表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
子猫ちゃんの異世界珍道中  作者: 石の森は近所です
第1章 はじまり編
27/229

第27話、お腹いっぱい!

――ここはオードレイク伯爵家――


「例の猫獣人の娘と、猫は見つかったのか?」


「いえ。申し訳御座いません。村からの街道に見張りを立てておりましたが、街道を通った形跡が一切御座いませんで……」


「我が領内は隈なく探したのであろう、それで居ないなら、サースドレイン子爵領に逃げたのでは無いのか」


「街道は、サースドレイン子爵領方面も見張って御座いました。これで、もしサースドレイン子爵領へと逃げたとなると、スライムの巣を通って潜入した事になります」


「では、スライムの巣を通ったのでは無いのか?」


「旦那様もご承知の通り、あの林はスライムの他、ゴブリン、オークの巣となっている為、一般兵士でも林の中へは入れません。あそこを通れる者が居るとすれば――それは最低でもCランクの冒険者で御座います。とても小娘と猫で通れるとは思えないので御座います」


「うむ、確かにそうじゃのぉ」


オードレイク伯爵は、鋭い眼つきの下の顎に手をやり、しばらく思考した後、


「既に他領へと逃れたとして、一番近いのはサースドレイン子爵領か……厄介な」


「サースドレインの街までは村から、街道を使えば2、3日の距離で御座います。万一、林を抜けられたとすれば――1、2日でしょうか」


スライムの巣を迂回する形で、街道がある為に、伯爵達の計算にずれが生じていたのである。


また、話に出ていたサースドレイン子爵は、この国で無難な国王派の派閥に入っており、オードレイク伯爵は野心からか、貴族派の勢力に属していたのである。


万一、事が国王派の派閥に知られれば、陛下よりお咎めが来る。今生陛下は民があってこその国であると常々配下の者に伝え善政を敷く王である事から、オードレイク伯爵の様な、村人を殺戮し、私腹を肥やすやり方を殊の外、嫌っていたのである。


「何とか成らんのか!」


「サースドレイン子爵領にも諜報は放っておりますれば、連絡が来るまで後、2、3日は掛かるかと……」


「今は時間が全てだと言うに――」


もどかしく思う、オードレイク伯爵であった。




   ∞      ∞      ∞      ∞




ミカちゃんと僕は、宿屋へと戻ってきました。


「おかえり、今日も晩御飯は大盛りでいいのかい?」


「はい、沢山おねがいしますにゃ~」


ミカちゃんも、今日は沢山歩いて疲れたのでしょう。食欲が旺盛な様です。


「子猫ちゃんも今日も沢山、食べるにゃ!」


「みゃぁ~!」


今日は怖い思いもしましたから、それを吹き飛ばす位、沢山食べましょう。


「はいよ、今日はオーク肉のステーキと野菜炒めだ。パンとスープの御代わりは自由だからね」


「有難う御座いますにゃ」


僕とミカちゃんは、時間をかけて沢山のお肉と野菜を食べます。僕は、スープは冷めないと飲めないので、後回しです。


ミカちゃんも、僕も笑顔でいっぱい食べました。


やっぱり、骨と比べるとお腹に溜まりますね。


お皿の上にあった料理は昨日よりも多く、食べ終わると――僕のお腹もミカちゃんのお腹もポッコリ膨らんでしまいました。


「子猫ちゃんのお腹凄い事になっているにゃ~!」


「みゃぁ~みゃぁ~!」


何言っているんです!ミカちゃん、自分のお腹を見てから言って下さい!


どっちもどっちなのですが……2人でそれぞれのお腹を突っついて、遊んでいました。


「おや、今日も沢山食べたねぇ~もっと食べられるかい?」


流石に、これ以上は無理そうです。


「子猫ちゃんも、私もお腹がこれですにゃ~。今日はもう食べられないにゃ!」


「あははは、若いのに、あたしみたいになったら大変だね!」


おばさん、ミカちゃんは大きくなっても、おばさんの様にはなりませんよ!ちゃんと毎日、運動していますから。


今日も、美味しい料理をお腹いっぱい、食べられて幸せな気分で、宿屋の階段を上がっていったのでした。

お読み下さり、有難うございます。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ