6:ある意味、全力です!
学校帰りに、3人は葵の道場に寄った。
そこで待っていたのは、葵の父と妹の夕夏である。
葵の父が
「友矢くん、この前は葵を助けてくれてありがとう」
友矢は、いえいえとお辞儀する。
夕夏は、後ろからみて、
(姉ちゃんを、助けた人がどんなイケメンかと思ったら 中の下じゃん! 横の春ちゃんのほうが、かっこよく見えてしまうよ)
と、心で呟いていた。
葵の父が口を開く
「友矢くんに武術というものを知ってもらうために、いきなりだが夕夏と手合わせしてもらう。」
「ルールは、お互い防具をつけ 夕夏に一発でもいれることができれば君の勝ち
夕夏は、君に参ったと言わせたら勝ちだ!」
春と葵は、ア然としていた
「体育会系の1つ上の人だよね?」
「父さんは、考えるな、感じろ をモットーに武術をやってるからね それにしてもルールが友矢くんを試す気満々だよなぁ」
特に意見もでることなく試合が始まる
葵の父は、最後に夕夏に全力で行け!と伝えた
(自分の持てるすべての技をだして、武術の良さをみせるのだ!)という気持ちでいった!
だが、夕夏はわかった!と返事をして
(なるほど、こんな奴に姉ちゃんをやれねえからボコボコにしろと父さんは、言いたいのだな)
と、気持ちはずれてるが夕夏が全力をだすことに変わりはない。 そして、始まった。
友矢の心は、いかに自分が無傷で相手を勝たせるかを考えていた。すぐに参ったといえば結果をもってくることができるが それは話が別である。
夕夏に勝とうと思ったら余裕で勝てるが実力を見せたくないのだ。そこで、思いついたのが、やられたふり気絶作戦。ある程度ダメージを受けたふりをして寝る(気絶)という作戦だ。
夕夏は、いきなり友矢の顔に正拳突きをしてきたがしゃがんで避ける がすぐに次の攻撃で左の下段蹴りをいれる。これは、当たってしまう。
今度は、友矢が反撃
すごい大振りの右のパンチをいれにいくが
夕夏に受け流され、カウンターを顔にいれられる。
夕夏はそのまま、2段蹴りをして 懐にはいり友矢をなげる。
友矢は、立ち上がって また同じように殴りにいくがその勢いを利用してなげられる。
そして、友矢は立ち上がることはなかった。
「勝者夕夏!」と道場に響きわたる。
春と葵は、ダッシュで友矢のところによる。
「大丈夫あんた!」
「夕夏、相手に頑張ったほうだよ」
夕夏は、違和感を感じていた。
1つ目は、当たってるのに当たってる感じがない
2つ目は、彼が攻撃を受けるとき、一回も目をつぶってないことだった。
3つ目は、投げられときの受け身が綺麗だったこと
(なんだったのかなぁ?なんか、変な感じだな
この中で、私しか気づいてないしなぁ…
まあ、そのうちわかるだろう)
と、心にしまった。←次の日、知ってしまいます。
葵の父「彼は、根性はあるみたいだね
来週も来なさい。」
葵「もぅ、お父さんも夕夏もやりすぎ! 気絶させてるじゃん!」
夕夏「姉ちゃん、でも父さんに全力でって」
夕夏「2段蹴りからの投げで終わられると思ったんだけど 立ち上がってくると思ってなくて つい…」
そして、話が終わり
休憩して 春と友矢は一緒に帰宅した。
周りから見れば、友矢をボコボコにして家にかえしてるようにみえているだろう と春は思った。
ちょっと、戦闘を再現してみたかった…
でも、無理っぽいですね笑