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《41》
「だあってえ。飲まなきゃやってられませんよぉ」
叫びながら、ダッシュしてベッドにダイブ。走り高跳びなら着地の衝撃でバーが落ちそうなくらい豪快に飛びこんだ。
「ハァハァ、お布団から勇者様の匂いがします」
「失せろ変態」
ベッドの傍に置かれたソファーに腰かけてドアを指さすけど、パティは応じずに萌え転がるばかり。
考えたらシラフの時でもろくに人の話を聞かないやつが、酔っぱらった状態で従うはずもない。
「で、何を聞いてほしいんだ」
あきらめて話を急かすと、パティは小動物みたいにピョコリと顔を上げた。
「聞いてくださるんですか? 聞いてくださるんですね? おっしゃフラグ立ったぁ!」
「何のフラグだか知らんが、そんな物騒な代物は全部折る」
即座にツッコんだのを無視して、パティは「うひょー、ついに勇者様がデレたぜぃ」とかわめき散らしながらベッドの上でバタ足する。
プールじゃないんだから、前に進むはずがないってのに。




