そんなのもなくて…ほんとなの」

 

 可奈葉が泣いてしまった。

 

「ごめん。泣かないで?」

「でも…昔のこととはいえ、いやなおもいさせて…ごめんなさい。」

「ううん。法律上は、まだ結婚してないんでしょ?なら、一番はじめのほんとうの夫は、オレでいい?」

「うん、それがいい」

「なら、改めまして、結婚してください!」

「はい‼︎はい‼︎お願いいたします‼︎」

「こちらこそよろしくね♡」

「はい♡」

 

 

 こうして、無事結婚しましたとさ♡

 

 

 おしまい♡

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