反射鏡
反射鏡
顕微鏡の調節ネジを回し
ピントを合わせる
だんだんと
ミジンコが
見えてきた
そのミジンコを
僕はノートに
スケッチする
理科といえばミジンコ
教科書にも載ってる定番だ
あの触手の伸びた
変だがなんだか可愛げがある
そういえば
理科のスケッチのルールに
影を描いてはいけない
というものがある
スケッチしてて
中1の頃に習ったことを
なんとなく思い出した
チャイムが鳴り
理科の授業は終わった
ノートを閉じ
理科室を出る
廊下では
どうでもいい話に
笑いが飛び交う
時折ふざけて走る人もいる
そんな変わり映えのない廊下を歩いて
教室に戻る
次の授業は数学
カリキュラム的に
数学の割合は多い
僕はあんまり好きじゃない
空間的な思考がいまいち
よく分からない
図形とか苦手
あと証明も
テストでは48点とか
赤点にはならないけど
低い点数でなんとか凌いでいる
授業開始のチャイムが鳴る
数学の教科書とノートを開き
黒板の文字をただ書き写す
そして特に考えることもなく
50分の授業が終わる
昼休み
親が作った弁当を広げて
何も考えずに食べる
昼からの授業も
特に考えることなく
時間だけが過ぎた
帰りの地下鉄の中
帰宅ラッシュで
満員までは行かないけど
そこそこ多い車内
イヤホンで音楽を流しながら
窓に映る自分の姿を
ボーッと眺める
家に着き
ベッドに横になる
そしてスマホを触る
僕は友達ができたことがないが
別に寂しいと感じたことがない
何もしてない
そんな日常だが
今の生活に不満はない
顕微鏡の反射鏡は
光の量を調節して
みたいものを見やすくする
そういう役割がある
僕は自分の中の反射鏡を
いい具合に調整して生きてきた
これからもそう生きていきたい
そんなふうに思う




