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アパートの同居人

宮田詩音 所持金1億2000 5マス目

籠崎朱音 所持金1億2000 5マス目


 案内されたアパートの部屋に入ると二段ベッドの3カ所がすでに埋まっている。空いているのは左のベッドの下だけだ。


「お前が最後の同居人か、ベッドは下でよかったか?上がいいなら変わってやるぞ俺は林だ。」

「宮田です。いえ、下で大丈夫ですまだ皆さん寝てなかったんですね」

「そりゃあまだ10時だしな明日は8時からなら7時に起きるとしてもまだ寝るには早えよ。あと木村だ」

「そうだな日付が変わるぐらいでいい。日野だ」


 同居人三人、狭い部屋だが一つのテーブルで三人がトランプをしている。テーブルの真ん中にはポテトチップスの袋が開けてありみんなでつまめる状態になっている。


「トランプにお菓子ですか?」

「部屋の電話を使えば持ってきてくれるぞ。費用は掛かるが。四人になったし七並べとかババ抜きとかするか」

「そうですね。宮田君やらないかい。ポテトも食べていいぞ」

「じゃあ参加させてもらいます。トランプしながら人生ゲームの話しませんか?」

「とくに話すこともないがまあいいか。」


「皆さんって今どのマスですか。俺は5マス目です。」

「いいな、俺は10マス目だ。-2000で所持金は1000万しかねえ」

「僕も5ですね。所持金は4000万です」

「連続で1をひいちゃってまだニマスめです。所持金は変わらず3000です。」

「宮田、お前はそこそこ持ってるんじゃないか?4と5マス目踏んでるんだろ。」

「ええ、まあ。自慢するわけじゃないんですが今日億を超えました」

「おおマジか!すげえな。5マス目は3000だったはず4マス目は何だっけ」

「僕の間違いじゃなければ所持金3倍だったかと。」

「そうです、最初に9000、2回目で1億2000になりました。次は木村さんです」

「ねぇ、クローバの8誰が止めてるの。スペードの5も。出せるものが少なくなってるんだけど」

「誰でしょうね。僕は5は持ってないので」

「俺も誰の事かわかんねえな。8を持ってねえから」


 木村の質問に見慈悲に返す日野と林。最後の希望と俺に視線を送ってくる


「俺の順番はさっき終わりましたんで」

「ひどし・・・パスで」

「キング」

「10」

「エース」

「パス」

「お、10出したんだなジャックをだせる」

「待っていましたクイーン」

「キング」

「パス」

「お待ちかねのクローバーの8だ。1抜け」

「こちらもお待ちかねのスペードの5です。そして2抜け」

「4」

「9」

「3」

「2」

「エース」

「パス」

「10」

「11」

「クイーン、3抜けです」

「キング、クソやってられるか!手を組みやがって」

「おやおや、手を組む?何のことだろうな。日野」

「ええ僕にもわかりませんね」

「二人ともひどいですね。」

「宮田、お前も最後10出さずに止まったろ。最後のパスさえなかったら俺が勝ってたんだ。」

「何のことかわかりませんね」

「ちっくしょ~!」


 そのあとも何回かやるのだがすべて木村が負けるのであった


「なるほど、メモか。」

「確かにスタートへ戻るのようなマスがある分記録しておいた方がいいかもしれないな。」

「そうだな。電話でメモ帳を持ってきてもらうように頼むか。」

「23時回ったが、24時までは受け付けると聞いてるから対応してくれるだろう。宮田すまないがメモしている12マス目までを教えてくれ。」

「いいですよ」


 扉がノックされる。メモ帳を持ってきてくれたんだろう。


「失礼します、メモ帳3つお持ちしました。ペンなどはテーブルの引き出しに入っているのでお使いください。費用は林様、木村様、日野様の三方から引くということで構いませんか」

「ああ、そうしてくれ」

「畏まりました。それから宮田様、よろしければこちらをご確認ください」

「これは?」


 スーツの男から白いカタログ本を受け取る


「ガイドより現段階で所持金が億を超える参加者様に渡せと言われております。何か買うのであれば24時までにご連絡を。また、そのカタログは朝に回収に来ますので破ったりなどのないようお願いします」


 そういって踵を返していった。


「宮田、とりあえず見てみようぜ。」

「待ってください林。個人的なものだったら僕たちが見るのはマズい。先に宮田に見てもらって問題ないようだったら見せてもらうべきだ。」

「そ、そうだな。よし、宮田見ろ」


 なんで偉そうなんだ。そう思いつつ渡されたファイルをめくる。カタログか?


「どうなんだ、宮田見てもいいのか」


 むしろ、早く見せろと興奮気味だぞ林さん


「皆さんが見ても問題ないかと、

どうやら5000万から1億で買えるものが載っているようです。」

「車が7000ってそもそもどこを走るんだ。バイクも5000」

「1億は必ず1か6が出るサイコロ?いまいちメリットが分からないな。」

「7000で止まったマスでもらえる配当が2倍になるか。いまいち微妙だな。最後のページに何か

次ランクのカタログは所持金3億以上か。」

「いけないことはないよな、2回サイコロを振るだけで1億超えるんだから3億だって数日あれば。1カ月もあれば10億だって行くぞ。」

「そうですね。あまり利便性を感じないので今は使わないかな。次のグレードに期待します」


 そうは言いながら宮田は1億のサイコロのことを考えていた



~RISS~


 RISSはガイドに用意された部屋のモニターを通してアパートの住民の反応を見ていた

 やはり白ファイルを出して正解だったなわざと価値の無さそうな報酬を出すことで次のグレードなら。と期待してくれるからやる気につながる。とはいえ、

「1億を超えるには4マス目と5マス目を踏むしかない。500人中100人と少しもいたのは意外でした。まあ明日には3億にも行く人間もいるかもしれませんし、もし先のグレードを知ったとき他の参加者に情報を出すかどうかでこの先荒れてくる。とくにレッドアイテムは

 女子の方も何かと騒がしいですね。なるほど、高級化粧品ですか。人間はよくわかりませんね。時計だの宝石だの我々とは価値観が違うのでしょうね。

 ん、これは宮田様か。24時を回っているというのに何を?

 フ、フフ。フハハハハ。メモっているのか一個ずつ。なるほど、所持金が下がり億を切った場合見れないことを理解している。しかも1億のサイコロのところにペンの跡がたくさんある。もうその価値には気づいてるんでしょうね。所持金が少ないから手を出さないというところか。だが2億のサイコロ、3億のサイコロと魅力的なアイテムは多いぞ」

参加者 2000人

ガイド  4匹

スタッフ(スーツ男又は女)  たくさん

メイド、執事     ガイドが生み出すが用が済むと消えるため数は数えない

主催者 (マスター)  ガイドの生みの親、現実人生ゲームを作り実行するだけの力がある

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