気まぐれだったら、やめてって。
「こんなワタシの、どこが好きなのよ?」
悪びれた様子はなくて、ただ、純粋な疑念だった。
正直、戸惑う。 言葉につまる。
全部だよって言えば、嘘っぽいし、況してや――
性格が好きだからってのも、言い訳がましいだろう。
「いや……だって、しょうがないじゃん……」
この年になって、モジモジしているとか。
こっ恥ずかし過ぎる。
まるで晩秋の夕暮れのように染め上がる頬を両手で覆い被して。
年甲斐もなく。
「はぁ……しょうがないなァ」
触れた唇の感触が甘くて――まだ早すぎたプレゼントだった。