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(2)9月3日朝 古城家のキッチン PART1

 8月下旬に夏休みが終わった。ミフユの高校が先に授業再開になり、ミアキの小学校も数日後には始業式。両親達の時代は雪が降らない地域なら8月31日まで夏休みがあってねと言われたけど、そんな古い話、その子供達の時代にはもはや通用しなかった。土曜日休校で平日の授業時間数が増え夏休みも短くなった地域は多い。


 妹のミアキが夏の終わりに「9月から私も朝のお料理当番を引き受ける」と言い出した。普段からお手伝いはしているけど(それは認めるのはやぶさかではないと姉のミフユも思っている)自分でメニュー決めてちゃんと作ってみんなに食べてもらう、そこまでやりたい、小学3年生にもなったんだから出来るというのがミアキの主張だった。

 高校3年生の姉のミフユは「本当に大丈夫?」と言って軽く疑いの目でみたけど、母親も父親からは「ミフユが朝食当番やるようになった時とそう変わりないよ?」「そうそう。心配してようすみていたら寝てて!って怒られたっけ」とか言われた。そんな昔の事を今更高校3年生にもなった娘に持ち出すなんてとか思いつつ苦笑するミフユ。そんな水面下のやり取りをよそに末っ子の要望は受け入れられたのだった。そして第1日目の朝がやって来た。


 6時少し前にミアキが階段を下りて行く足音が響いた。今日の1日の始まりはいつもと少し違う、っていうか少し不安なんて事を思いながらミフユは起きると洗面台に行ってからパジャマを半袖の白いポロシャツと紺のスラックスの制服に着替えた。最後に肩ほど伸びた髪をサッとポニーテイルにすると気が引き締まる。


さてミアキの朝食準備を手伝ってあげようかなと思うミフユ。本音は妹が心配だから手伝いつつ見守ろう考えからだった。

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