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第198話、エリッサちゃんの範囲魔法

 皇国の農民から事のあらましを聞いた僕達は、今も尚ワイバーンの吐くファイアーボールによって死んでいく皇国の民を見つめていると、エリッサちゃんから声が上がります。


「ここの岩山の道を塞げば時間稼ぎは出来ますの?」


 成程すっかり忘れていましたが、その手がありましたね。


 娘と言われてもおかしくない年頃の少女に尋ねられ、一瞬カールストンはニヤけた面持ちをエリッサちゃんに向けますが、キリング騎士団長の咳払いを受けて真面目な表情に切り替え返事を返します。


「はい。この岩山はスレイブストーン渓谷まで続いており、ここを塞ぐと回り道をするには一旦皇国の首都近郊まで戻らなければならない筈です。ですが、ここで今塞いでしまうと我等も通れなくなってしまいます。それですと我等が首都に辿り着くには半日ガンバラ王国側に戻り、渓谷を右にそれなければいけません」


 確かに見渡せば左右を断崖絶壁の岩山が東西に延びていて、飛行する魔物でもない限りは通り抜ける事は出来そうにないですね。

 ワイバーン部隊なら関係のない話ですが……。


「それを聞いて安心しましたわ」


 エリッサちゃんは一言そう告げると、掌を岩山の間を通る街道に向けました。

 仄かに輝くと、黄色い粒子が飛んでいき次の瞬間には岩と岩の間を通る街道に巨大な石の檻が出来上がっていました。

 エリッサちゃんの檻を壊せるのは竜のブレスか僕の消滅魔法だけですからね。

 檻の構築に留まらず、再度エリッサちゃんの掌か光ります。

 ん?

 この光り方は初めてですね。

 光の粒子が掌から飛び立つとワイバーンに突撃をしていた敵兵の周りにピンクの霧を発生させ一瞬のうちに包み込みました。

 その粒子は敵兵の体内に溶ける様に浸透すると――。

 今まで気が狂ったように怪我をしても立ち上がり、ワイバーンに歯向かってきた皇国兵達の意識を刈り取りました。

 今、何をしたんです?

 粒子が入った瞬間に突然倒れましたよ。


「今のはもしかすると――」

「はい。まさかこんな場所で使う事になるとは思いませんでしたわ。先日覚えた――スリープミストですわ」


 殺傷能力という意味では弱いですが、これはこれで凄い魔法ですね。

 数百人の兵を一瞬で無力化しました。

 この魔法がもっと広い範囲に影響を及ぼせるなら、数百万の皇国軍をも無力化出来るかもしれませんね。

 そんなに都合よく事が運ぶとは思えませんが……。

 例えばスリープミストがブレスの様に伸びていくとか、思い通りに動かせれば可能です。


「エリッサちゃん今の魔法はミカちゃんの霧のように広範囲に広げられるの?」

「多分大丈夫ですわ。でも流石に一度に全員は――無理ですわ」


 でも試してみる価値はありそうですね。



すみません。右手を子犬に噛まれた状況でこれしか今日は書けませんでした。

また明日頑張ります。

お読みくださり、ありがとうございます。

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