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そして彼女の横で、パティがなぜか興奮した様子でつぶやいた。
「はあはあ、このワタクシをこんなびちょびちょになるまで濡らしてしまうなんて、やっぱり勇者様のテクニックはさすがです。思わず悶絶してしまいました」
「……どうしておまえは、いちいち誤解を招く言い方しかできないんだ」
やっぱりこいつは、殺しといたほうがよかったかもしれない。
† † †
ふたりのケンカが落ち着いたから再び移動を始めたけど、パティは歩きながらしきりにこぼしてる。
「うー、下着までびしょびしょです。本当ですよ? 触って確認していただいても構いませんよ?」
「しねえよ」
パティのローブは防具も兼ねてるから、耐水性もそれなりにあるはずだけど、どこかの隙間から中に水が入ったらしい。
とはいえ彼女の下着が濡れてようが乾いてようが知ったこっちゃないから、わざわざ確かめる必要を感じない。




