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《96》
なんてのん気に分析してる場合じゃなかった。目の前ではパティとアニーが殺し合ってる。
メイドAとコボルドたちも、止めたいけど下手に介入したら自分が殺されるから、遠巻きに見ながらただオロオロするばかり。
「死ぬがいい!」
パティは叫びながら、鎌をアニーへ向けて容赦なく放った。
まともに喰らえばかなりの確率で即死、運がよくても重傷は避けられない。
「……」
アニーもそれがわかってるから、軌道を見極めながらギリギリのところでかわそうとする。
そのとき、パティは手に持ってた鎖のもう一端をふいに緩めた。
急に鎌の軌道が変わって、変則的な動きでアニーを襲う!
「おっと」
それでもアニーは慌てず騒がず、手にしたサーベルで鎌を弾いた。
細身のサーベルとは思えない硬質な音が響いて、弾かれた鎌は地面に深々と刺さる。
「千の風にでもなりなさい!」
間髪入れずにパティが呪文を唱えると、空中に生まれた光の球が次々とアニーの頭上へ降りかかる。
「あはは、いいね。楽しくなってきたよ」
「ワタクシは全く楽しくありません!」




