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子猫ちゃんの異世界珍道中  作者: 石の森は近所です
第1章 はじまり編
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第41話、エリッサちゃんの魔法取得

エリッサちゃんは、フェルブスターさんに、魔法の取得は秘密が多いので、御付のメイドを外して欲しいと伝えますが……。


「お嬢様に万一の事があると大変で御座います。御付のメイドを外す訳には参りません」


そう言われ、エリッサちゃんは困ってしまった様子です。


「魔物の討伐に行くのも駄目ですかにゃ」


「申し訳御座いませんが……お譲様を危険な場所へ御連れする訳には参りません」


そう言われると、残る手は、メイドの目を掻い潜って魔石を食べるしかありません。でも慣れていないエリッサちゃんが魔石を食べるには、何か飲み物が無いと厳しいでしょう。ミカちゃんが色々考えていると、フェルブスターさんは、ミカちゃんがエリッサちゃんに魔法を教える段取りを考えていると思ったようで、それでは頑張って下さい。そういい残し屋敷へと消えていきました。


「ミカさん、どうしましょう」


お父さんの許可は貰ったものの、魔法の取得方法が魔石を食べる事だと知られれば、その許可も却下される恐れがあります。エリッサちゃんは困りましたわ。と頬に掌を置いて小首を傾げました。


「子猫ちゃん、魔石ってお湯には溶けないのかにゃ?溶けてそれを飲んでも効果が変わらなければ――その手が使えるにゃ」


僕も、試した事が無いので、分りません。


「みゃぁ~みゃぁ~みゃぁ~」


「分らないですかにゃ……」


「では、このカップに入れて試してみては?」


そう言って、エリッサちゃんが飲みかけのカップを前に押し出しました。


メイドさんの目を盗んで、入れてみます。


でも……数分経っても変わりません。当然ですね。いつも血で汚れた魔石を川で洗って保存するか、食べていたのですから。


「駄目ですか――」


でも、今なら紅茶を飲む振りをして食べられるかも知れません。


それに気づいたエリッサちゃんが、カップに口を付け、一気に飲み干しました。


「話に聞いてはおりましたが、本当にざらざらしますのね。角砂糖を食べている感じに似ていますわ」


「そんな感じですにゃ。でも味はしませんにゃ」


エリッサちゃんは、魔石を食べ終わり、喉に違和感を感じ手指でさすっています。少しすると――ポワン、とエリッサちゃんの体が光り、自分の体が光った事による驚きと、魔石で魔法を覚えた時、特有の、頭の中に使用方法が溶け込む感じに驚愕の表情を見せます。


「覚えましたわ!」


満面の笑みで、そう短く告げ、薄いピンク色の唇の前に人差し指を立てて、小声で、内緒ですよ。とミカちゃんと、僕に言いました。


「流石に、ここで使う訳にはいきませんから」


エリッサちゃんは、片方の瞼だけを閉じ、所謂ウインクをして見せそう語ります。いったいどんな魔法を覚えたのでしょうか?


「最初に覚える魔法は、本当の初歩にゃ。もっと食べると、私の様になるにゃ」


エリッサちゃんも、ミカちゃんに賛同し、首肯します。一度魔石で魔法を覚えたからか、完全にミカちゃんの言葉を信用してくれた様です。


「でも、他の方の前では出来ませんわね。きっとおかしくなったと誤解されて幽閉されてしまいますもの」


幽閉された人でも居たのでしょうか?不思議に思っていると。


「誰か幽閉された人でもいたのかにゃ」


ミカちゃんも同じ事を考えていた様です。


「ええ。絵本の話なのですが……昔、この地にやってきた綺麗な女性がいて、その女性は、最初こちらの言葉が話せなかったらしいのですが、何でも豆を藁で包んで、腐らせたものを食べ、それを人々に勧めたとかで、頭がおかしいと罵られ、王都の塔に幽閉されたのですわ。もう何年も昔の御伽噺ですね」


僕は、お婆さんが、同じ様な物を食べていたのを知っています。でも僕は御伽噺は作り話だよと、お婆さんが言っていたので気にもしませんでした。


「幽閉されるのは嫌ですにゃ」


「私もですわ」


そう言って、二人で笑い合っている少女を見て僕の心も和むのでした。


お読みくださり、有難う御座います。

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